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宝塚雪組「夢介千両みやげ/Sensational!」 [観劇感想(宝塚)]

宝塚雪組「夢介千両みやげ/Sensational!」
2022年3月28日(月)13時 2階10列センター
2022年4月3日(日)15:30 1階2列上手

分かりやすいストーリーに、善人だけの世界。もちろん悪人は要るけれど、超のつく善人(主人公)が馬鹿にされながらも「人を信じること」を貫き悪人を改心させ元の善人に戻し、平和な世の中を創っていくというストーリー。童話というか昔話というか、絵本にありそうなストーリーです。

登場人物は宛書のようで(原作あるのに)、しっかり個性/意味づけがあり、見た目から性格や職業・役割が分かりやすい。ただ少しは原作改編宝塚アレンジして欲しかった。
ちょっと新歌舞伎座の演歌歌手主演公演のような雰囲気ですが、場面転換はスムーズで、眠気は起きないので大丈夫。頭使わず笑ってほろりとして、幸せ気分で幕間休憩。

ショーのほうは中村先生らしいダンスショーなんだけど、前回も雪組ダンスショーだったので、なんだかあんまり印象にない。上から見て「風神」「オーロラ」の場面がすっごく綺麗だったのは覚えている。

2階S席男子校の団体(多分中学生?)がいて、帰りに「すごいよなー(ハート)」と感想を熱く語る生徒さん達を見かけた。あのショーは2階から見ると素晴らしく美しい。堪能してくれたみたいだ。彼らはジェンヌにはなれないけど演出家にはなれる可能性があるし、宝塚ファンの彼女や奥さんにとって理解ある一緒に楽しめる彼氏・夫になるだろうから、やはり男子校の観劇会も大事だと感じた。

202203雪夢助.jpg
大江戸スクランブル
『夢介千両みやげ』
原作/山手 樹一郎「夢介千両みやげ」
脚本・演出/石田 昌也


ここは新歌舞伎座!?って思った。演歌歌手の主演公演みたいだ。三度笠姿の江戸の旅ものって多いよね~。さすがに彩風さんは足が長くてスタイルいいけど、だからって三度笠姿をそれほど見たいとは思わない。やはり豪華コスチュームがいいなあ。闘牛士は宝塚一似合うと思ってる(私見)。
ストーリー展開も、新歌舞伎座レベルなので楽しくて頭使わなくていいのは良いかな。場面転換は新歌舞伎座よりスピーディで、若者がたくさん踊るところは宝塚。それは楽しい。
難を言わせてもらえば、「だべ」と「でげす」でしゃべるトップと2番手やちょっと嫌。というかめっちゃ嫌。そこは改編してくれても良かったのにと強く思う。特に若旦那、お父様は「でげす」とか全く言ってないし!無理に言わなくていいのでは???
人が良くてちょっともっさりしたイイ男っていうのは彩風さんにピッタリ、顔が良くて声が良くてモテモテの色男は朝美さんにピッタリ(ちょっと前半ゲスすぎだが)。世話焼きのしっかりものの姉さん女房に朝月さんもぴったり!なんだけどね。
よくこんな宛書原作あったね?と思う。
実は見ていて、あのお金のばらまき具合で、「大富豪同心」を思い出した。あれだと主役は朝美さんのほうが似合うイメージだけど。そうだ石田先生、大富豪同心の卯之吉は「でげす」なんて言わないよ!!




<物語の中心となる3人>
夢介/彩風 咲奈
小田原の豪農庄屋の一人息子。江戸への道楽修行に親が千両のお小遣いとともに1年の休暇を与える。うわ!金持ち。結構いろいろ小判をばらまいて解決しているが、一応、夢介にはお金バラマキまきにもちゃんと信念があるらしい。その信念、ちょっとわかりにくい。冒頭から見ていて、あっという間に食い物にされて1000両くらいすぐなくなりそうな感じのお人よしの性善説信者にみえる。小田原のご両親(母は亡くなっていたのね)、護衛もつけずに心配じゃないのか?と思ったけど、夢介ご本人が凄い怪力で喧嘩に強いんだね。それなら用心棒がいなくても安心か。とりあえず、騙されて心身ともにボロボロにされる前に、関わったみんなが改心してくれてよかったね。・・・と夢介の母気分でほっとした(笑)。
「日本一のお人よし」(→暗に馬鹿って言ってるのか?と思ったが、やがて彼の行動で誉め言葉になる)、「牛みたいにぼーっとした男」とか凄い形容詞で褒められている、宝塚のトップスターとしてはかなりハードルが高い役ですよね。真摯で素直で人を信じる暖かい気持ちがあって、喧嘩も(自分からしないけど)強い。すごいイイ男で、チャラくて狡い江戸男を見てきたプロの女たちが激惚れする。そのあたりに説得力を持たせた彩風さん、すごい!と心から思った。分かりにくい夢さんの魅力に気づくのは、やはり男を手玉に取って生きてきた玄人女なんですね、素人娘には魅力が気づきにくいのだ。改めて難しい役だ。


お銀/朝月 希和
「オランダお銀」という二つ名を持つスリのお姐さん。粋な玄人女という雰囲気もあるが、花柳界ではない。都会的な美人が田舎のもっさり牛さんに惚れるはずがない!騙してカモにする気だ!と嘉平(夢介のじいや)に攻めたてられる。だけど夢さんの魅力に気づいた玄人女だから、本気で惚れてるし引かない。心底惚れたら一途に押しかけて世話女房になって(多分姉さん女房だよね)、可愛い女をやってる。これも夢さんの魅力だね。
お銀は朝月さんの、しっかりもののお姉さんで咲さんのお世話係っぽいところに似合う。お世話係は語弊があるかもしれないけど、学年差がある若いトップ娘役の「何もできない可愛いお姫様。トップが守って周りもいろいろしてあげなきゃ」タイプとは違うというイメージで受け取ってください。自立したしっかりした女性で、気が利いてトップさんのお世話までできちゃう!というイメージね。お坊ちゃま育ちの御曹司社長の彩風さんと、奨学金貰って大学でてキャリア積んで実力で社長秘書に抜擢されました風の朝月さんっていうコンビ(私のイメージですが、石田先生もそう思ってるに違いないと確信した。)にぴったり嵌っていた。これ当たり役ですね!


総太郎/朝美 絢
江戸の大店・伊勢屋さんの一人息子で、放蕩息子。金があって綺麗なお顔で女が面白いように寄り付いてくるから、楽しく遊び暮らすだけ!という性質の悪いタイプ。顔が綺麗でも武家ならこんな風に育たないので(下級武士なら金がない、上級武士なら素行に厳しい)、やはり商家の息子というのがアドバンテージ大きいね。は!両親の所為か?
玄人女で遊んでいるうちは両親も大目に見ているようだけど、店の従業員に手を付けたらあかん。それは店の金に手を付けると同レベルの一線を越えた行為なので父も激怒で勘当。総太郎、この一線に気付いてなかった・・・夢さんがいなかったら、彼は破滅してゴロツキに堕ちていたかもしれない。
夢さんの御蔭で身を持ち崩さずにギリギリのところで目が覚めて、総太郎もお松も伊勢屋のご両親も助かった。
総太郎、最初の登場からクライマックスまでかなりのバカ息子で、とても好感度が低い。可愛いのだけど、人間としては屑の部類。結構長い間可愛いクズ男で登場なので、2番手なのに辛い。厳しい配役だわ。2番手さんの信念のある敵役(悪役含む)は美味しいと思うが、クズ役はなあ。総太郎がチャラ男クズだからこそ、夢さんの偉大さが伝わるとはいえ、朝美さん美形でかっこいいのに、もったいない。最後は真人間になって立派な商人になりそうですが、その場面が短い!もう少し早めに彼のエピソードを入れて、真人間になった総太郎が商人の力を使って夢さんと一緒になんか事件を解決してほしかったな~なんて思った。
朝美さん、辛抱役です。


<夢介の関係者>
嘉平/汝鳥 伶
夢介の爺やで、彼を育て上げたそうだ。夢介がおっとりもっさりしているのは嘉平さんのせいでは・・・?田舎とはいえ、江戸に近い小田原の豪農、親御さんも忙しいのでしょう。嘉平が甘やかした割には、素直で優しい器の大きな男に育ちました。親は彼を一人で江戸へやるほど豪胆なのに(資金は潤沢に用意したが)、嘉平が子離れできずに江戸まで様子を見に行く。「悪い女に引っかかって」という情報はどこで得たのか・・やっぱり密偵を付けてあるのか。彼と会話するのはほとんどお銀。あのお銀と口げんかできるとは。この方のぼっちゃま評は的確だがかなり厳しい(笑)。
汝鳥さんもお元気そうでよかった~という気分です。歌が上手い方なのですが、さすがにもう本公演で歌ってもらえないのが残念です。


春駒太夫/愛 すみれ
【娘手品師】って書いてあるが、女手品師の表記が相応しい貫禄がある。一座の頭として、差配して舞台やって、若い子育ててと大変そう。しっかりした自立した女性だ。彼女も夢さんに惚れる玄人女の一人。そして総太郎にお灸をすえてやる強い女。あの場面、どう見ても総太郎で遊んでる(笑)。一度でも弟子になった娘はきちんと守ってあげるし、強いイイ女だね。


浜次/妃華 ゆきの
総太郎の贔屓の五明楼の芸者。美人局ののち夢さんに惚れる芸者さん。玄人女ホイホイな夢さんに、熱烈に惚れて気風の良さを見せてくれ、やくざもんに啖呵を切ったお姐さん。夢さんに惚れる女は粋で強い自立した女ばかりだ。お銀が先に居なければ、この人が押しかけ女房になったかもしれないくらいの勢いがある。お銀のほうが強かったのね。 
妃華さん、すごく迫力あるイイ女、お姐さんでした。


金の字/縣 千
遊び人金さん、斎藤兄弟と剣客修行に帯同、と書いてある。この3人、東海道中でお銀と夢さんの出会いから見ている。その後ちょこちょこと出てくるが、彼ら主題のエピソードは無く…と思ってたら、最後に金の字が遠山の金さんだと判明。桜吹雪は見せてくれなかったが、金さんの御裁き場面(TVだと45分くらいにある定番)はあった。長袴の足さばきが見事。綺麗に階段下に決まってました!長袴は『星逢一夜』以来ですね。他の組で長袴見たことないかも。
ところで、金の字はなぜ普段は着流しにピンクのマフラーなんでしょう。


斎藤新太郎/諏訪 さき& 斎藤新次郎/一禾 あお
修行中の剣客兄弟とあるが、いつも金の字と一緒に3人で行動しているような。話を聞いていると、江戸の斉藤道場の道場主(またはその息子?)なのですね。斉藤道場はかなりの名門道場なのでしょうね、という感じ。斉藤兄弟(とくに兄)は金の字のお目付け役か?という雰囲気が漂う。しっかり知恵者の兄と腕に自信のある弟なのかな。やや放蕩気味な金の字と修行の旅は、それはそれで見てみたい気がする。この兄弟は原作では重要人物なのか、本作では特に出番がなかったけれど、要所要所に「斉藤道場だ」みたいな感じで出てきてました。ところで諏訪さん、青天も似合うのですね。


大前田源吾/透真 かずき
貧乏浪人そのままを体現した姿。三太に掏られて、夢さんにお金もらってなんかその後色々助けてあげている人。この人を見ていて「大富豪同心」を思い出した。
ただのすり被害者かと思いきや、その後もかなりの出番有。透真さん、「下手な芝居をする浪人」の芝居が上手い。


<総太郎の関係者>
お松/野々花 ひまり
伊勢屋の女中で、総太郎が妊娠させてしまった田舎娘。器量が悪く身寄りがない田舎娘と言っていたのですが、それなら女に不自由しない総太郎の目に付くはずがないので、器量はきっとよかったのだと思う。野に咲く白い花みたいな感じ?総太郎にしたら、目についた綺麗な野の花を手折っただけだろうけど、彼女にしたら人生をかけた恋だったのですね。ひどい目に合わされてもずっと総太郎を思っていた。一途だ。
夢さんの御蔭で、路頭に迷うところを救ってもらい、小田原の庄屋の養女にして格を整えてもらって総太郎の正妻になれました。生まれた子供の名前は夢太郎かな(笑)
野々花さん、可愛いのに器量悪い田舎娘な作りにしているのがもったいない。石田先生の書いたセリフなんか無視して、「野の花のような可憐な娘」でいてください。


伊勢屋総兵衛/奏乃 はると &伊勢屋登勢/千風 カレン
総太郎の両親。伊勢屋さんは飛脚屋と解説にある。小田原の豪農が千両を預けてあるというから、両替屋かと思ってた。多分、夢さんの父と伊勢屋の旦那さんは知り合い、というか友人なのでしょう。夢さんがお金を引き出しに来るときに、総兵衛さんは小言を言ってたらしいので、父が代わりまではいかないにしても、何かしら頼まれていたのかなと思った。まあ伊勢屋さんが自分の息子と重ねてしまい、ついつい親の気持ちになってしまっていたのかもしれない。
総太郎を勘当する場面の伊勢屋さん、あの気持ちすごく分かる。夢介さんに総太郎のことを聞かれて「しらん!」っていうあのセリフの時の気持ち。めっちゃわかる。大店の主人がお客様相手にそんな風に言ってしまうほど、気持ちを抑えられなかったのね、と。すごく人間らしかった。やっぱり奏乃さん上手いわ。
総太郎を勘当する場面。母は怒ってはいても「そこまでは!」と即とりなしに入るの。息子をかばって。立ち位置まで息子側。母が一人息子を甘やかしたからだよね~と客席と父は思ったに違いない場面だ。この辺りの芝居が凄くいい。父も母も息子も。さすが管理職夫妻に二番手。


<お銀の関係者>
三太/和希 そら
お銀の仲間でスリの少年、情報屋の17歳の少年。お銀や夢さんからは子ども扱いされている。原作では10代前半なのかな。せっかく設定年齢上げてもトップコンビからは子供扱いだったが、年齢が上がったのでお糸ちゃんとのエピソードが付いた。
まだ若いのに、小さい弟妹を養っている。ただお銀とも孤児院のようなところで一緒だったと言っているから、お銀が出て行った後3人で逃げ出したのかな。冒頭場面はストリートチルドレンという恰好。夢さんからお金もらって、住むところはどうしたのかなと疑問もある。とりあえず、お銀と夢さんの邪魔をしないため、同居はしないと決めて貫いたところは偉い。スリとはいえ自分で稼いでいる(が夢さんに辞めさせられたよね。その後は情報屋で生きているのか)。最後にお糸ちゃんと幸せになる未来があってよかった。
和希さんの雪組参入の第1弾。意外とすんなり馴染んでましたね。江戸物だったからか、お化粧や衣装の着こなし芝居にも違和感なく。もともと芝居の上手い方だったな、と『夢千鳥』と『プロミセス』を思いだす。台詞もしっかり聞き取れるし、声もいい。雪組の戦力として、これからが楽しみですね。


お鶴/花束ゆめ&亀吉/莉奈くるみ
三太の妹と弟。すごく出番があり台詞があるのに、主な配役に載っていない。プログラムを買う羽目になりましたわ。お鶴が妙に礼儀正しくて、しゃべるたびに笑いを掻っ攫っていった。これは芝居の間が凄く上手いからですね。花束さん、すごかった。孤児院育ちのスリの妹だけど、きっと孤児院でしっかりとしつけられた(反発せずにしっかり勉強していた)のでしょう。頭のよさそうな子なので、今後が楽しみ。弟の亀吉くんはまだ幼そう。三太が17、お鶴が12~13、亀吉は5~6歳かな。この3人血がつながってないのかも。兄弟と思って生きてきた孤児仲間かもしれないな~なんて思った。だからお銀も姉ちゃんなんだね。(お銀20代半ば?夢介と総太郎20~前半くらいというのが私の印象)


お糸/夢白 あや
最初は娘手品師(助手)として、春駒一座で出演している。春駒の一番弟子で、美人だから興行にもプラスで、一座も春駒も期待している若手という雰囲気。ところが蕎麦屋の父が倒れて実家に戻り、蕎麦屋になって後半出てくる。蕎麦屋の父が借金残して亡くなったのは、他のエピソードとまったく関係なし(肩透かしだった)。総太郎がお糸を見初めて嫁にしようとしたが、お糸は嫌で・・というところ。この設定ちょっと苦しかった。伊勢屋の嫁ともなれば、同じ大店の娘でしょ。伊勢屋の両親も喜んでるし、てっきり老舗蕎麦屋が借金でつぶれそうで娘を!なのかと思ったら違った。ここは手品師無しで、老舗蕎麦屋の娘としてだけで良かったかも。夢白さんはお嬢さま役が似合うので、豪華で綺麗な振袖着て出てきてほしかったという希望から(笑)。あ、そうすると三太とのエピソードが無くなりますね。うーん。
夢白さん、出番少ない。美人なのだけどドレス派なのですね、庶民の着物は今一つと思いました。

市村忠兵衛/桜路 薫
八丁堀・南町奉行所の老同心。最初の場面で、お銀に言い寄ったとか言ってるから、悪い奴なのかと思ったらいい人やん。時々出てきて、話を繋げてくれる人。同心は江戸の町では権力者だからねえ。金さんはランク2つ上くらいの江戸庶民からしたら最高権力者だけど、叔父なのね。

走介/華世京
市村様配下の岡っ引き。こちらも主な配役に載ってない。でもすごく出番もセリフもある。いつも市村様の後について、御用をしている。働き者だ。でも出番表に無くて誰かわからなかった。華世さん、すごい。上手かったわ。


一つ目の御前/真那 春人
本作の悪の元締め。でも小物っぽい。偽旗本とあるが、偽武士なのか。配下がみんな町民だもんね(一人を除き)。やってる悪事も美人局とか小さいことが多いし。最後だけ頑張って立ちまわりをしていたけど、さほど悪人感はなかった。あの真那さんが演じてこの印象。原作ではどういう位置けなのでしょうね。

鬼熊/久城 あす
虎吉/天月 翼
猿蔵/眞ノ宮 るい
猪崎/星加 梨杏
その子分たち。この中で猪崎さんだけが武士。先生と呼ばれる腕の立つ浪人です。が、貧乏浪人(透真)にも簡単に勝ってない。涼し気な色男で目立つ。あと印象に残ってるのは、鬼熊さん。スタイリッシュな久城さんが!マタギみたいな衣装で驚愕した。


悪七/綾 凰華
船頭、一つ目の御前の手下。悪集団に居たけど、後半いない。そして真人間になってからは夢さんチームへ。その夢さんエピソードは、奥さんと組んでやっていた美人局。結局、夢さんの度量に負けて道を改め仲間になる。割と目立つ役だけど、これで退団というには、衣装が残念。綾さんもスタイルいいので、豪華でかっこいい衣装が良かったよ~江戸物なら無理か。いや江戸でなくエドなら衣装が豪華にできたのに。
綾さんもお芝居がとてもよかったので、退団は残念です。

お滝/希良々 うみ
悪七の妻、小唄の師匠。夫と組んで副業で美人局をやっているが、夢さんで失敗(でも大金は稼げた)、総太郎で大失敗。結局総太郎のケースで、夢さんの大芝居により、二人とも更生した。もちろん、夢さんに惚れた。愛しい夫がいるから一直線ではありませんが、粋な玄人女は夢さんドンピシャ。お滝さん素敵でした。


こんな感じ。登場人物が多いですね。さすが石田先生。しかし今からでもいいから「でげす」は改訂して欲しい。お松の不器量設定も。「だべ」はあきらめるから。

→と、私ずっと谷先生だと思い込んで書いてました。石田先生だったのを指摘いただき訂正しました(感謝)。石田先生の時代物は、現代の若者3名が解説に出てくるはず!と思い込んでいたからです(反省)。


ショー・スプレンディッド
『Sensational!』
作・演出/中村 一徳

ショーは、ああ和希さんが入ったのね!というのが第一印象。そして綾さんが退団するんだ・・というのが第2印象。宝塚は常に変化するというのが感じられるショーですね。入ってくる人出ていく人。入る人は初舞台生が象徴的だけど、組替えもまた象徴だって思った。
今回、和希さん歓迎場面が多かった。これから彩風さん朝美さんと3人で場面持っていくのね、縣さんも!と感じました。

あと覚えているのは、「風神」だっけ、シルクロード風の衣装で踊りまくるの。上から見たらすごく綺麗。同じく「オーロラ」。こちらは2種類、オーロラとプラズマが絡むところ。なんか綺麗なダンス・フォーメーションで、変なたとえだけどOSKの松竹座公演を見ているような印象。あちらのダンスはそれは美しく揃っていてハードでいつも上から見たくなるのだ。中村B先生も時々OSKも演出されますもんね。
プラズマの頭が和希さんで、すごく目立っていました。『Shining Rhythm』を思い出した。なんだか和希さんの役割が、ちょっと未涼さんに近いのかも・・なんて思ったり。

フラミンゴの場面とやらで、縣さんが銀橋でなにか、詩吟と称するのが相応しい感じの歌を歌っていたことも印象深い。あれは伴奏が悪いのもある。セリフなんだか歌なんだか区別がつきにくかったように思う。あれは「歌の人」でないと難しいのでは。「歌かな?台詞かな?」って思ったのは、大和悠河さん以来だ。劇団期待の人には難しい場面が当たるのかもしれない。縣さんも大きな声で堂々と歌ってくれるので、多少の音の違和感は気にしないでいられるタイプ。(超個人的見解ですが、自信なさげに歌われるのと、首が絞められるような歌声が一番苦手なんです)。とはいえまだまだこれからの方なので、自信をもって歌!アカペラでも歌!と言いきれるように成長していただきたいところです。宝塚の男役的にすごくかっこいいので、期待大の方ですから。

朝美さんは軍服の場面。中近東あたりの建物と黒い砂が出てくるところが印象的。ダンスメインだけど、かっこいい。ここに来てやっとかっこいい朝美さんが見れた。これも『Shining Rhythm』に似た場面があったなあとか思う。スパニッシュだったけど。

黒燕尾もデュエットダンスも凄く素敵。彩風さんはやはり洋物衣装がいい。

というわけで、いつもながらショーの記憶はあいまいです。
あと2回見るので、もうちょっとしっかりショーも見てきます。


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