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宝塚星組「ディミトリ/ JAGUAR BEAT」 [観劇感想(宝塚)]

宝塚星組「ディミトリ/ JAGUAR BEAT」
2022年12月1日(木)15:30 ぴあ貸切 2階5列上手
2022年12月8日(木)11時 2階9列センター
2022年12月11日(日)15:30 1階11列下手サブセンター

大変な秀作。お芝居が素晴らしく良かった。原作が短いだけあって、登場人物一人一人の心情にまで場面が用意されている。「悪人」がいなくて、それぞれの善意が主役カップル追い詰めていくという構成。素晴らしい。脚本も演出も、そして出演者の演技力も素晴らしいと、私は大絶賛。物語上の主役ルスダンの舞空さん、切ないまでに他者の善意と自分の愛に追い詰められていくディミトリの礼さん。根幹テーマを伝える愛溢れる兄の綺城さん。国を思うあまりに・・な副宰相の暁さん。なんて巨きないい人なんだ!の敵将の瀬央さん。皆それぞれの想いを受け取り、不幸なすれ違いからの結末。感動です。

ショーは、わーサイトーせんせーだというガチャガチャ感に溢れる目まぐるしいショー。ちょっとは落ち着け!緩急を入れて!と思ってしまうのはいつものこと。衣装もSF風バブルな感じで、このショーには合ってるが、好みかと言われると。まあ今回は舞空さんの衣装が極上に可愛らしいのでOKだ。目まぐるしくて疲れるけど、特にごひいきがいるわけではない場合は、誰が誰だかわからないが楽しい。パレードの瀬央さんの羽は前回に続き、芸術に挑戦という気概を感じる。星組の羽は何を目指しているのか。

202211星ディミトリ.jpg


浪漫楽劇
『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』
─並木陽作「斜陽の国のルスダン」より─
脚本・演出/生田 大和

今回は原作をまだ読んでいない。入手はしたが、いまだに「蒼穹の昴」の続きを読み終えてない状態(いま「マンチュリアン・レポート」が終わるところ。第5部「天子蒙塵」は4巻ものなので道のりが長い。面白いんだけどね。)
この蒼穹の昴に比べると、斜陽の国のルスダンは大変短かった。すぐ読めるわ~と思って、1度見てから読もう!と思って取ってある。まだ読んでないので、原作知らずに書きますね。→2回目観劇後に読み3回目を見た。結果あまりに原作に忠実だったので、感想は変わらないです。

舞台がとても幻想的でエキゾチックで美しい。衣装も綺麗。礼さんが(見慣れた)可愛い少年から、とっても大人の背中に哀愁背負った男になるのがかっこいい。舞空さんも。登場場面はまだ幼さの残る少女。そこから滅びかけた国の女王として国と人民を背負って立つ孤高の女性になる成長が見える。素晴らしい。ちょっと花總まり様を思い出させる。
彼らの心の支えとなったのが、ルスダンの兄ギオルグ国王。彼もまた国を背負う孤高の男、なのに愛のために愛する人を解放したという耐える男。彼の生きざまは、彼亡きあとに国を背負うディミトリ、ルスダン、アヴァクに大きな影響を与え続ける。彼から何を受け取ったかで、対応が分かれるのだなって。それほどの大きさを感じた。この3人の生きざまは、それぞれに正義があり、愛がある。国を背負う責任も見える。同じ思いを持つ3人が、それぞれ孤立していく様は見事というか、余りに残酷で胸が締め付けられる思いがする。一つ違えば、優秀な3人が揃ってジョージアを平和に治める未来があったかもしれない・・と思わせるところがイイ。敵国ホラズムの王も平和を愛する人なのだから、上手く関係が築けたかもしれない。
その悲劇を語る物乞いが、さすが組長と思う。禿げ頭の貧しい老乞食と、若く美しいリラの花の精たちが語り合う対比も見事であった。
私は生田先生を絶賛しますわ!本作は代表作の一つに挙げておきます。

<ジョージア王国/王家>
ルスダン 舞空 瞳
原作タイトルロールだけあって、やはり彼女を軸に動くので主役クラス。可愛らしい少女から幸せな花嫁、不安な女王から孤独な女王まで、見事に演じてくださいました。少女時代はいつも通りのかわいらしさ全開、だんだんと大人になっていくところが凄い。ルスダンはただただ一途に生涯かけてディミトリを愛していたのが分かった。だからこそ、彼の裏切りを赦せなくて、彼の姿を見たくなかったかと。スパイ容疑だから死刑でもいいくらいなのに、監禁だから。離れている間にもやっぱり愛していて、自分を裏切って離れていくくらいなら、閉じ込めて誰にも会わせない!逃がさない!という強い執着も感じるくらい。結局、ディミトリもずっとルスダンを愛していたから、相思相愛カップル。誤解によるすれ違いがなかったら、二人は国と一緒に滅びたような気がする。いや、結婚当初からディミトリがいじめにあわずに王配の権利を持ち国政に参加していたら、事態が変わっていたかもしれないな。あの地域の歴史が変わる・・ことは無いな。相手はチンギスハンだから、滅ぶのが早いか遅いかの違いだった。ただ二人はずっと一緒で幸せだっただろうあなあ。ということで、一途な愛をささげた一女性としても、幼子の母としても、滅びゆく国の最期の女王としても、素晴らしいルスダンでした。
舞空さん、青い衣装(ポスターのドレス、本の表紙と同じデザイン?)のドレスがとてもとてもお似合い。度の衣装も素敵でしたが、あの青いドレスが一番好き。お芝居もいいわあ。


ディミトリ 礼 真琴
歌劇のタイトルロールだけあって、彼の心理がとても詳細に描かれていました。異国から来た王子、生まれ持った名前を奪われ、好きな女の子に与えてもらった新しい名前で最後まで生きていく。「ディミトリ」と名付けたのがルスダンじゃなかったら、彼はこの名前を捨てていたかも?と思う。愛するルスダンが付けた名前だから、ずっと最後までこの名前で生きた。本作では(原作でも)彼の本名は出てこない。彼の父やジャラルッディーンはイスラムの元の名前を呼んでもいいのに、一度も呼ばない。これは、「ディミトリとして生き抜いた」彼の意志を強く感じる書き方だなって思う。
何度も裏切ったように見えるけれど、彼は「女王ルスダンの夫である王配ディミトリ」としての生き方を一度も裏切っていない。信念は揺るがず、生き方に一貫して筋が通っている。だからかっこいい。彼の思いに共感出来て、感動する。(普通は、裏切り者は良い人には思えないもんよ)
彼が追い詰められていく様子、分かっていて信念のもと自分を追い詰めていく様子、同じことを思い恐れるルスダン。彼女は夫が生きてさえいてくれればいい、と願う。だけど夫は、命を懸けて妻と子供、妻が愛する国を取り戻してやろうとする。もう一緒に居ることはできず、彼にはそれしかできないから。たまりませんね。素晴らしい筋立て、それを完璧に演じる役者。ジャラルッディーンが嫌な奴なら、裏切りも「当然やん」と思えるのに、またすっごくいい人なのよ。ジャラルッディーンが寛容な良い君主であるほど、さらにディミトリの苦悩が深くなる設定。史実らしいが、誰よこんな追い詰める設定にしたの!?と思うほど。
礼さんの抑えた芝居が最高でした。元気いっぱいな青年が似合うと思っていましたが、こんな苦悩を背負った大人の男が似合うとは!これは代表作です、絶対。


ギオルギ  綺城 ひか理
ルスダンの兄である前国王。彼は自分が「国王」という孤独で辛い役目をひとりで背負い、妹には背負わせるつもりは全くなかった。だから、逆に自由恋愛はさせてやれず、可哀そうに思いながらも政略結婚をさせ、「実家が大国の王妃」という強い身分にさせてあげるつもりだった。自分は王の役目があまりに大変で、だから愛する人を手元に置いて心のよすがとしていた、それを強く反対され国のためにならないとされ・・国家のために、そのささやかな癒しすら諦めなければならなかったから。そんな立場に可愛い妹を置きたくなかった。ディミトリのことも、弟のようにかわいがっているのがわかる。多分、状況が許せば、二人を一緒にしてあげたかったんだろうな~というのが冒頭の短いやり取りで伝わる。
結局、立派な王であった彼でも、あのチンギスハンの世界史史上稀に見る圧倒的な武力の前には無力だった。それで不本意ながら、妹に王の重責を背負わせることになり、せめてもの慰めに、愛するディミトリを夫に指名した。この気持ちは凄く分かった。そしてそれを拒否する重臣たちのことも、分かっていたと思う。だけど敢えて押したのね。多分、アヴァクがそれほど自分に心酔していて、ルスダンには自分への対応と全然違い、ディミトリを排除しようとするのは想定外だったと思う。そこだけかな。素敵な兄王でした。
前半だけの出番だけど(亡霊にもなってたけど)、すごくすごく大きな役で、アヴァクやディミトリが心酔する立派な王で、妹想いの優しい兄、愛する女性に誠実な男であることが分かりました。綺城さん、お芝居すごく良いですよね。花組の「MESSIAH」の鈴木さんの時から感動させてもらってます。星に来て大活躍でした、が再花でも活躍を期待しています。

バテシバ  有沙 瞳
ギオルギ王の妃。でも平民出身の元人妻。これだけでも大変なスキャンダル。よく王妃になれたね?と思う。ギオルギに相応しい身分の王妃がいたら、彼女は側室としてもっと風当たりが弱く、つつましく幸せにギオルギの隣に居られたかもしれない。でもこの兄妹、かなり愛に一途。一生に一人しか愛せない家系ですね。王家では厄介だ・・。
ということで、ディミトリよりもっといじめられただろう彼女を見て、国政への影響も鑑み、ギオルギは彼女を開放してあげることにしたのね。バテシバもそれをわかっていたので、素直に離縁することにしたのでしょう。史実では二人には一人息子がいて、その子は父のもとに王子として残り・・でもルスダンは無視して。その子は長じてルスダンとディミトリの息子と王位を争う、と原作にあった。ルスダンにとって、バテシバは「お兄様を盗った」嫌な女のままだったのね、大人になって愛の重さを知ってもなお。バテシバについてはディミトリのほうが重なる思いがあったようだし。
一場面だけの出番ですが、印象的です。有沙さんはこういう大人の女性役が好きです。


タマラ王女 藍羽 ひより
ルスダンとディミトリの長女。生まれてすぐ、次の場面では幼い少女という感じで出てくる。ミヘイルとの関係でちょっと活躍する。タマラが少女なので、初見では「ミヘイルと何か発展する?!」という邪推をしてしまった。全然違った。ミヘイルはもう青年で、タマラはまだヨチヨチ歩き程度なんですよね。宝塚の役者事情で、ちょっと大きくなってしまいました。そのため、セリフや出番がありました。時代に期待の娘役さんですね。

<ジョージア王国/家臣>
アヴァク・ザカリアン 暁 千星
宰相の息子で副宰相。自分は世襲か~って思ったけれど、まあ良いお家柄で、エリート教育された方なのでしょう。だから何もなくても王であるギオルギに仕えなくてはならない教育を受けたんでしょうね。ギオルギ大好きで、そのギオルギが素晴らしい王だったから、尊敬どころか心酔していて、結果、彼が仕えたのは「国」ではなく「ギオルギ王」だったのですね。ギオルギが王であれば問題なかったのですが、彼は亡くなり全く気にしていなかった妹姫が女王になった。しかも、ギオルギと一緒にいて彼を助けられなかったディミトリが王配とは!!!と激怒。ディミトリに対する怒りは、自分への怒りでもあると感じた。自分も一緒に線上にいて、愛する王を助けられなかった。自分も傍に居たのにできなかった、お前ならできたのでは?できたはずだ!と、自己防衛本能からディミトリに敵意が向いたような気がした。彼の行動もすべてよく理解できた。暁さんのお芝居、月組ではうーん?と思うこともあったけど、星組とはとても合っていると思う。黒いストイックな衣装とお鬚もお似合い。あの旋回舞踊が素晴らしい。衣の裾のはためき具合が最高。
最初、アヴァクが王配になりたくて、(権力とルスダンへの恋情?)という話かと思ったら、彼は最初から最後まで、ルスダンに恋愛感情は一切なかった。王になりたいという支配欲も一切なかった。ただひたすらギオルギを敬愛し、彼の残した国を(彼なりに)守ろうとしていた。この人も一途だ。


イヴァネ・ザカリアン ひろ香 祐
この国の宰相で、アヴァクの父。前半は真摯な宰相、でも後半息子に引き摺られている様子。彼がしっかり女王と重臣をつなげられたら良かったんだけどね。年齢もあるかな、若くて有能な息子が使えなかった(最初は女王と王配が大嫌い)のも大きいよね。息子、有能すぎて暗躍するし。お父様は、後半になるにつれ、心労が見て取れた。

ミヘイル 極美 慎
白人の奴隷。タマラ王女を救ってルスダンに直々の言葉を貰い、女王に心酔する。それだけなら別になんてことはないが、アヴァクの暗躍に利用されてしまい、命を落とす。アヴァクが人の心を操るのがものすごく上手いから、ミヘイルはあっさりと載ってしまい、命を落としてしまいました。なぜミヘイルがあんなことを?と思わず、説得力がありました。ルスダンもミヘイルもアヴァクも上手い。ディミトリが激高するのもわかるし。
一場面だけの出番でしたが、主役二人の仲を決定的に割くのがこの人物。重要だ。
極美さん、見た目がかっこいい(だから幼いタマラ王女と何かあるのかと邪推してしまった)今回はお芝居もとてもよかったです。3回見たけどだんだんと説得力が増したように感じました。

<ルーム・セルジューク>
エルズルム公 大輝 真琴
ディミトリの父。ルーム・セルジュークのスルタンの叔父。4番目の、他国に人質に出した王子なのに、大変気にかけていて大事にしている。国交が怪しくなったら、早速「返して」と言いに行ってるし、ホラズムが攻め入るときけば「息子を助けて」とお願いしている。どーでもいい王子に対する扱いではない。まるで嫡子のように気にかけている。良い父だ。結婚式の日に、王配になった息子に大喜びして息子を困らせるとか、ちょっと政治的な場が読めない感じもあるけど、根っから良い人なんだと思う。

庭師  朝水 りょう
その父からジョージアに送られた密使。父はひたすら息子の身を案じているのですね。それがディミトリにも分かっているから、無視したりせずに応え、父へ援助も頼もうとしている。庭師さんもちゃんと仕事しているんだけど、あっという間に正体ばれていて泳がされてるとか、アヴァク様のほうが一枚上手でしたね。

<ホラズム>
ジャラルッディーン 瀬央 ゆりあ
ホラズムの王。個人的にですが、高校時代に世界史を習って、ホラズムのジェラル・ウッディーンが凄く魅力的で。この方を主役にして物語を書きたい!なんて思ったモノでした。人生もドラマティックだし、生きざまが魅力的。すごい人物なんですよ!詳しくは忘れたけど、名前は今も覚えている方。その方が!(主役じゃないのが残念ですが、しかも40分くらい出てこなくて忘れそうになっていたけど、)宝塚の舞台に登場なんて。すごく嬉しかった。本当に大きな人物で、戦うだけの男じゃなく、優秀な政治家で、敵も許して愛せる人なんです。だからジョージアが上手く対応していれば、戦いは避けられたのに、なんて思ってしまった。正直、戦乱を避けるために彼が出した提案(女王との結婚)はかなりイイと思うのですが。女王が政治的には役に立たない王配と離婚し、ジャラルッディーンと結婚していたら、宗教はまあなんだけどキリスト教でも弾圧はしない人だし、戦乱は無かったと思う。彼女が提案を一蹴して愛を貫こうとしたから、戦争がはじまり国は亡びた。正義と平和は対立するものですが、平和と愛も対立するのですね。
彼の大きさや善意も、ディミトリを追い詰めることになってしまうのが悲劇だ。ディミトリの行動と死は不本意だっただろうなって、ジャラルッディーンの哀しみも伝わってきた。
瀬央さんはいつも礼さんの味方なんだなって思った。だから安心してみている。ところで、本来は結構年上で、美しい有能な若者好きで、ディミトリに「美しい王子よ」と優しく呼びかけているのを見ると、妖しい妄想が起きてくる。が、この二人には起きないんですね。さすが礼さんと瀬央さん。(これが月城さんと凰月さんなら、確実にそっちの世界に入っていたと確信している。違うストーリーになるけどものすごく似合うと思って想像がやまない)

アン・ナサウィー 天華 えま
いつもジャラルッディーンの傍らに控える書記。彼も優秀な美しい若者で、お気に入りでしょうね。結構な口のきき方を赦している。文系で美しく優秀な彼はとても力強い片腕ですね。

カルマリク 遥斗 勇帆
小心者なんて言われてしまってますが、征服した首都を任された将軍ですよね。
今回、全然歌が無くて残念でした。ほんとに残念。もっと活躍して欲しかったです。

<その他>
チンギス・ハン 輝咲 玲央
最初に残虐さを見せつけるモンゴル軍。それを率いるチンギス・ハン。冒頭しか出てこないけど、モンゴル軍を恐れて、周辺国家は連合したり提携したりするのがわかる。束にならなければ防げないから。ホラズムもまたモンゴルに滅ぼされた国家なんですよね。この後の世界史は、モンゴル帝国の全盛期。だから本作に出てくる国は全部滅ぶのだなって。

物乞い 美稀 千種
最初から最後まで、この町で起こった悲劇を語る語り部。禿げ頭に物乞いらしい衣装。それでいて、すべてを見通している神の視点。その彼が、楽しい時しか語らない無邪気に美しいリラたちと語り合う対比。さすがは美稀さんです。こういう役があると舞台が引き締まりますね。これぞ組長の役割。

ガンベダオバ(リラの精)小桜 ほのか
スィクヴァルリ(リラの精)瑠璃 花夏
シブルズネ(リラの精) 詩 ちづる
3人それぞれ名前があったんですね。区別はつかなかった。詩さん?って思った場面もあったけど、ほとんどわからなかった。皆さん声が美しくて、さすが!若く可愛らしいリラの精、物乞いとの対比が見事でした。


初回観てとても感動し、原作を読みながら2回目を見て深みを味わい、3回目はさらに演技が深くなったんを感じて再び涙した。お芝居は皆さんとても素晴らしい。トップコンビとお兄様、アヴァク、乞食には初回から泣かされたが、3回見てミヘイルが一番お芝居が変わったように感じた(もちろん良い方に)。もっともっと見たかった。東京千秋楽のライブ配信を楽しみにしてます。


メガファンタジー
『JAGUAR BEAT-ジャガービート-』
作・演出/齋藤 吉正

サイトー先生のショーだ!って感じ。目まぐるしくて最初は全然把握できなかった。3回見てやっと楽しさがわかってきたかなってところ。御贔屓がいなければ、目が疲れない。トップコンビ以外を探すことを諦めれば、楽しい。2番手3番手すら探さなければならない場面もあるくらいだから、それ以下なんて私には無理だった。星組子さんも見たい人がちょろちょろいるのですが今回は諦め。

覚えているのは、幕開きの暁さん。黒いマントで悪魔のようにかっこいい。礼さん?と思ったけど、暁さんだった。暁さんは全編にわたり、オラオラした男っぽいワイルド全開。大人っぽくてかっこいいやん!可愛いありちゃんも好きだけど、男っぽいワイルドありちゃんも好きです。
そして暁さんを加えたトップコンビ。もともと踊りまくるダンサートップコンビに、月組のダンスを牽引していた暁さんの参加で、すごい踊りまくり。瀬央さんと綺城さん頑張ってた。

冒頭の黒装束な暁さんと、クリスタルバード(天使みたい)な舞空さん。すごく美しい。なんかお似合いだ。その舞空さん衣装がぴったりで本当に可愛らしい。このクリスタルバードが、手塚治虫の火の鳥みたいにストーリーを牽引していく。悪魔(宇宙からの侵略者の魔王?)に奪われた羽根を取り戻すべく、たまたま出会った純粋なジャガーが行動していくのだ。いろいろな世界、いろいろな場面、形や立場を変えながら、羽根を奪われたクリスタルバードと取り返そうとするジャガー、奪い続ける悪魔がメイン。ほとんど作画を手塚治虫で想像できる。ジャガーの敵対者には、瀬央さんや綺城さん、極美さん。悪魔の手下(いや仲間?)の女豹に天華さん。豹とジャガーって同じ・・?と思いつつ、まあ敵だらけの中頑張るジャガー礼。自力で頑張るバード舞空さんも強い。そして可愛い。
舞空さんの衣装はどれも全部可愛い。あの前髪を作ったフランス人形みたいなのや、超ハイレグのブーツ姿。賭けの場面のふんわりスカート。どれも形が着ているような可愛らしさ満載の衣装。これがとっても似合う。
男役さんも、ラテンというより戦隊ものみたいな衣装で5人揃うとか、今回のショーは、とにかく衣装が楽しかった(御贔屓がいたら別かもしれないが)。

ショーの感想があまりに雑ですが、2日に放送があるし、また見直していたら時間がかかるのでこれにて。


<雑感というか愚痴と反省>
2回目見てすぐ書こうと思ったのですが、2回目のB席観劇の日。前列に居たグループがね、ものすごい話す・動く・寝るの繰り返しで本当に集中できなくて困った。2階だからそれほど前列の客が気になることは無いのだけど、女子大生風の3人組がずっと3人でしゃべってるの。真ん中の子が両側の子とそれぞれ耳寄せて。まっすぐ前向いて動かずしゃべってくれたらまだましなのに、常に頭(というか上半身全部)動かしまくり。声は聞こえないけど、まず舞台より先に前列客の頭が目に入ってしまうから、本当にいらいらした。たまに寝るんだけど、ずっと寝ててほしかった。頭グリングリンなのは本当に嫌。しかも幕間に聞こえた感想が「どんな話だったのか、よくわかんない」だったし。こんな名作を!?と思ったし、あの芝居が伝わってないなんてと愕然。黙って見てないから!って怒鳴りたくなりました。ショーではあの爆音と目まぐるしい動きの中、熟睡してくれて助かりました。あまりに動きが激しいと眠くなるのですね。礼さんいい声だし。
ということで気力なくなって書けなくて。そのうち3回目を見て、忙しくなり・・って年を越してしまいました。お芝居の方は年内にちゃんと書いてました。ショーは今書いたけど。

他にも月組のBJもエルピディオも、他も見たのに全然書けてない。あまりに忙しくて、ブログが犠牲になりました。今年はもう少し余裕のある生活を心がけたいです。


年始のご挨拶は、また後程。とりいそぎ、今年もよろしくお願い申し上げます




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