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OSK「春のおどり」ツクヨミ/Victoria! [観劇感想(OSK)]

OSKレビュー春のおどり
第1部 ツクヨミ~the moon~ 構成演出振付 尾上菊之丞
第2部 Victoria!  作演出 荻田浩一


2021年1月28日(木)15:30 3階
2021年1月29日(土)11時 1階
2021年1月31日(日)15:30 1階


OSKの「春のおどり」です。今回は去年の春から延期されていた分。
たった4日間でしたが、無事上演できて本当によかった。
やはり舞台上はちょっと少人数化&ディスタンス傾向にありましたが、踊って踊ってというOSKのスタイルはそのままに。結構豪華で賑やかなショーでした。

第1部は設定ありで、3場面かな。桐生さんは男らしくかっこよいのですが、相手役が楊さん・・という場面が多く、楊さんは2番手兼トップ娘役なのか?
確かに楊さんの女装は美女だし、体格的にも合うし(桐生さんがとっても大きいから)。しかし男役の格好でも組んで踊ってる(2部でも)なので、OSKのトップコンビは男(役)同志なのか!?先進的過ぎる!と感動した。いや美しいから良いのだが、ちょっと驚いた。

あとは、1部も2部も、若手がたくさん抜擢され、適材適所で活躍されていた。人数少ないから覚えているので、なんか嬉しいですね。
翼さんはもはや主力、はっきり綺麗なお顔にあの歌声は惚れる。登堂さんも主要スターでソロもあり、スラリとした立ち姿が目を引く。栞さんは桐生さんを囲む娘役さんに一人男役スタイルで混じっても違和感のない可愛さと華麗なダンス。
娘役では、阿国の少女時代でソロありの唯城さんが愛らしさ全開でヒロイン力が凄い。ラインダンスのセンターでも淡い黄色が似合っていて目立ってました。涼乃さんも天使の美声を響かせて、大活躍。千咲さんも歌に踊りに2番手娘役の風情が感じられました。もちろん貫禄のトップ娘役は舞美さんです(ちょっと楊さんに役目取られて;笑)
上級生ももちろん適材適所で活躍され、虹架さん、愛瀬さん、華月さんは何でもそつなくこなされ(愛瀬さんは女役まで)、麗羅さんのダンスは絶品で、朝香さんの技術も凄いなあと。

いつもみたいに、全場面全員が出てる!は無かったですが(超早変わりが見ものだった)、ちゃんとOSKを堪能できました。

200204春の踊り.jpg
レヴュー「春のおどり」
第1部 ツクヨミ~the moon~ 構成演出振付 尾上菊之丞
第2部 Victoria!  作演出 荻田浩一


ツクヨミ

和物のショーということですが、あんまり和物という雰囲気ではなく、衣装が着物の楊物ショーのような雰囲気。音楽がほぼ全部洋楽で、振付も洋風が多かったからかな。典型的な日本物ショーでは無いのは確か。
「月」をテーマに、「夜空に煌々と輝くツクヨミ」が桐生さん、「ツクヨミを見つめ、寄り添い、響きあう一片(ヒトヒラ)」が楊さん。・・・ってプログラムを見るに、これ楊さんトップ娘役やん?と思ったが、実際そんな扱いだった。まあ美女なんだけどね。

【新月】幕開きが一応チョンパ。平城京な衣装なのでいつもよりあっさり目。奈良時代の大化の改新のお話。蘇我入鹿(桐生)の専横を阻止すべく、中大兄皇子(登堂)と中臣鎌足(翼)が立ち上がる。3話通じて解説/進行はヒトヒラ(楊)。ヒトヒラさんは時代を超越した衣装で、ちょっと「海神別荘」を思い出す。異世界風メイクや緑の髪が印象的。
皇極天皇(舞美)さんは、ただ佇んでいるだけ。で、3人が陰謀しながら戦うのだ。月影の使者がコロス風でかっこいい。蘇我入鹿が強そうで(強くて)、中大兄皇子と鎌足が束になっても敵わない!コロスたちも全部味方にしてやっと倒せた。蘇我入鹿の頑丈さはラスプーチン並みだった。この章は冷酷な桐生さんを堪能する場面。

【三日月】伊達政宗(桐生)と出雲阿国(楊)のお話。太閤秀吉(虹架)の紅葉の宴の席。と、その前に、過去編があり、片目を失い悲しむ梵天丸(実花)とクニ(唯城)の場面がある。最初に出てくるのが、幼いクニで、月の舞姫という6人組の雪ん子風の若手娘役を率いている。この動きがなかなか可愛いのだ。赤い髪のクニが幻想的で、可愛いけど美しい。歌も良かった。結城さんはヒロインの雰囲気があると確信。実花さんの男の子役は素晴らしいですね!声も動きも、少年役の達人だと思う。最初若手男役かと思って、これほど素晴らしい動きができるの誰?と思ったら、達人の実花さんだった。
そして太閤の紅葉狩りの場面になり、阿国一座が登場。楊さんヒロイン(笑)。北政所(朝香)にお褒めいただく。朝香さんの高笑いは絶品ですな。と、傾奇者の政宗が乱入、やたら現代的な政宗さま。石田三成(愛瀬)と加藤清正(華月)を翻弄し、太閤殿下(虹架)の前で踊りを披露。まあ~現代的に歌って踊ってくれましたわ(笑)。阿国登場で一転シリアス。なんか戦いながらの色っぽいデュエットダンス(と呼んでいいのか・・)を踊る政宗と阿国。やっぱりトップコンビなのね。
大人政宗を囲む梵天丸とクニ、月ん子の幻想場面で、この場面終わり。この章は、豪快で面白い桐生さんを堪能する場面。

【満月】堀部安兵衛(桐生)の高田馬場の仇討の助太刀の話。ほぼ全員出るけど、ストーリーはあまりなく、ただ助太刀に行くため、高田馬場に急ぐというだけ。前評判の場面と、助太刀の場面もあるけど。なんだかずっと、高田馬場!!!!と叫びながら走ってる印象だ。高田馬場ってきくと早稲田大学が浮かんできて、なんかイメージが違ってしまう。
走ってる場面のフォーメーションとかが凝っていて、なかなか楽しい動きなのね。全員が動きまくる。密にならないように。この章はなんだろ、コミカルな桐生さんを楽しむ場面かな。
大岡越前張りに出てきた楊さんの裃青天姿がとても美しかった。青天にあうやん~

最後はそのままフィナーレ。もう大騒ぎフィナーレでした。月どこ行ったん?って気分。
月テーマになると、月組の「Wercome to TAKARAZUKA」を思い出す。章立ても似てるけど、全然違った。宝塚のは完全なショーだったけど、OSKのは、ショーと言うより短い物語が3つだったから。個人的には、最初の「大化の改新」を2幕もので上演してほしい。ちゃんと見たいと思った。


Victoria!

こちらは桜がテーマ。荻田作品にしてはストーリーが読めない。なんだか「OSK=さくら」を気にしすぎというか。高世さんの時はもっと自由に、いろいろな場面が入っていたような気がするんだけど。期待しすぎたかもしれない。
荻田作品で期待して、私の趣味と合わなかった「タキシード・ジャズ」を思い出したわ。

【プロローグ】幕開きは、虹架さんと若い娘役さんの「春の踊りは~♪」の洋楽から。斬新だ。でもなんか意識しすぎ。幕が開くとピンクの桜衣装で皆様登場。3段になっていて、すごく華やかできれい。桜の枝を持っている。こういう演出はさすがだと感動する。舞美さん登場、桐生さん花道からせり上がり。そのすきに楊さんが舞台奥から登場。目が足りない。
うーん桜だからわかるんだけど、桐生さんに淡いピンクの衣装はあまりに合わないように思う。真紅とか黒とか、はっきりした色が似合うと思うの。フリフリもないほうがいい。なんたって男の中の男なんだから。

【勝利の女神】の章。舞美さんが勝利の女神。3つの場面あった。
☆戦士(翼)と天使(唯城、凛華、涼乃)の場面。なんかいきなり時代もよく分からない。ただ翼さんの歌が素敵で、涼乃さんの美声に酔う場面。唯城さんと凛華さんの天使も可愛いよ。
☆次はいきなりダーツの場面。楊さんメインのダンスがある。だがちょっと物足りない。もっと全員で踊ってほしい(コロナなので舞台上の人数が少ないから仕方ないのかもしれんが、物足りないの)。
☆またまたなぜかルーレット登場。桐生さんと愛瀬さんが客で、赤と黒のルーレットたちが踊る踊る。玉は登堂さん。歌い倒す朝香さん。勝負はなぜかロシアン・ルーレットに。舞美女神の仕業で、ハッピーな解決。ストーリーがあるんだかないんだかわからない。

【行進曲】の場面に転換。白ドレスと黒燕尾の正統派の場面。舞台上の人数が少ないのは仕方ない。優雅で歌劇らしい場面だった。

【ハリ・ハラ】 またまた暗転して、今度はインド。なんか雪組の「シルクロード」にもあったなこういう場面って思いだす。だが一番荻田作品らしい場面だ。
最初、愛瀬さんの女装(ヒジュラ)がわからなくて、「誰?上級生っぽいのにわからん」と思って悩んだ。愛瀬さんの女役はいらんと思う。男役がいい。男役女装が必須なら、登堂さん栞さんに女装してほしい(個人的願望)。
女神カーリの化身(麗羅)と従者(翼、朔矢)がすっごくかっこよかった。麗羅さんのダンスは絶品ですね。ダンス専科みたいだ。翼さんの歌も似合ってていい声。
最後は全員でハリハラ(桐生)さんをたたえていた。よく分からんが、桐生さんは桜の王子様よりハリハラ魔王のほうが似合う。

【フィナーレ】 総踊りとか女役群舞とか男役群舞とかあって、OSKらしいダンス場面。最後は羽根無し変則。娘役が真ん中で歌い継ぎ、周りは下級生順に降りてくる。気流さんは大羽根は背負ってなかった。似合うタイプでないので良いと思う。大羽根は似合う人が背負えばよい。

千秋楽には、短いサヨナラショー(?)がついていた。ほんと15分くらい。桐生さんと劇団員の皆さんが順に絡んで歌って終わり。寂しいけれど、あまりくっついたりできないし、客席も声を出せないし。でもこのあっさりしたサヨナラショーが、退団ではなく専科という桐生さんらしくて良いと思った。

今回はあまり好みのショーではなかったけど、新橋も行くかもしれない。上から見たら綺麗なの。そこはやっぱりOSKだ。



ざっとはすぐに書いたんですが、忙しくて仕上げれなかった。
この後もLIVE配信やらいっぱい公演見ているのですが、おいおい上げていきます。



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