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OSK「桜NIPPON踊るOSK2014」先斗町演舞場 [観劇感想(OSK)]

OSK「桜NIPPON踊るOSK2014」
先斗町演舞場
2014年9月7日(日)13時 1階前方上手端


OSKが芸者さん舞妓さんとコラボする!?というので、行ってました。
コラボも何も無くても行くけどね(笑)
場所は京都三条・先斗町歌舞練場。先斗町にははじめて足を踏み入れた。
その裏側(表側?)の木屋町は学生がコンパをする場所なので、大変馴染み深いが
一本裏の筋は敷居が高く(お値段も)なので、ご縁が無かった。
凄く風情のある場所で、由緒ある舞台という感じ。(コンパで足踏み入れちゃイカン場所だ)

1部は「都をどり?」というくらいの正統派。和楽器に謡ですわ。
そこに男役4名(高世・桐生・楊・悠浦)が紋付袴で、芸舞妓さん3名と踊る。
素晴らしく端正な場面で、客席までぴりりとした緊張感が伝わってくるわ~
あとは芸舞妓のお姐さん達の踊りを堪能する。いや~京都どすなあ。

2部はストーリー仕立ての和物ショーという感じだ。衣装は奇抜なカブキモノでさ。
アレを芝居と言い切るには勇気がいる。特にドラマティックシアター2本を見た今では。
だが、実は・・脳内突っ込みしまくりながら、大変大変楽しんだのでした。
もう途中で笑いを堪えて堪えて、お腹がよじれるかと思ったくらいの場面も(いいのか?)
「高世さん、そんな綺麗な顔で済ました美声で変な歌歌わないでよ・・」と、腹筋鍛えた。
が、桐生さんのオチで、ついに噴出してしまった。。。。もうアカン。
心の中では突っ込みの嵐。
新しい発見ポイント多そうだし、何回もみたいわ。突っ込みながら。

新人の登堂くんが大活躍!楊さん悠浦さんと同じ扱いだよ!?頼もしいね。
というか、楊&悠浦の壮大な無駄遣いというか・・豪華な賑やかしだよねえ。
91期の3名(内1名特に)もしっかり見た。

今回のプログラムは1500円だけど主要キャストに見開き2ページ、写真は舞台扮装と
オフの2枚セット。いつもは劇団員さんによる舞台に掛ける意気込みコメントなのだが、
今回は「劇団から個人へ」のコメントがついてる。珍しい! なんて盛りだくさんだ。
いろんな人の解説まであってなかなかお得だった。いつもの松竹座のよりいいねえ。



控えめにネタバレありますが、壮大なネタバレは次回に持ち越すのでご安心を。


「桜NIPPON踊るOSK 2014」 先斗町バージョン

第1部 華綾とり  
振付 尾上菊紫郎   助手 尾上菊方

先斗町から、もみ乃、市さよ、もみ福 のお姐さん方。
もみ福さんは舞妓さん。だらりの帯に、肩上げ袖上げ振袖、髪には大きな花簪。
丸顔のまだ幼い感じが可愛いです。もみ乃姐さんは所作が素晴らしく美しい。
高世さんが椅子に座り、立つときの手の差し伸べ方。これぞ花街!という色香が
漂う美しさ。私の席はもみ乃姐さんのほうだったので、こちらばかり見てました。
3人の舞いは、「都をどり」を見た気分です。そこらにいる外人さんに声かけて
あげたら(つまり観光案内所で説明してあげれば)凄く喜ぶのに!!と思いました。
「都をどり」の盛況振りを鑑みるに、これを日本人だけで観るとは勿体無い。

袴姿の高世さん(ひとりだけ袴が金色系)、桐生さん、楊さん、悠浦さん(3人は銀色系)。
後見に登堂さん(同じ)。いや~普段化粧風で凛々しくて素敵。桐生さん、完全に男です。
「都をどり」でも芸者さんが男役されますが、やはり本職は違いますな~♪と萌える。
黒紋付に袴姿で、舞い扇。なかなかに本格的で真剣。3人のお姐さんが入って総踊り。
普段は日舞でも洋楽だから、邦楽での舞いって、本当に珍しいものを見た。
4人とも気合が入っていて、その緊張感が客席に伝わるほど。張り詰めたものを感じました。
(ただ、私は洋楽の方が好きだ・・自分で謡を歌うのは好きだが、聞くのはどうも・・・)
今日は本格的な日舞を堪能した。正しい京都の過ごし方だわ。7人とも美しかった・・・。


第2部 炎舞
作・演出 吉峯暁子
(花の巻)(月の巻)振付 尾上菊紫太郎、助手 尾上菊方 
(天の巻)(地の巻)振付 山村若有子


チラシのあらすじを読んだ限り、シリアスだと思っていた。「カルメンより」とか
書いているし、どうみても三角関係のシリアスなお話かと。
全然違うやん!!「カルメン」らしいのは、牧名さんの唐突なビゼーの素晴らしい歌だけ。
あとは一応は三角関係なんだけど、なんというか、直角二等辺三角形だ。
一応、名古屋山三(高世)と阿国(朝香)、そして鶫(牧名)の三角関係。
それに黒百合丸(桐生)、その手下の竜胆丸(楊)、白菊丸(悠浦)、鬼灯丸(登堂)。
阿国の弟子の松虫(白藤)と鈴虫(千咲)。だがストーリーに絡むのは山三、阿国、鶫、
強いていえば黒百合丸まで。(黒百合丸は最後の最後で突然絡むんだな・・)

前半は比較的丁寧に描いてあったので、最後どうなるのかと思っていたら
「ええええ・・・・・・・・・・・」と顎が外れそうになった。
時間無かったから打ち切り?? 脚本を短くするのにいろいろな場面を切るのではなく、
ここで終了ってあのページでパンッって斬ったかのような。凄まじい話のたたみ方。
例えれば、連載していた長編漫画が、今月号で突如打ち切りにあった最終回のような。
見ていると、山三の心変わり(鶫→阿国)と、鶫の心変わり(山三→黒百合丸)が
(ついでに、黒百合丸も 無関心→鶫 に心変わりしているように見えるのだ)
あまりにあっさりしており、その前の場面が阿国の嘆きというか呪いというか情念溢れる
コワい場面なので、「阿国の呪術が効いた!?」としか思えなかった・・・すごい展開。

これだけ書くと「え~?」って感じですが、これがめちゃ面白いのだ。
肩が震え腹筋が鍛えられるほど。「???」だけど不快感はないし、素直に楽しい。
こんな脚本でも役者の力が凄いとここまで楽しめるのね。(あ、言っちゃった)


このあとA4にして3枚に渡る詳細な長文つっこみ感想があるのですが、
超ネタバレになるんで、ぜひぜひ一度観てから読んでいただきたいです。
あとから一緒に突っ込んで欲しい。突っ込みどころを語り合いたい。
これから三越、心斎橋と長丁場だから、皆様のお楽しみを奪ってはならぬ・・と、
勢いに乗って一人突っ込みしながら書いた文、後日アップすることにします。


個別は簡単に書いとくね。

名古屋山三(高世)美しく歌も踊りも素晴らしい。衣装もカブキモノではなく綺麗な
着物でとてもお似合い。ただこの役が・・・あまりモノを考えない男のよう、大層
その~オロカモノに見えてしまい、知的で端正なイメージの高世さん(→私の印象)からすれば、
新たなイメージであるが・・・「コレはお披露目じゃありません!!」と公式HPで
わざわざ注意書を出したことに納得したのであった。

阿国(朝香) コワい~情念の世界が凄すぎて。この人一人の場面が多かったような
気がします。周り(クグツ一座)が明るく、一緒に居る鶫も明るいのと対照的に、
この人の場面はいつも妖気や冷気が漂うような、そんな印象を持つほど、コワい役でした。
印象としては「あ、葵上か六条御息所がいる・・・!」って感じかな。
演技力ありすぎるのか、無理な脚本を力でねじ伏せるにはこの解釈しかないのか!?

鶫つぐみ(牧名) 素晴らしい美声を堪能した。ソロで遠慮なく歌うときの素晴らしさ。
牧名さんのオセイリュウがあったら、通う。鶫姐さんも素敵でしたよ、下品にならずに力強くて。
あっさり呪力に負けたけど、高世さんとは姿も声も大変似合っていた、と思います。

黒百合丸(桐生) 似合いますわ>トサカ・モヒカン。そしてあの衣装。
なんと言っていいか、もう桐生さんしか無理です。今回の作品、桐生さんが居なかったら
大変なことになっていたような気がする。それほど大事な大事な人だ。

竜胆丸(楊) こういう珍妙な衣装を着せたらナンバー1だね。なんでこの衣装が
着こなせるの?と思うほどの凄さ。なんか可愛いのだ。あの天真爛漫な明るさといい
すごい才能だ。ライトが当たってないときの遊びっぷりも素晴らしい。一座の花形だ。

白菊丸(悠浦) 正統派だけに、こういうカブいた衣装は似合い度が低いよーな。
跳んで跳ねて、元気よく頑張っていたのは判った。しかしだ、こういう役には、
余裕と言うか遊び心がもうちょっと欲しいなあ~真剣さが伝わりすぎる気が。
(1部はそれが最高に効くんだけどね~笑顔も可愛いけど、もっと抜けたとこが見たいと我が侭を。)
まだ初日明け2日目だし、今回公演期間が比較的長いから、こなれてくるのを期待。
こんな脚本のときにこそ、殻を破って遊ぶんだ!!(と、隣の楊さん見てて思いましたわ)。

鬼灯丸(登堂) 背が高くてカッコいい。が、まだちょっと女の子って感じがしたので
今後に期待。早くショーの洋装を見てみたいな~。
今回は初の大役の上、白菊丸と組んでたので、余裕の無さ×2になってたかも・・
誰?この組み合わせにしたのは!ってとこかしら。いいから遠慮せずバーンと行け!だ。

松虫(白藤) 歌上手いわ~お姉様。呪術も1番弟子なんでしょ?という雰囲気も(失礼)
あまり出番がないから、きっと洋物ショーですっごい踊るんだ!と期待してます。

鈴虫(千咲) 可愛い!ほんと私好みの可愛らしさだわ。君には呪術は似合わない。
素直そうで、一座であぶれてる竜胆丸とお似合いかも。

萩(朔矢しゅう)・桔梗(壱弥ゆう)・撫子(藍莉かのん) が91期舞台実習生。
誰が誰だか全然わからなかったけど、ひとり大変落ち着いた雰囲気のお姐さんが居た。
最初は先斗町のお姉さんが人手がたりないから出てきてくれたのかと思ったほど
貫禄のある和物顔な人で、驚いた。もう顔覚えた。が、名前がわからん・・。
プログラム、この3人も写真載せて欲しかった。


はああ、心斎橋で確認したいことがいっぱいあるわ。すごい楽しみ。
早くもう一度みたい。ショーも見たいぞ。
ショーのほう、プログラム読んでて震えがきた。観てみたいわ!!



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