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OSK松竹座「春のおどり~桜咲く国」 [観劇感想(OSK)]

OSK「春のおどり~桜咲く国」
2013年4月26日(金)松竹座 1階6列



4月の恒例OSK「春のおどり」に行ってきました。

1幕が和物ショーで、2幕が洋物ショーという構成。
「よ~いやサア~」のチョンパの幕開けは豪華でいいですね!
これぞ和物ショーの醍醐味って感じで、春らしい華やかな気分で盛り上がる。
洋物ショーは・・ダンスすごっ!!!と思える連続技。
もちろん和物でも凄い踊りありました。1幕、2幕ともに、「えええ?!」と
声を上げそうになる場面があり、そのダンス技術の高さに驚きました。
ダンスなんて分からない私でも(周囲のおばちゃんたちも)度肝抜かれました。
歌もまあ、私の好きな高世さんの声が素晴らしく、桐生さんとのハーモニーが
素晴らしい。もちろんトップ桜昇さんもいい声ですしね。
椅子からおちるどころか、肘掛を握り締めるような人もなく、歌もいい。
ダンスのレベルの高さは、言わずもがな。
期待のカッコいい若手さん(悠浦さん)も居るし、後方を探す!も堪能できる。

ショー尽くしで結構目が大変だけど、楽しかった! 
可能ならもう一度2階センターから見てみたいなあ~

ネタバレあります。まだ見てない場合、「驚き」を味わいたかったら、
絶対に観劇後にお読みください。(あと2日だけど、見るべし!とお勧めできます。)










OSK『春のおどり~桜咲く国』
第1幕「桜絵草子~浪花バージョン」 構成振付 山村若、演出 吉峯暁子


チョンパ!!で始まる幕開きは大好き。これぞ和物ショーの醍醐味というか、
外人に見せたいNo1というか。華やかで豪華で、一気に心奪われる。
大抵は出演者勢ぞろいで、人数的にも盛大で(OSKでも盛大に豪華に見えるもん)
この人数でここまで豪奢に盛り上げるって凄いなあ~と演出、出演者、装置、衣装に
感動した。とりあえず、「掴みはOK!」ですね。

あとは印象に残ったところを。

『鏡の夢』と言う場面があった。これは真麻さんメインで、
三面鏡の前で彼が踊り、それが3つの鏡に映る・・というそれだけ。
だが!鏡じゃないんだわ。もうネタバレになりますが、個々の動きが凄いの。
絶対に三面鏡に映る3つの姿は鏡だと思っていた。
なのに!!ラストに鏡から人がでてくるんだよね、3人。
あの整合性というか、手の角度、袖の揺れ方、着物のしわ、足の高さ、云々。
どれひとつとっても、「鏡に映った」としか思えない。素晴らしい技術レベル。
本気で感動した。海外に持っていって欲しいくらい>このOSK「春のおどり」。

次に印象に残ったのが、1幕ラストシーンの『獅子』
桜昇、高世、桐生の3人で連獅子をするのだけど・・わーすごーい!という迫力。
結構な年齢(失礼)のトップ3にこれを・・凄い体力居るし、首と腰・・と言うほどの
動きをされるので、こちらも感動した。この感動のまま幕なの。

この2場面が強烈で。ぜひ見て欲しい。
他は、『竜宮城』の場面で、浦島太郎(桜昇)が、竜宮城で乙姫様(朝香)と会う話。
この場面の見所は、なんといっても鯛やヒラメの可愛い踊り。ここ、振付と衣装が絶品。
可愛いわあ。最後は浦島さんがどうなるのかと期待していたら、煙に撒かれれセリ下がり。
うーん、イリュージョンじゃないから、おじいさんにはならなかった。
(「トップスター」より、「芸を極める」桜昇さんならやってくれるかと少々期待していた)

タイトルも『漢(おとこ)』の大変凛々しい場面は、桐生さんの独壇場。
織田信長だと思うが、それが凛々しき武士を率いて踊るんだ。すごいカッコいい!
あんな荒縄というか注連縄な衣装をカッコよく着こなせるのは、桐生さんか
宝塚の轟さんしかおらぬわ。そのくらい「漢」でした。

2番手の高世さんの見せ場は、明治時代の書生さん。旦那(真麻)と妾(枚名)と
3人で、まあ良くある三角関係。いいんだけど・・書生さんに貫禄があるので、
旦那を高世さんで、書生はもっと若い子で見たかったかも。
(高世さんの芝居が好きなので、また主演芝居がみたいわあ)

民謡メドレーがずっと続くんだけど、みんな歌うまいなあ。
あれだけ踊れるのに、歌もこのレベルって凄い。大満足の和物ショーでした。



第2幕「Catch a Chance, Catch a Dream」作演出振付 名倉加代子

洋物ショーは、ガラッと雰囲気が変わる。オーソドックスな「レビュー」って感じです。
ここでも凄い技を見せてもらった。
またまたネタバレ注意。

それは『ピエロ』と言う場面。真麻さんがピエロで、まあおもちゃ箱の中のような場面。
そこに可愛らしい人形が居る。その人形(舞美りら)が凄いの!!
本気で「あれ等身大人形よね?」と思わせる動き。
なんというか「ガラスの仮面」の北島マヤみたいなの。(たとえが古いなあ)
椅子の上に置かれた人形だから、動かない。瞬きひとつしない(本当に!)
手を上げたポーズをとっているのに、身じろぎひとつしない。微動だにしない。
そして。ピエロたちによって、そのまま床におろされるの。そのポーズのままで!
それからやっと動き出すんだけどね。動きも美しかったけど、人形としての動きが
素晴らしく。ラストも、また人形に戻って、ポーズをとり(これまた体が痛そうなポーズ)
そのままピエロたちに運ばれるの。またしても微動だにせず。
いやー、この場面、人形に釘付けでした。

あとは『ビリーの追想』とかいう高世さんと枚名さんの場面。
(えっと星「ダンサ・セレナータ」な設定と言えば、ヅカファンには分かりやすい)
在りし日のビリーの華麗さと歌。それももちろん素敵なんだけど、年老いて落ちぶれ
戸外でうずくまりながら歌う歌。年取った声で、しわがれ力なく歌う歌が良く通ること。
なんであんな違う声で、あんなにちゃんと歌えるのかと・・ここも驚いた。
(個人的には、高世さんの歌声は好きなので、きっちりちゃんと歌って欲しかったが、
後の場面でちゃんと歌があったので良しとする)

『砂漠の幻惑』の場面は設定がよく分からなかった。
最初は「ジーザスクライスト・スーパースター」(四季)な設定かと思ったくらいだ。
だって桐生さんって凄い存在感でカリスマ性あるから、あんな白いひらひら衣装で
砂漠に居たらジーザスかと思うでしょ?回りも頼りにしてたし。(>私の思い込み)。
だがラストで、飛行機の音にアピールし、音の接近に喜び勇んでいたので、
「遭難者?」と理解したのでした。何で揃いの白いひらひら衣装で遭難するんだ!?と
ちょっと突っ込みたかったです(笑)→衣装もよく見ると違うのかもしれぬが、
まあそう見えたって事でご容赦。第一印象による思い込み効果だなあ)

フィナーレ場面に突入する。
『ラヴィアンローズ』を歌う高世さんに感動。トップ3が揃い、高世さんが歌う。
本当にいい声だ。桐生さんが歌う。色っぽい低音だ。もちろんどちらも音はあってる。
二人のデュエットは素晴らしいなあ。声が合うのだろう。
最後はもちろん桜昇さんが締める。貫禄ですなあ。この人は正統は王子様声だ。

しかし。皆さん、あれだけ激しく踊った後で、あの声で美しく歌えるんですね。
ブレス音なんて聞こえたことないぞ。
私はいつも宝塚で未涼さん(と以前は音月さん)に同様の感動を味わってますが、
OSKでは普通なのか?それが出来る人にしか歌わせてないのか?
(まあそれが正解なのだろうが、商業演劇だもの、そうしてほしいですよね)
歌もダンスも堪能できます。今回は衣装もセットも豪華だったし。

あとは「これぞレビュー」という正統派な場面が続き、心から堪能する。
定番のレビューを見た感じで、これまた外人に見て欲しい日本文化だなあと。
カーテンコールはピンクの傘で「桜咲く国」を歌う。もう慣れた(笑)慣れると楽しい。


場面場面も楽しかったけど、最近とても素敵な若手も見つけている。
(若手といっていいのか分からんが、単独場面を持っていないので若手に分類する)
悠浦あやと さんだ。
大和悠河さんに似た長身の美形で、可愛く美しい。歌は無かったので聞けなかったが、
ダンスがとてもよくなっていた。ここ1年ほど見ているが、だんだん良い位置になって
きているような気もするし、本人的にも成長しているように見える。
あんなに長身で美形なのに、性格が優しいのか(プログラムのコメントを読んで思った)
「押し」「積極性」を感じないのが残念。
もっとアピールしなさいよ!貴方なら視線で客落とせるよ!?と思うのだった。
(壮さんみたいに。以前みた花組のショーで壮さんの「俺をみろっ!」オーラの
篭められた視線攻撃に、目がそらせず、なんかファンになってしまったものねえ)

ら。今回、1幕も2幕も客席降りが多かったのですが(サービスいいわあ♪)
2幕の何の場面か忘れたけど、割と現代風の衣装で客席から登場するときに、
悠浦さんは、舞台に上る手前で振り返って笑顔を振り舞いたのだ。
私はしっかり見た! ・・ちゃんとやってるのね、墜ちるってば。
一緒に見に行った友人はそこで落ちたらしく、帰りにロビーでその場面の舞台写真と
悠浦さんのスチールを買っていた(わかりやすーい:笑:元々ヅカファンは行動早いし)


なかなか構成が変わらないからか、安定感があるし(そろそろトップ交代しても・・と
思わんでもない)、皆さんレベル高いから、安心して見られる。
本当に椅子から落ちない歌(→しつこい:笑)と、目が釘付けになるダンスで、感動。
若手には悠浦君を始め(単なる私の好み)、楊琳さん とか(目立つわあ)
カッコいいお兄さんも居る。一方で、「はまこ!?」と思うような安定したベテランの
緋波さんも真ん中付近で楽しそうに踊っていて、これまた楽しめる。
お姉さまがも美人だし、可愛い娘さんも居る。(まあ中には・・・・・な人も居るが)。
まだ娘役サンを把握するところまで行けてないが、そのうち、と思う。

今回は、いままでみたOSKのショーで一番良かった。もう一回見たいぞ。
DVDは「注文が300枚を超えたら発売します」という凄い但し書きと共に売っていた。
うわーすごいー!!でもこれが商売の世界だよな。とか納得。
(そうだよ、需要があるのを売るんだよね、ニーズがあるからDVDにするんだよね>
という基本商業ルールを兵庫の歌劇団に教えてやって欲しい)
発売してくれることを願う、いい公演だったもん。

最近、雪組公演と日程が被ることが多いので、大変多忙になるのですが、行って良かった。
楽しかった。





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★とろりん★

えりあさま、

初めまして。★とろりん★と申します。
同じソネブロユーザーとしてちょくちょく拝見していたのですが、
こちらのOSK公演記事を拝見して、「ツボが、ツボが一緒!!」と
勝手に共感を覚えてしまい、初めてコメントさせていただきました。

私は大阪松竹座ではなく、日生劇場公演を観劇したのですが、
えりあさまと同じく、「鏡の夢」と「獅子」、そして「追想」と「ピエロの恋」に
いたく感動しました。松竹座では「鏡の夢」が男役バージョンだと知り、
またまた感動してしまいました。
OSKの舞台、また絶対に観に行きたいです!

事後報告となってしまいましたが、えりあさまのこちらの記事を拙記事にて
リンク(TB)させていただきました。
もしご都合が悪いようでしたら、すぐに仰ってください。
失礼しました。
by ★とろりん★ (2013-04-29 18:31) 

えりあ

とろりん様

うわ~ありがとうございます。
「カンゲキ通信」はちょこちょこと拝見させていただいていました。コメントありがとうございます!リンクももちろん、ありがとうございます。文中に入れていただき、光栄です。

「鏡の夢」の件、本当に驚きです。あれが大阪だけなんて・・東京は女役さん・・すごい技量の劇団だと改めて感動です。

こちらでは次回は真麻さん主演公演「シルバーローズ」が梅田ABCホール(5月17-19日)であるとのこと、早速チケット手配をしました。楽しみです♪

by えりあ (2013-04-30 00:55) 

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