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映画「幸せへのキセキ」 [映画鑑賞]

ご無沙汰しております。一年で一番忙しい時期が、漸く忙しくなってきました。
この時期まで暇だったら今後のチケット代が・・・・と恐れていましたが(笑)
無事忙しくなりました。まだしばらく忙しいのですが、一区切り付きそうなので
ちょっと前に見た映画感想をアップします。(殴り書きを推敲する時間が無かった・・)



2012年6月19日(火)
映画「幸せへのキセキ」
なんばパークス 



台風真っ只中、行ってきました。もう仕事が忙しくて忙しくて倒れそうなのに
まださらに仕事とストレスを増やしてくれる・・が嫌になって逃避しました(笑)


「幸せへのキセキ」って変なタイトル・・日本語は「奇跡」と「軌跡」の掛詞か?
冒頭タイトルにばーんと出てきた原題「We bought a Zoo」のほうがインパクトある。
そうえば、邦題のほうは息子の台詞で、原題のほうは娘の台詞だったような。
いい話だった。涙腺緩む。原作読みたい。

以下ネタバレあります。




泣く。亡くなったお母さん、良い妻良い母だったんだ・・としみじみする。
美人で明るくてしっかりしてる。容姿端麗、頭脳明晰、良妻賢母?四字熟語が並ぶね。
無謀な仕事につっこんでいく超ロマンチック思考の男を支え、
父親似で、繊細でメンドクサイ性格の息子を励まし、可愛い娘は賢い女に育て。
いや、素晴らしい。そりゃ佳人薄命を地で行ってた。遺された家族の辛さったら。
母親似のしっかり娘がいたから(まだ7つなのに)男どもは生きてこれたのだな。
娘が居なかったら、父と息子は決裂して、父は外国へ出ていき音信不通、
息子は寄宿学校・・かな。で分かり合えるのは20年後、息子が父の年になって
父帰国時とか?または息子が結婚を契機とか?(まったく別の話だな)
だから、この話、7歳のロージーが超重要なヒロインでした。


父のベンジャミン・ミー氏。等身大の男だ。(実話らしいけど)本当に居そうな。
結構な収入があったようだが、自分では全然把握しておらず、
賢夫人がしっかり貯めてくれてたのに涙が出る。しかも死後さりげなく出てくるとか!
(息子にも手紙残しておいてあげればよかったのに・・・と思ったが、いつか出てくる?)
彼がどれだけ奥さんが好きだったか、痛いほど伝わってきた。
夫の思い出でしか登場しない奥さんが一番印象に残るって、すごいね。
奥さんの思い出話を聞いてあげているケリーが、強くて健気で・・いい女だねえ。
とりあえず、何かやり遂げることの出来る人物だった男は、
新しい事業を成功させることも出来ると。娘のために、頑張った。
良いスタッフにも恵まれ、よい動物にもめぐり合え。人間関係と環境を一新して
生き続けることが出来た。よかったよかった。

そして父に良く似た、いや負の側面が強調されたメンドクサイ性格の息子ディラン
常に自分が可哀想で、同情されるのは権利で、彼の心理に配慮してもらうのが当然で、
自分は「傷ついてるから何も出来ない」ので「自分のために他人が動くのは当然」。
だから、他人の心境には全く無頓着・・・自分のことしか考えないから、
無駄に思いつめて煮詰めて、さらに人間関係をぐちゃぐちゃにしていく一種破滅型の男。まだ少年なので、いわゆる「可愛くない子」の典型か。だから友達も少ない(居ない?)
母もさぞや大変だったと思うわ、このこ育てるの。>うちにも居るのよ、このタイプ。
もっと親(父)がきつく言ってもいいと思う場面がいっぱいあった。
みんなが(小さな妹まで)働いているのに、ただ文句ばかり言いつつ、黙って嫌味っぽく
暗い絵ばかり描き続けるとか・・そんなヤな奴に毎日食事を差し入れてあげるリリーは
なんていい子だ。はじめてみる同年代の少年(都会風イケメン)に騙されてないか!?

リリーは、まだ13歳なのに学校にも行けず、貧乏動物園で働いているくらいだから、
かなり複雑なお家の子のようだけど・・動物園スタッフも両親ではないし(叔母だっけ?)
もしかしたら、ディランなんかより、数十倍厳しい境遇な子なのかもしれない。なのに・・
明るく働き者で、可愛いし、純粋で素直で・・ディランみたいな面倒な男でいいのか?
と思ったくらいだ。だけど誰もリリーの将来を心配してあげていないのも・・(涙)
そういう意味では、ディランと上手く人間関係築けてよかったね、と二人のために思う。

えっとディランのことを語ってたのに、リリーの話になってしまった。
まあ、ラストには改心して、父とは和解し、リリーにもちゃんと告白したので、許す(笑)。
17年生きて、最後まで壮絶に生きてた虎さんが彼の心を開いたのか・・
素直で優しいリリーのメッセージに気づいたからか。
ただ、虎さんについては、父子ともども、病床で死と戦ってた母を思い出してたような。
エピソードが上手く複数に絡んでいるからだと思うけど、決定打が分かりにくかった。
こういうメンドクサイ性格の子どもを、どうすれば改心させられるか、真剣に知りたい。
(あとディラン14歳とリリー13歳は、軽く高校生に見えた・0・日本人なら大学生位)


可愛いロージー7歳、。この子が亡くなった母代わりになっていたのが・・涙。
母親が恋しい時期に、幼くして母を失ったこの子が一番辛いだろうに、
それを誰もわかってないのが・・父も兄も、自分の心の傷で手一杯に見える。
でも一番に立ち直って、明日に向かって歩き出したのがロージー。健気だ。
父はそれに引っ張られて生きる気力を取り戻した・・ようにみえる。
素直で明るく前向きで、亡くなった奥さんはこういう人だったのだろうなあと思う。
すっごくすごく可愛かった。
この子が居なければ、父は動物園(付き住宅)を買わなかったことは確かで、
また父と息子が和解することも無かった。偉大なるヒロイン!

ヒロインは絶対的にロージー(&永遠のヒロイン・亡き母キャサリン)だが、
2番手ヒロインとして、リリー(13歳/対息子)とケリー(28歳/対父)が居た。
二人とも物語の展開によっては単独ヒロイン張れそうなほど、いい役だ。

リリーについてはディランのところで語ったので、ケリーについて。
普通なら(実話でなくフィクションなら)、ケリーはヒロインで、
最後はベンジャミンと再婚したかもしれない。
まあそういう想像をさせる場面は入れてあったが、後一歩が足りない。
ベンジャミンの妻恋しい場面のほうがずっと大きくて、ラストもそうだし、
ロージーがいるから、多分再婚はしないのではないかと思ってしまったくらいだ。
(ケリー残念だ・・あのサルを連れたスタッフはどう?とか要らんお節介を考えた。)
ケリーも素晴らしくイイ女でしたわ。ロージーに負けたけど(ごめん)
再婚するかもしれないけど、ロージーがお年頃に成長して、間取り持たないと父は
動かないだろうし、再婚は・・ロージーが結婚したあとかな・・とか(ほんとごめん)
なんとなく、将来はロージーが動物園の経営を継ぎそう~未来のスタッフから
優秀なイケメンを婿にしてね(笑)で、涙に暮れるベンジャミンをケリーが慰めると。
あ、また違う話一本できた(笑)

ベンジャミンのお兄さんも、最初はいわゆる「敵対者」かと思ったけど、違った。
最後は一緒に動物園の制服着てるし(笑)。
妻と熱愛だった弟と違い、妻に逃げられた人だけど、いい人だった。
あとは、ディランが「自分探しの旅」(笑)に出かけたりしないように助言してあげて
ほしい。なんだかミー家の男はこの傾向が有りそうで危険だ。


最後に、農水省の検査官フェリス氏と頑固スタッフのマクレディ氏
この二人の関係(確執)も、伏線張りまくり。それが最後にとっても効いてきた。
永遠のライバルっぽい二人が、主役と直接絡まない関係ででてくるって、すごいなあ。
こっちも1本作れそうだ。この映画、人間関係とか人物設定が濃いな・・。

動物さんでは、老虎さんとグリズリーさん、そして孔雀さんがいい演技してました。
ライオンさんも熱演でしたね。虎さんの目が素晴らしかった。。。

動物園経営は大変そうだが、この父息子、そして娘、スタッフがイイ関係を築き
何とかやっていくんだろうなあ・・そしてそのイイ関係が、イイ環境を作って
イイ動物園になっていく。と思いました。




いい気分になって映画館を出たら、即メールが。
「暴風警報が出たので、午後から臨時休校。給食後迎えに来い」という小学校からの通達。
うわ・・だが、まだ外雨降ってないし、風もあまりない・・でも迎えに行くのね?
とりあえずお昼食べて、迎えにいった・・ら案の定、教室で楽しく遊んでた。
長い午後が大変・・・って思ってることが、さっき見た映画の母とは違うとこなんだろうな。
言うは易し、行うは難し。
変わろうとして勇気だしたディラン、あんた偉いよ>と思ったのでした。



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コメント 2

ナオミ

えりあさん、大変でしたね。お疲れさまでした。仕方ないですよね、警報で授業無しとなればガックリするのが親ですよ!映画タイトル変ですよね~えりあさんの読み通り、二つの言葉を掛けてみたのでしょうね。でも断然原題の方が素敵ですよね!日本オリジナルの洋画タイトルが多いですが変なのも多いですね~。不思議です。
本当にこの映画、女性陣が輝いてましたね。音楽も素晴らしいので、涙腺ゆるゆるでした。ディラン、遅い赤ちゃん返りみたいですね~ロージーの小さい肩が頼もしく見えました!また、小首を傾げるロージーの愛らしさにやられました~えりあさんのおっしゃっる通り、主役はロージーですね!
年末は映画レ・ミゼラブルが上映されますね。ミュージカルだそうで期待しています。えりあさんに!!
by ナオミ (2012-06-25 09:00) 

えりあ

ナオミさん
早速ありがとうございます。原題そのままカタカナで「何?」となる映画もあれば、原題そのままや直訳のほうが面白いのがありますよね。今回はまさに原題のほうが良かったのに~でした。女性陣、素敵でしたね!音楽も。
素敵な時間を過ごせました。(台風予告のなか行った甲斐がありましたわ)

7月は忙しくなりそうなので(笑)映画見ている時間が無いかもしれないですが、またいい映画みたいですね~また教えてください。いっぱい見てらっしゃるんですね!

7月は京都のOSKから梅田の雪とバウの雪、頑張って劇場へ見にいって書こうと思ってます。そのために仕事片付けておきます・・出来る限り(^^;)
by えりあ (2012-06-25 20:58) 

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