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スカイステージ感想 花バウ「NACKED CITY」 [スカイステージ感想]

2011年4月27日 

今日は仕事が無かったので、何気なくTVをつけていた。ら。
見てなかった「NACKED CITY」をやっていました。
ついつい見入ってしまいましたので、書きます!

2004年花組バウ「NACKED CITY」 小柳奈穂子

彩吹さんの歌声は完璧だ!と思ったほど空間に満ちていた。
(このときのトップは春野さんだから、すごい組だったんですよねえ。)
なによりこの公演、歌下手な人が出てない!
というか、歌っている人は全員歌が上手いのだわ!
彩吹さんはもちろん、若き未涼記者、悠真刑事、専科からは一樹さんが・・。
愛音さんまでもが(失礼)、彩吹&未涼が踊る中、ソロを歌い上げていましたが、
すっごい上手いじゃん!!(重ね重ね失礼)と思うほど。
矢吹の兄貴も独特の声色が怖いほど艶っぽい。
(後ろにちょろちょろ望海さんが見えるけどさすがに歌ってないな。残念。)
娘役陣も、ヒロイン遠野さんはもちろん、華城さんや幸美さん、絵莉さんが!
誰も音がぐらつかないし、はずさない。素晴らしい。
苦しそうな歌い方も、濁る声もない。心地よい!
私的にはそれだけでも賞賛に値するが、ストーリーは良いし、役者に役が嵌ってるし、
人物造詣はシッカリしてて衣装もカッコいいし、言うことなし。

ちょっとご都合主義な先の読める展開も散見されるが、全然問題ない。
これいいわあ。これも再演してほしいに推薦しますわ!
(そういえば、「カナリア」が壮さんで再演決まったようなので、ぜひ行きたい!)



ビリー(彩吹)とデイジー(遠野)が主役だけど、二人は恋人未満のなんとも
言えない感情のままで別れるのよね。この先人生が交わることが無いのが分かってる。
デイジーには恋人ニコラ(愛音)、ビリーには元恋人キャシー(華城)がいて、
それぞれ甘酸っぱい思いを胸に元の鞘に収まり、それぞれの新しい人生を歩んでいく。
いいなあ。ついでに新人記者バーナード君(未涼)と美人編集長(五峰)もいい関係。
生まれながらのマフィアのような矢吹氏にダークサイドに堕ちた名士・一樹さん。
全員がきちんとストーリーに絡むし、持ち味にあってる。この配役は素晴らしい。


矢吹さんが退団してから、こういう役は副組長になった高翔さんがするようになったけど、
高翔さんだとどこか優しいんだよねえ。極悪感というか底知れぬ怖さがない。
やっぱり矢吹さんのマフィアの親分をみると「これっっ!!!」と叫びたくなる。
こういう役者さんは貴重だ。トップスター候補生ばっかり大事にせずに、こういう
脇に無くてはならない立派な役者になりそうな若手さんも大事に育成してほしいもんだ。
ついでに、スター候補にするなら(つまりソロ歌がある階級に成るなら)、
歌は最低限、一般人でいえば「上手いね」とカラオケのあるラウンジで他の客から
拍手がもらえる程度のレベルの人を選んで欲しい(もちろん接待シチュエーション除く)。
「この公演は選抜だからレベル高かった」ではなく、一応商業演劇なんだから、
このレベルは確保して欲しいですわ>劇団へ
なんで彩吹さんをトップにしないかなあ・・と改めて思いました。

とにかく。こういう観客に想像の余地が大きく作りこまれた作品は好きだ。
つじつまが合ってるのは当然のこと、たくさんの登場人物がきちんと物語の進行に
絡んでいて、無駄な人が居ない。十把一からげの扱いではない個性ある登場人物たち。
衣装はシンプルで照明は暗めだけど、時代と場所を考えれば、
キャバレー?の場面が華やかで十分だし。辛気臭い感じは全然ない。
小柳先生、今やってる星が大劇場デビューだよね。
2004年にこんな秀作を発表しているのに、なぜいままで大劇場がなかったの? 
大劇場に耐えられない作品を書く演出家も多い昨今、ぜひぜひ大劇場の名作をお願いします。
来週見に行くのが楽しみ。

あといまさらながらでナンデスガ。
愛音さんがカッコいい!この人も何気にすごい演技力ありますね。
このニコラは正塚作品なら主役張ってもおかしくないタイプの男(視点を変えれば)
見事に演じきった感じで、ものすごくかっこよかった。愛音さんのファンになる!
こういう役から虞美人の韓信(ヒーロータイプ)を演ってると思えば、
メランコリックジゴロのお父さんも、とっても素敵だった。
幅が広い。広いといえば、娘役もOK.太王四神記のスジニもやマルセイユのジャンヌ。
娘役にしても少女から大人の女まで何でもOK,オスカルも演ってましたね。
どの役も、違和感がないとは・・すごいです>愛音さん!
しかも今回のソロで、「歌も上手いの??!!」と再認識。
いやー花組は歌上手いトップが続いたし、すぐ隣にあの素晴らしい声の未涼さんが
いるから、歌う機会も少なく、それに・・・あまり・・・上手に聞こえなかった・・
下手じゃないのは知ってたけど、上手いと思ったことは無かった。ごめんなさい。
最近、真飛さん退団特集でいろんなトーク番組を見るんだけど、人柄もいいし、
気さくで明るくていい人ですよね>愛音さん。ますますファンになりました。
真飛さん、壮さん、愛音さん、未涼さんのトークを聞くことが多いんだけど、
本当にいい雰囲気みたいで、嬉しくなりますね。真飛さんが思っていたよりずっと
陽気で優しく気配りの出来る大人な女性なのが分かりました。ああ、惚れる。
>>ついSKYSTAGE退団DVD予約してしまいましたよ>真飛さん。

は! また話が反れた。
主人公ビリー。彩吹さん、ある意味自分探しとうか人生の転換な物語。
それが押し付けがましくなく、さらっと自然に。デイジーと成就しないのがいい。
それどころか思いを告げることもしない。自分の気持ちにも気づかない。
なんてストイックな男なんだ。悪ぶってみたが結局根っこは誠実なんだ。
カッコいいわあ。キャシーが忘れられないのも、デイジーが惹かれるのも納得。
「シルバーローズクロニクル」みたいなのも良かったけど(この人も何でも出来るのか)
ビリーみたいにカッコいい役は素敵だ。

ヒロインのデイジーはまた屈折してて、複雑な思いを秘めているのがよくわかる。
遠野さんは苦悩するヒロインも似合う。マルグリットの片鱗はここにあったのね。
華城さんは、ほんっとに「何で辞めたの!?」と見るたびに思うヒロイン娘役。

刑事の悠真さんが、まだ若くてカッコいいよね。もちろん今も素敵なおじ様ですが。
望月さんは同僚みたいだけど、貫禄に違いで部下に見えるところが、さすが悠真さん。
一樹さんはさすがの貫禄、。ビリーにとってデイジー以上に鍵になる人物。

大事な人を忘れてた。美人編集長とへなちょこ新人記者。
こんな美人で気風の良い姐御な編集長が居たら、辞められないよね>バーナード。
小説家を目指して、しこしこタイプを打つ姿が眼に浮かぶようだった。
育ちのよさそうな善良なぼっちゃん風でしたが、ビリーにくっついて様々な人生を
垣間見て、一回りも2回りも成長した感じ。立派なジャーナリストになるでしょう。
そのうち新聞社の社長になって今回の事件を自伝回顧録で書きそう(笑)
へなちょこな未涼さんも始めてみました。可愛いなあ。素に近いんじゃないかな?と思う。
へなちょこだけど歌うとシッカリしてるところが未涼亜希だ(笑。

ああ、面白かった! 来週の星組が楽しみだわ。>小柳先生



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