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宝塚花組「愛のプレリュード/ルパラディ」東京 [観劇感想(宝塚)]


宝塚花組「愛のプレリュード/ル・パラディ」東京宝塚劇場 4月2日(土) 11時30分公演 
1階20列センター

花組東京公演を見ました。
こんな大変な中、公演してくれてありがとう。もう一度見られてよかった。
同行した東京の友人は「なんか久しぶりに明るい気分になった」と喜んでました。

終演後、幕が少し閉まってすぐに上がり。組長さんの挨拶。
そして全身真っ白な真飛さんの挨拶。
節電の東京で公演することに対する花組生の考え。
今日舞台に立つことの意味・意義、そして震災へのお見舞いと義捐金のお願い。
自分たちに出来ることをするという決意。とてもいい挨拶でした。
終演後のロビーでは、若手さんが募金箱を持って立っていて、
あの挨拶を聞いては素通りできず(気合を入れて!)お札を入れてきました。
(箱の中はお札ばっかりで、やっぱり宝塚や・・と感心しました。
ここでいい年した私が「ちゃりん」はできないっ!と思わされる)
花組なら下級生まで分かるかな、と思ってたんですが、
誰に入れたかわかんなかったです(^^;)

観劇感想。

やっぱりいいわ~!
お芝居は「3時間もののお芝居の90分ダイジェスト版」と思って覚悟してみれば、
大変な良作。人物造詣はしっかりしているし、エピソードも書き込まれている。
場面転換もセットも優雅で美しい(最後の対決の場面、ちょっと背景変わった?)
真飛さんも壮さんも大変お芝居がよいのですが、大劇場よりもさらに良くなっていた。
もうプロローグから感涙必至。
初見の友人までもが、「プロローグでコレは泣く、と思った」というほど。
⇒一番泣いたのがプロローグだったらしい(--;)
「ストーリーはとっても良いんだけど、突然???場面があって衝撃がすごい。
これ良作なんだろうけど、まだ混乱してる」というのが幕間の彼女の感想だった。

ショーはこれまた、単体で観ても大変素晴らしいショーなのに(他でも再演希望)、
適度にちりばめられたサヨナラ風味が、こちらもハンカチ必須な感じで。
もう本当に「タカラヅカ」を堪能しました。
公演してくれてありがとう。
前日の会議が大変暗い雰囲気だったので、花組公演を見てやっと
「前向きに頑張ろうじゃないの」と思えました。

ではもうちょっと詳しく。



「愛のプレリュード」について

鈴木さんが書いていたという最初の脚本(完全版)を見てみたい。
いつかどこかで、3時間でも4時間でもいいから上演して欲しい。
削除されたエピソードを想像してみるが、やはり限界がある。
孤児院と母、警察時代の最後の事件、ジョセフと買収警官の話、
ジョセフとナチスの関係、ジョセフとマウロの馴れ初め(?)などなど。
ありゃジョセフ関係ばっかし?(邪念が:笑)

しかし。
私が「唐突!」と思った孤児院と記憶喪失の母の話、
友人は、「不動産屋で孤児院の話題が出たし、
孤児院で先生に会ったときのフレディの顔見てたら、分かるわよ」と言う。
真飛さんの演技は素晴らしい!(本日確認)。私の洞察力が足りなくてごめん。

だが!
キャシー(蘭乃)が「乾杯しましょ♪」とグラスを持ってくる場面は。
いきなり左手麻痺してグラスが持てないといフレディ(真飛)に、
「あれさ、キャシーと飲みたくないから芝居してんの?」と友人が言うほど唐突。
前の場面でもあとの場面でも普通に左手使ってるよね・・。
私も初見で「????なんで突然???」と思ったもの。
想像を補完する友人説によれば→フレディは、実際にキャシーのことは、
「わがままな金持ちの馬鹿娘って嫌うほどじゃなく、好意は持ってる段階」
この程度にしか思えないので、「これ以上近づきたくない⇒一緒に酒なんて飲めない」
というフレディの芝居なんだ、この場面だけ突然左手が動かなくなるのは!彼の配慮よ! 
・・・はあ、そういう解釈もありですな。割と納得。
しかし、フレディの芝居でも本当の麻痺でも、唐突なことには変わりないが。

今回、最後の戦闘場面(ナチスVSジョセフ一味+フレディ、ついでにキャシー)
ここ大劇場で見たときはずっと背景があったような気がしたけど、今日は無かった。
なんかスッキリした印象。前は「狭っ!」と思ったもの。
前回も思ったけど、ナチスの隊長役(夏美さん)は、
愛音さんとか真野さんとか華形さんとかがやったら、
もっと盛り上がっただろうなあ・・と思う。ラスボスだもん。
真野さんの使い方がもったいないと思ったから、この役が真野さんならなあ、と。
クールなナチス将校になったのでは?もちろん出番もっと増やして。
マウロの花形さんはいい役だったね、熱さがぴったりだし、目立つ。
「今の相棒は俺だ!」と叫ぶとこ最高。
なのになのに!ジョセフ(壮)ってば
「フレディの腕の中で死ねるのは幸せ」のようなことを言う。
そんなジョセフを見るマウロのなんとも切ない表情!
フレディとジョセフは相思相愛で、
それでもマウロはそんなジョセフが好きなんだよなあ(だから妻が冷たいんだよ:笑)
ジョセフの部下たちも「ジョセフ大好き」っぽいし(マウロのことも好きそうだが)。
実に萌える関係な男たちだ。
ジョセフってば男にモテモテ。やっぱりヒロインなんだわ(笑)

そのジョセフの最愛の人=フレディについて。
ジョセフはフレディを庇って撃たれてしまうけど、
フレディはまさかジョセフが飛び出してくるとは思わなかったんだろうな。
お仕事だし、キャシー(自分も気に入ってるし、ジョセフの恋人←ここ重要)を
守らなくては!と自分の身体を盾にしたのに、
そこにジョセフが自分を助けに出てくるとは、計算外。
フレディは最愛の人(ジョセフ)を自分のために亡くしてしまったのだな・・・
あの最後の場面。どうみてもフレディの愛は キャシー<<<ジョセフだもん。
ずーっとジョセフのことを想って(ジョセフの幻と)最後の日まで過ごすんだ。
・・と、その後の場面で確信しました(スモーク炊いてデュエットダンス^^;)

最後といえば、よく分からなかったのがフレディとスティーブ(愛音)の関係。
会えば「久しぶり」と言ったり「いつものとおりに」と言ったり。
顔を合わせるのは久しぶりだが、いつも意思疎通をしている関係?
文通でもしてるのかしら?(笑:スティーブは筆まめそう)
エリート警察官と銀行家。接点無い。しかもフレディは長く意識不明だったのに。
分からん。鈴木さんの原本が読みたい関係に追加だ。
母親のことも承知しているみたいだし、地元にいるし、小学校時代からの親友?
(ジョセフほどではないが、男に好かれるタイプだしなフレディも。納得)

ジョセフが死んでしまっても、フレディの心の中ではずっと生きてそうだし、
この後もスティーブはフレディのことを、ずっと見守っていそうなので、安心だ。
本作は、「男同士の絆」を堪能させていただいた良質な作品でした。・・DVD買う。


「ル・パラディ」名作です。

EXCITERも大変気に入ってDVD見倒してるけど、これも絶対にリピート。
全てがすご~く好きだ。衣装も色彩も背景もセットも、振り付けも歌も。
歌といえば、今回は「サンタモニカに~吹く~風が~」も「ル・パラディ~ララ~」
もどちらも耳に残る名曲だ。両方ともとは珍しい。>早く配信してください。

退団者に対する配慮が素晴らしい。退団するならこの作品!(辞めるなら藤井作品ってか?)。
素晴らしいわ、藤井先生。昔は若さ全開でやや苦手なところもあったけど、
最近は少し大人っぽさが入ってきて、品があって豪奢で美しくて生徒への配慮と愛に満ちて、最高。
エキサイターもパラディもいつかどこかで再演して欲しい名作だと思う。

ショーでもヒロインは壮さんだった。今日は黒髪の美女。美しい・・
高飛車な美女(壮)に、べた惚れのイケメン紳士(真飛)
彼は前の場面では男にモテモテだしね(笑)
またしても萌えるシチュエーションだ。
友人も「壮くん、完全に相手役だね・・」と。誰が見ても明白な事実か(笑)
この場面だけでもDVD買えるような気がする。

ひとつだけ不満を言えば、歌かな。
しつこいようですが、望海さん&煌雅さんにもうちょっと長いソロを・・。
14Coversを聞いてからさらにこの二人の歌が聞きたくなった。
本公演ではぜひソロを聞きたい。花時代の未涼さんレベルの長さでお願い。
と期待したところで、次回は役のない「ファントム」なんですよね。
・・・いっそエリックとクリスの歌を吹き替え欲しい(大失礼御免)

めちゃくちゃ堪能した公演でした。観にいけてよかった。
東京へ呼んでくれてありがとう>暗い会議でも頑張って出席した甲斐があった。
(会議の話はまた別の項にて。)
明るい気分になって、大阪に帰ってきました。DVD発売が待ちきれない。


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