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宝塚雪組「 Sweet Little Rock 'n' Roll」バウ [観劇感想(宝塚)]

宝塚雪組「 Sweet Little Rock 'n' Roll」バウ
2022年1月21日(金)14:30 バウ 7列

縣さんの初主演、そしてほぼ若手ばかりのバウ。いかにもバウ!若い時代にしかできない作品。すごく明るく賑やかで可愛くて、幸せな気分で笑ってました。
縣さん筆頭に、踊りまくりですね。リフトもバシバシ入っていてすごいダンス。
縣さんがかっこよくて!彩海さんの歌声の安心感。ヒロインは夢白さん、結城さん、華純さんとみんな可愛い。あとは3人しかいない大人のお芝居が上手い。若さに流れてしまわないよう、しっかりとお芝居を締めていて、いい話を見せてもらいました。

縣さんの堂々たる真ん中っぷりに、こういうのがスターのオーラっていうのね、と実感(私好みの真ん中タイプだ)。歌以外はいつでもOKという感じですね。歌はあと数年経験と研鑽を詰んで、大丈夫なレベルへいってくれたら(期待)嬉しい。なんか男役力というか包容力、立ってるだけで男役!な麻路さきさんを思い出してしまった。いわゆる「往年の男役」タイプなのかも。

202201雪ロックンロール.jpg

バウ・ミュージカル・プレイ
『Sweet Little Rock 'n' Roll』
脚本・演出/中村 暁

初演がW主演だったというのがわかる。ロバートの比率が高い。1幕の最初はロバートが主役で、後半からビリーが主役。その二組とも1幕で問題なくカップリング成立。もうおわり?というくらい大団円で幕が下りた。
2幕どうするの?と思ったら3組目のカップルが登場。それがロッキー。(ついでにフレディが4組目?)淡々とリア充カップルのお話が続く。コミカルで楽しくて、悪い人はいなくてハッピーで笑って暖かくなった。

1950年代は生まれてないのですが、宝塚ではよく舞台になる時代。女の子の衣装が可愛いですね。そして高校生の青春話。ちょっと「フットルース」を思い出す。別箱でやるのは好きなタイプの物語だ。「フットルース」と違い、こちらは深刻な話がないのが気楽に見れて良いですね。

期待通り、すごく楽しかった。リア充の青春時代エピソードを、微笑ましく遠くからこっそり見守る(客席のこと)というスタンスも私好み。気分的にはグッドマン校長先生に、一番共感してみていたような気がする(フレディ氏ほど積極的じゃないので)。陰キャがいないのが50年代なのか、私が自己投影をできる学生は不在だったため(そんな恋愛華やかな高校時代は過ごしてない)、いまの教師目線親目線でひそかに見守るのが楽しかったの。1950年代の高校生は、現代2020年代では大学生みたいな感じですね~なんかね、授業が終わって教壇で教材片付けているとき、さっきやったグループワークで初めて話したらしき女子学生と男子学生が談笑しているのが見えたりすると、私は何もしてないけどちょいと幸せな気持ちになるのだわ。分かりますよね、校長先生!フレディさん!!(だからグループを作るときは、1グループに一人は女子が入るように配慮しているのだ、こっそりと。その方が議論が活発化するし。)



1組目
ロバート(彩海 せら)
メアリー(音彩 唯)
まじめで落ち着いた優等生な雰囲気のロバートと、やはり真面目で大人しそうな美少女メアリー。ロバートのほうが片思いをしていて、メアリーをひそかに見つめているのですよね。傍から見ていたらバレバレ。それでコーチのフレディ(仲人気質)が、このままでは一生片思い!と背中を押してあげることから話が始まる。
転校生のビリーもいきなりビリーの親友みたいになってるし(笑)、ごろつき3人組がなんかいい奴で、あっという間にまるで昔の少女漫画のような展開でカップリング成功。もともとお似合いだもんね、フレディの目は確かだ。
だが話はここで終わらず、あとはひたすらフレディの「カップルを作りたい」という気持ちと、それに協力するロバートとメアリーを代表とする生徒たちの活躍するお話。エピソードがまあ「あら青春ね」というものばかりで、こそばゆくなる。
彩海さんの歌声が、本作一番の心地よさ。出演男役で一番歌が上手いのは校長先生ではないかと思うのですが(女性ではマクリーン先生愛さんだ。)でも歌わないから。堂々たる歌と、可愛いちゃっかりもののブレーンタイプの学生がとても素敵だった。音色さんは可愛い。勝気なシンディと対照的に、控えめな大人しいだけどしっかりした少女で、素敵だ。

2組目
ビリー(縣 千)
シンディー(夢白 あや)
主人公カップル。ビリーが転校してくる場面から始まる。ところでビリーはなんで転校してきたのかな? 天候初日にいきなりシンディに絡まれてしまい、犬猿の仲に。売られた喧嘩は買うタイプなんですね。イケメンで女扱いが上手いからモテモテ、まあ調子に乗ってますな。シンディはそういうタイプが嫌いなので突っかかって大喧嘩(過去につらい思いでも?と聞きたくなる)。お似合いと言えばお似合いですが、最初の口げんか場面からカップリングを思いついたフレディはプロの仲人業をやったらいいと思う。ロバートは「無理ですよ」と言っていたが、私もそう思った。二人の喧嘩は大変本気に見えていたので、その後の周りの小細工が聞いていく様子が楽しかった。
縣さん、かっこいいなあ!なんて言ったら良いのか、リアルイケメン男子高生。ダンス力も素晴らしい。まじめに「フットルース」が見たい(でも映像化できないから悩ましい)。見た目もお芝居もダンスも素晴らしい。ほんとあとは歌だけだと思う。声はいいから期待値は高い。私は待ってるわ。
夢白さんは美しい。美人で自信家のスクールカーストの頂点にいそうな女子高生。プロムの女王だよね。頭もいいし口も立つ。多分これまで彼女に勝つ男はいなかったのだと思う。失望され続けてきて、突っかかるようになったのかな?まあ性格可愛いんだけど。大人っぽい役が似合うと思っていたけれど、今回の女子高生、馴染んでいて可愛かった。

3組目
ロッキー(眞ノ宮 るい)
ミリー(華純 沙那)
2幕を動かしてくれるカップル。ロッキーは、上記の2組を見ていて、フレディの奸計の恐ろしさを知った。だから自ら正直にまっすぐ告白したという男らしい男だ。即OKを貰い、フレディの出る幕なし!となったのだが、そう簡単にハッピーでは終わらない。
ロッキーは不良3人組のリーダーだけど、男らしいいい奴だ。単純だけど。背が高くて威圧的で怖そう、だけど純粋なんだよね。ミリーがべた惚れだもん。
そのミリー。すごい可愛い。今回のヒロインは3人とも可愛いけど、一番少女っぽい。シンディは気が強くて才女、メアリーは守ってあげたいタイプだけど、守ってもらえるように動けるしっかりしたところがある、でもミリーは純粋に守ってあげたいタイプ。華純さんはプログラムの一番下に名前があった。すごいね!

もう一組?
ぐいぐいジョー(天月 翼)
なんでぐいぐいジョーだけ、「ぐいぐい」って形容詞が付いているん???と思ったが、彼はただのジョーではないのですね。「エルビス・ジョー」でもよさそうですが、「ぐいぐい」なんですね。ぐいぐい行ってましたもんね、失敗してるけど。彼がいなければ2幕はなかったというくらい重要人物。出番は少ないけど、いろいろかき回してくれるのだ。
スタージョンに「兄貴」と呼ばれているので、年上なのかな?
エルビスプレスリーの「ラブミーテンダー」良かったよん。

スタージョン(麻斗 海伶)
マーガレット(妃華 ゆきの)
ぐいぐいジョーの手下と、ミリーたちの同級生のマーガレット。ぐいぐいジョーとスタージョンは同じリールハイスクールの生徒じゃない。マーガレットはちょっと大人っぽいので、校外で彼氏を見つけたか。その二人はフレディの関係なくカップルで、ぐいぐいジョーがミリーが好きなので、二人を別れさせる作戦を立て、スタージョンが従いマーガレットが使われたってこと。この二人は特に相手に愛想を尽かせてないけど、反省させられていた。ぐいぐいジョーが懲りてなさそうなのがちょっと心配(笑)。
麻斗さん長身でかっこいいね。今回は初めて意識して名前をみたわ。

大人
グッドマン校長先生(奏乃 はると)
ちょび髭スーツのおじさん。りくろーおじさんというかカーネルサンダース味もありそうな、ちょいととぼけた雰囲気のおじさん。役割は「それからどうした?」という昔のアニメにあった、合いの手を入れて続きを動かす場面転換の役割。かと思ってたら、最後に結構大仕事をしていた! 冒頭でビリーに本作のテーマを語るなど、最初と最後に仕事をしていたのだわ。途中はあまり活躍しないが、最初と最後を締めるとはさすが組長。今回は若者を鍛える場だからか、大人は1曲もなかった。ひたすら見守る管理職でした。

フレディ(真那 春人)
フットボールのコーチ。この人がいないと話が動かない。1幕はこの方が動かしていた。仲人気質というか、「この二人、合う!」と思ったら一直線。周りに協力させつつカップルにしていく凄腕。しかもちゃんと似合ってる。素晴らしい眼力、ぜひ仲人業を開業すべし。
男子高生チームをまとめる役割なので、髭もなく、若い恰好をしているのだけど、ちゃんと大人に見える。さすが真那さんの芝居だ。

マクリーン先生(愛 すみれ)
出てきただけで面白い。動き?表情?セリフ?すべてが面白い。出てきて何かするたびに、笑いを誘っていた。愛さんって管理職が似合いそうな雰囲気があるので、今回の先生みたいな役はぴったり。女子高生チームをまとめる方ですが、すごく学生の問題に首を突っ込みつつ、それでも慕われている先生でした。おそらく娘役で一番歌える方ですが、一曲もなかった。


<男子高生>
マット(一禾 あお)
ジュニア(壮海 はるま)
ロッキーを真ん中にした3人組。素晴らしきリーゼント姿で、いわゆる不良(笑)学生。1幕の間はいつも3人一組で動いていた。ところが2幕にロッキーがミリーと主役級に出てしまい、あとの二人は置いてけぼりに・・。3幕があればきっと主役になれたはず。
この日の「カーテンコールの一言」が一禾さんで、大変印象にの頃裏話をしてくださった。マットのあの特徴あるリーゼントヘアは、自宅からセットして稽古場・劇場へ通ってらっしゃるらしく。途中の宝塚大橋で寒風に崩されないよう手ででっぱりを支えつつ必死で歩く姿を、道行く多くの方が凝視していたそうな。「スイート・リトル・ロックンロール稽古中!」という看板を背負って歩きたいほどだったと。いや付近の住民なら「ああ宝塚の方ね」と承知しているはずなので、きっとリーゼントがあまりに決まっていたからみんな凝視したのですよ!と思っておいてください。私も見たかった。マットのカップリングも見たかったわ。

ぐいぐいジョーのエルビス演出係
ジョニー(希翠 那音)&ヒル(月瀬 陽)&エルトン(霧乃 あさと)
プログラムには「コーラス隊」と書いていたので、役名とは違うのかもしれないけど、結構印象に残った。エルビスになりきるジョーに、声援を浴びせ気分を盛り上げる役割。大変重要な役目であった。


<女子高生>
ローラ (羽織 夕夏)
ケイト (琴羽 りり)
ジュリー(莉奈 くるみ)
シンディとメアリーと一緒にいる女子高生3人組。可愛くて華やか。男子学生の3人とぴったりかと思いきや、ミリーが出てきてわからなくなってしまった。きっとその後フレディが何とかするだろう。
スローリーちゃんがいて楽しかった。誰だっけ。

もう一人のカーテンコールのお話は、すわんちゃんだった。すわんという芸名の由来を教えてもらった。確かに、「すわん」はインパクトがありすぎるから疑問だった。


あとは可愛い男子高生と女子高生がいっぱいいた。中村S先生のバウは結構好き。気軽に深いテーマとか考えず、楽しく若さを感じて愛でるのだ。若手のバウで見るのにぴったり。「ワン・モア・タイム!」とか再演してほしいなあ。


今回は母と見に行ったのですが、「懐かしいわあ♪」と大喜び。プレスリーとか知っている曲ばかり、あの女の子の服、みんなあんな服を着てたわ~って。1950年代が高校時代というリアルな体験を持つのが80代!と知った。ハイスクールが舞台な若い子向けの作品かと思いきや、なんと80代の元少女向けの作品だったのか!・・・そういえば、私は「シティハンター」の舞台になった1980年代が高校から大学時代。いろいろ懐かしく見ていたのを思い出した。「Now Zoom Me」もそうで、今も毎日のように聞いている~バブル世代だから馴染みがありすぎて。さすが宝塚!多彩な世代を夢中にさせるのだな。

明日の配信も見たい。仕事しながらこっそり見れるかな・・・

月組も2回目をみて、「ああ記憶と違う」ってところも出てきた。最近、記憶力が衰えているようだ。回しか見ずに書いて、間違ってるところがありごめんなさい(反省)







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