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宝塚花組DC 「MY HIRO」 [観劇感想(宝塚)]

宝塚花組「MY HIRO」
2017年4月3日(月)12時 シアタードラマシティ 10列上手


斎藤センセとは趣味が合わない。と常々思っているので、正直期待薄で行った。
そしたら!面白いではないですか。
テレビアニメ、特撮ヒーローもの。日曜朝9時くらいに放映してているような。
そんな雰囲気が、斎藤作品にぴったり。その裏側の俳優を主人公にした作品。
屈折した俺様なスターが、スキャンダルで落ちて、そして気づく物語。
なかなか、何気に素晴らしいストーリーではないですか。
そして背景は、斎藤センセの大好きな特撮アニメの世界。随所に趣味満載(笑)
その「凝ったこだわり」が、この作品に対しては大変良い効果をもたらしていた。
(いつもは「余計!!いらんのじゃ(怒)」となるのだが、今回は良い「効果」だ)

さらに。このサイトーセンセの趣味満載の世界に、こんなカッコいいヒーローが!?
と思うほど、「俺さま野郎のヤなスタ―から、ツンデレ俺様の魅力はそのままに、
人間味溢れる魅力的なヒーローに成長した主人公」にしてくれた芹香さん。

私は大変気に入った。斎藤作品で初めて気に入ったかも。
斎藤先生もこだわり凄いし、全員使おうとするから、大劇場よりドラマシティの
方が向いてるんだろうなあ・・・と実感した。(「も」は正塚先生にかかる:笑)

201704花マイヒーロー.jpg


アクションステージ
『MY HERO』
作・演出/齋藤 吉正


というわけで。私は結構楽しんだ斎藤作品。
オープニングからTVアニメ風だし、凝ってますね~
役者もしっかり世界に嵌っていてよかった。
熱い宝塚ファン向けの遊びもさりげなく入ってて、何度も笑った。
(Mrダイスケ・フジイがでてくるの。これは伏線?)
音楽が、なんだか聞いたことがあるような感じで、気になって仕方なかった。
帰宅しててしばらくして、「EXITER!!」(1最初/藤井大介作)の
ラストの方の場面の曲だと気づいた。
えっと、青と白の殺陣ストライプ衣装、でカーニバル。愛音&桜乃カップルへ
壮&未涼チームがやってきて女取り合いして喧嘩。
そこへファヌン様(太王四神記)のような真飛さんがきて・・という場面。
その音楽にとても似ていた。
多分、本筋っからすればどうでもいい。でもなんか花組~♪となったのでした。

笑えて爽快。楽しい作品でした。




ノア・テイラー(芹香 斗亜)
大人気アクション覆面俳優の息子で、人気俳優。
それゆえの¥の傲慢な態度、そしてスキャンダルで転落。
そこから這い上がるにあたり、心を入れ替えていく。父との確執を超えて。
って感じ。かなり心境変化が明瞭でよく伝わってきた。
最初はマスク俳優をいやいややっている、そのうち、真剣にやりだすところ。
大変メリハリが聞いてた。(こういうの、早霧さん好きそう~と思ったけど、
早霧さんなら戦隊ヒーロー大好きそうだから、最初からノリノリになり、
ストーリーが成り立たないって気づいた;笑:いや早霧×斎藤なら、
俳優の物語ではなく、本物の戦隊ヒーローもの作りそう~)
とにかく、芹香さんは役作りが的確でうまかった。歌も大変よくなってて。
声が男役声ですね。素敵。もう堂々たる真ん中って雰囲気でした。


テリー・ベネット(鳳月 杏)
相手役、ですね。屈折した主人公が、反発してしまうのがテリー。
自分が素直なら、そうありたかった姿がテリーだから。
ということで、テリーはまた、素直でひねくれず意地悪もなく、なんと良い男か。
でもなんで体悪いのに、あんな仕事を?っと思わないでもない。
Wヒーローの場面はなかなか見ごたえあり。戦隊ものは5人組が定番だが
昔は一人や二人という時代もあったのよ(私の幼少時代)。だからOK
私が制作なら、Wヒーローの番組を作ったに違いない(笑)
鳳月さんも芝居がいいよね~「金色の砂漠」では、陰の主役のようだったし、
今回のような屈折した主人公を受け止める役もできる。なくてはならない
支えの重鎮だと感じました。


マイラ・パーカー(音 くり寿)
ヒロインのようなんだけど。子役で事故で車いす(でも医学的には歩ける)
かなりかなり屈折している女性。お互いに同じ事故で傷ついた心をほぐしあう
ノアとマイラ(かなり荒っぽい)。二人でこれから人生を・・・。
でハッピーエンドなのだが、結構喧嘩しそうな二人だ。揉めながら楽しく
暮らしていくのでしょうね。テリーやクロエは大変だ!

音さんは歌えると思うけど、出番的にも、見た目的にも、
あまりヒロインには見えなかった。ちょっと老けて見えたのが残念。


クロエ・スペンサー(朝月 希和)
行き当たりばったりの借金女。ノアが借金肩代わりしてくれたので、
マネージャーになる。いい加減なわりに、ちゃんと仕事取ってくるし。
あの気難しいノアに仕事させるし、意外に有能?
最初はクロエがヒロインかと思ってました。最後クロエとくっつくパターンも
ありでは?と思える出番と役割。
朝月さんも芝居も歌も良かったし、見た目も華やかでした(お馬鹿女から
有能マネージャへの進化もちゃんとみえたし)。


スマイル・スマイリー(天真 みちる)
世界征服を企む悪の組織の親玉。サイトーさん、遊んでるでしょ?と思った。
そんな役ですが、意外に深かった。父の代からの恨みがあったのね。しかも
父とは笑って同僚してたのに。腹黒く執念深い男だ。全然見えないけど。
難しい役を天真さんがきっちりと演じていた。この役が軽くなったらダメ。
それどころか、老け役ができるスターがいたら、この役2番手でもおかしくない。
それほど重要な役でした。

エマ・スマイリー(乙羽 映見)
奥様。奥様の確執は無かったけど、夫に献身的に協力し、野望に向かっていた。
なかなか良い夫婦である。歌の上手い方なので一曲ほしかったかな~。

スマイリーJr.(矢吹 世奈)
親の金と権力で主役をするという、大変わかりやすい馬鹿坊ちゃん。
でも、「主役をとる」ではなく、「息子の役を主役に話を変える」というあたり
父上は、よほどあの役にこだわりがあるのか。息子とはいえ、やらせたくないのか。
とうがってしまう。息子、かっこいいし、本気で俳優目指せ!と思う(笑)
まあ仲良し一家ですね。


ハル・テイラー(綺城 ひか理)
ノアの父。この話の原点の方。父、頑張ってた。ノアとテイラーとスマイリーの
憧れの人なんだもの。称賛浴びまくり。マイラとメイベルもだね。
なかなかかっこよかったけど、重厚感は無かった。まあ若いころだし、いいか。


メイベル・ヒル(芽吹 幸奈 )
そのテイラーと再婚した元家政婦。やっぱり再婚は難しな~と思ったに違いない。
再婚してすぐ夫が亡くなり、継子の息子と上手くいくわけなく。
息子が出て行ってから、どうやって過ごしたのかしら。
なんとも幸薄い人生でしたが、これからはツンデレな息子がツンデレしながら
「母さん」のところへ来てくれるに違いない。



と、こんな感じで、あんまり細かく書けなかった。
個人編(ポスターから下)は、当日のメモをもとに書きました。
やっぱり見てすぐ書きましょう。(そのエネルギーがなかったんだけど・・)


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