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OSK博品館「カンタレラ2016~愛と裏切りの毒薬」東京 [観劇感想(OSK)]

OSK博品館「カンタレラ2016~愛と裏切りの毒薬」東京
2016年2月18日(木)12時 銀座博品館劇場  P列下手


「カンタレラ2016」東京公演初日を見てきました。
大阪で初日、中日と千秋楽も見たので、合計4回目です。
演じこまれていく中で、ルクレツィアとホアンの洗脳され具合が激しくなったなあ~
と思いました。あとホアンのへたれ度も進んでいる・・。
何度か観て、チラシの煽り文句とは少々受ける印象が違うなあと感じた。
「禁じられた兄妹愛が狂い続ける」って、・・なんか違う。
これは「一族を背負う男の孤独とねじれた家族愛」の物語ではないかと。
愛憎劇と言えばそうなのだが、囁く悪魔がいるけど、健全な家族愛の愛憎劇、
家族の物語に見える。
歌劇的に、私はこれでよいと思うが、刺激的なチラシの要素は少なかった。


201602カンタレラ写真.jpg
CANTARELLA~カンタレラ2016 愛と裏切りの毒薬~
演出・振付 上島雪夫


「カンタレラ」を複数回見て、思ったことを中心に書きますね。

チェーザレとルクレツィアといえば、兄妹なのに愛し合っていた・・という風評があり、
この禁じられた恋愛がメインテーマのひとつになることが多い。
しかしながら、別の面からみると、堕落した教会、失墜した教会の権威、群雄割拠のイタリア、
侵略してくる外国(フランス他)という大変難しい国際情勢。
その中心にいるスペインから来た成り上がり一族・ボルジア家を守り維持し、
盛り立てようとする孤独な傑物としてチェーザレ・ボルジアと言う男。
そして彼に共感し政略結婚のコマとして使われる美女と名高い妹のルクレツィア。
二人は必死でイタリアとボルジア家を守っていたのではないか・・と。
今回の「カンタレラ」は後者の立場を重視して演出されているように見えた。
ジョバンニとチェーザレの場面で少ししか語られないけど、彼らを取り巻く情勢は
かなり深刻なんですよね。チェーザレの関心は、外に向いていると感じるのだ。
(ボルジア家は負けて滅びた家だから、チェーザレを貶めるための中傷じゃないの~?と
思ったりするほどだ→禁断の兄妹愛。確かに彼の家族への愛は「マフィアのファミリー」
くらい激しい人だと思うが。)


というのも。
この桐生チェーザレには、妹ルクレツィア(舞美)との禁断の恋に悩む男というよりも、
ボルジア家を背負う家長としての苦悩のほうを感じる。
要領悪くヘタレな弟、老いて鈍った父、隙を見せたら足元をすくわれる敵だらけの状況、
信じられるのは家族だけ。その家族がこれ・・と悲しくなるチェーザレの置かれた状況。
孤軍奮闘するチェーザレの、唯一味方だった妹が!・・・という悲劇にしか見えない。

妹の「お兄様を愛してる!」も、文武両道でなにかにつけ万能な兄は彼女の敬愛の対象で、
だから「お兄様大好き(家族愛)」としか見えず。どうも健全な兄妹だ。
この二人に禁断の恋愛感情はなさそう(というかルクレツィアの「お兄様は私のもの」と
いう思い込みだよね。よくあるブラコン妹が兄から特別扱いをうけて、私だけが特別!と
思い込み、兄の恋人に意地悪するとか、兄嫁に嫉妬するとかそういうレベル)で、
心配要らないように見える。むしろこの一家で心配なのは、優秀な兄と妹に挟まれて、
卑屈にひねくれてしまったホアンの精神状態ではないかと。
父親は仕事が忙しくて、仕事上でも頼りになる長男と母親似の娘しか見えてないし、
肝心の母親は亡くなってるし。家族を諌めて調整する人が居ないから、
妹は長兄べったりになり、長兄は妹だけを可愛がり、疎外された弟はいじけるのだな。
ここの家族は崩壊している。チェーザレが心安らぐのが妹だけというのも多少分かる。

実はこの妹と弟は似ている。ルクレツィアとホアン
悪魔サヴォナローラからすれば同じタイプで簡単に操れる(洗脳できる)んだよね。
クラウディアも同じだけど、「何か」に執着して自分を見失っている人は操りやすい。
3人とも「チェーザレ」に執着しているから、簡単。で、チェーザレ自身が執着してない
クラウディアとホアンは、使い捨てみたいなもので、チェーザレの鎧にヒビを入れる
役割程度。本丸はルクレツィア。彼女にはチェーザレ「が」執着しているから。
前の二人を使ってルクレツィアを陥落させ、それを最終兵器としてチェーザレにぶつける。
そうすればさしもの堅牢なチェーザレだとて崩壊する・・というサヴォナローラの読みは
見事に当たってますね。(寸でのところで食い止めたのは、父でしたな。さすがだ)
でもサヴォナローラの最後の台詞からすれば、まだまだ続きそう。
この後も延々とチェーザレを落とすべく、策略を練っていくのでしょうね・・。
・・・チェーザレに一番執着しているのが、サヴォナローラってか? 
禁断の愛は、サヴォナローラ(悪魔)のチェーザレへの愛なのか?
(例えれば『エリザベート』の黄泉の帝王トート閣下がエリザベートを愛しているみたいな)

なんてことを思ったのでした。


あとは。ホアン(悠浦)。
初日からどんどん「卑屈度」がアップして行き、もはや「ホアンお兄様は女性にモテるから」
とか「明るくて誰にでも好かれるホアン」がどこにも見当たらない!片鱗も無いのでは!?
もともとこれは台詞上だけ語られるホアン像であり、実際にホアンが明るくてモテモテの場面が
一場面も無いからなあ。
だから舞台上のホアンが、「暗くて、陰気で、卑屈で、情けないヘタレ」(←酷い言い様ごめんね)
だと、どこにその明るいホアンがいるのだ?と彼を形容する台詞との違和感がぬぐえない。
舞台にいるホアンは、父が愚痴って叱り付けたくなるのも、チェーザレがイライラするのも分かる
ウザウザのダメ男。顔は綺麗だけど、こりゃだめだ~ってタイプの、一緒に居たくないタイプ。
絶対にもてない。もてるとしたら、そりゃチェーザレ様に近づくための踏み台でしかない。
(とホアン自身が語っているが、否定できないよね・・・と妙に共感してしまう)

ホアンに対するクラウディアも。ホアンに顔を向けて居ないときの表情の暗さ。
ホアンを振り向くとさっと表情をつくり笑顔を見せるが、一瞬後ろを向けば暗い陰鬱な表情。
ホアン、全く気付かない。
こりゃだめだ~と思う場面だ。クラウディアの本心、彼女が抱える闇に全く気付いてない。
クラウディアも、チェーザレしか見てなくて、ホアンは踏み台でしかないけど、もしここで
ホアンがクラウディアの闇に気付いて、理解し共感していたら、二人の未来は違ったのでは。
チェーザレに遺恨を持つ同士、もしかしたら二人で上手く抜け出せたかもしれない。

そして次の場面。クラウディアが殺され(この殺され方も悲惨。せめてチェーザレ自らの手で
殺してあげようよ・・クラウディアもそれを望んでいたのに。その望みすらかなえてやらない。
だまし討ちで、部下に背後から斬らせるなんてヒドイ・・酷すぎるわっチェーザレ)
その遺体を運ぶとき。このときは、「誰も触るな!!!」と言って、一人でクラウディアを
運んで欲しかった。いやホアンの中の人(悠浦さん)の体力的に難しいのかも知れないが、
クラウディアは軽そうな城月さんだ、ほんの数メートル、お姫様抱っこして運んであげて欲しい。
なんとしてもやって欲しかった・・。私の中のホアンのダメ度が急上昇した場面だ。

さらに次。その事の顛末を父に詰問され、一言も答えられず。このときのチェーザレの表情!
「こいつはダメだ・・」と、顔に書いてある。あの残念感。とても共感しました>桐生さん。
仕方なく全部とりなしてやったのに、その後の台詞。そりゃあぶん殴りたくなる。
ホアンのダメ男度、3場面連続急上昇だ。

その後の場面もさらに続く。
サヴォナローラに手玉に取られ、フェルナンド様には鼻であしらわれ・・・
しらじらしく猿芝居をする二人に畳み掛けられ、自分の台詞の矛盾にも気付かず翻弄される。
ああさらにダメ度アップ。操るの簡単すぎて笑っちゃったのでは?サヴォナローラ様。

そしてノコノコとチェーザレのところへ出かける。なんの準備もせず。
で、さっさと行動すればいいのに、ここでまた本性のヘタレが出てきて、逡巡。
あっけなく返り討ち。
討ったチェーザレから、「わざと背中見せたり、隙を見せてたのに・・」と
なんとなくがっかり感が感じられるような。チェーザレの絶望度MAX.。
最後の最後にほめてあげたら(操られただけなんだけど)、大喜びのホアン。
もうこの場面のチェーザレが可哀相で見てられない。彼の孤独を感じたのです。

ということで。
日経平均株価なら大喜びの、見事な(ダメ度)急上昇連続技でしたわ、ホアン様(笑)。

・・・ホアンについて熱く語ってしまった。
冒頭の舞踏会の場面で、「明るくて人当たりが良く御婦人にモテモテのホアン様」を
見せてほしかった。ホアンの表の顔と裏の顔、どちらも見たかった。
今回は裏のほう(いや裏面全開だけど)、ヘタレホアンしか見えなかった。
その落差を味わうことで、ホアンの孤独と苦悩にも共感できたかもしれないのに・・
こころから残念だ。悠浦さんならそう芝居もできたと思うの。
死んでからのホアン(2幕)は憑き物が落ちたように、素直な人物に見えるし(暗いけど)。
今回のヘタレダメ男っぷりも見事でしたが(←褒めてるつもり)、私なら演出を
ちょっと変え、明るいホアンをもっと見せ、彼の心の闇という風にしたかった。
あと娘役3人いれば、人数さえいればなあ~と思いました。


次、クラウディア(城月)
1幕で怒涛の(ダメ度)急上昇を見せてくれたホアン様。
対するクラウディアは、怒涛の「切なさ」急上昇を見せてくれました。
2人ともチェーザレに執着していますが、チェーザレはホアンのダメ度に対し、
「ちっ、しかたねーな、こいつは」って感じで、絶望を抱えつつ、兄として愛の片鱗を
ホアンに見せていました。ホアンを怒鳴りつけ、殴りつけ、彼を思い、彼を良くしてやりたい、
という気持ちが見えました。
しかしながら、クラウディアに向けるのは冷たい目のみ。家族でない他人だから。
使用済みの失敗した刺客。不用品を見る目。
クラウディアの血を吐くような切ない告白を聞いて、それでも態度を変えない。一顧だにしない。
クラウディアの絶望感。見ていて苦しくなる場面。(この場面、桐生さんと城月さんの
声が合うのか、激しく争いながら、ものすごく素晴らしい歌を聞かせてくれる!だから効果大)
彼女がホアンを踏みつけたことに、チェーザレはひそかに怒っていたのかもしれない。
彼の終始一貫した冷酷な態度と、徹頭徹尾チェーザレを求めたクラウディアが切なくて、
とてもとても心に残った場面です。

あと。悪魔がそばに来て肩に手を置いたとたん、声が変わるところ!鳥肌立つほど見事。
城月さんの演技力に感動した場面だった。本当に悪魔が憑依しているように見えたもの。


ルクレッツィア(舞美)にも一言。
2幕にサヴォナローラに翻弄される場面。そして洗脳され、行動する場面。
この妹は、ホアンより頭が良くて冷静ですね。(チェーザレも思ったはず)。
ちゃんと準備をして、理詰めで(かなりトンデモ理論だが)チェーザレを追い詰めている。
このやり方は、ホアンより賢いなあと思う。洗脳しやすさは同じだけど(笑)
ホアンが妹で、ルクレツィアが弟なら、チェーザレの苦労は半減しただろうな。
賢く有能で忠誠心の高い弟ルクレッツィオ、美人で単純で依存心が強い妹ホアナ、ならさ。
これなら3兄弟は上手くいっていたのではないかと思う。まあ、言ってもしかたないけど。

ルクレツィアの狂気の場面は大変迫力がありました。トンデモ理論がトンデモに聞こえない。
憑き物が落ちた後の、冷静さも見事。ルクレッツィア、成長が感じられました。

ところで。ドレス。やっぱり1着だけ。せめて部屋着と舞踏会用だけでも・・最低2着は欲しい。
しかも男性は上着を脱いだりして変化が付けられるけど、ルクレッツィアのドレスはこれも
できない。せめて上掛けを羽織るとか。更にウエストの位置が高くて、時代的に正しい衣装かも
知れないけど、クラウディアが全然違う美しいラインのドレスを着ているので、もやもやする。
もう時代考証は適当でいいから、スタイルのよさが映えるドレスを着せてあげて欲しかった。
近くで見ると、模様が入って綺麗なドレスだけど、遠目に見たら、寝巻きにしか見えない・・。
もしも今後再演があるなら、ルクレツィアのドレスは絶対に変えて欲しい。

衣装と言えばもう一人、ローザ(千咲)。彼女の衣装も変。なぜ一人だけ丈が短いの?
同じ屋敷の召使のクラウディアは、ロングの綺麗なドレスを着ていた・・・このお屋敷何なの?
ここはユニフォームとして、召使は同じ衣装にして欲しい。ちゃんと丈の長いドレスね。
クラウディアの召使い衣装はもっと地味でもいいから、ローザと同じデザインにして欲しいの。
(で、クラウディアがチェーザレの部屋へ行くときは、召使衣装ではなく、ミラノ時代の赤い
ドレス姿ね、そうすれば、彼女の思いももっと強烈に伝わるよ~と思うのでした)。


フェルナンド3世(楊)。彼は大阪よりもっと「したたか度」がアップしていたような気がする。
大阪で見たときは、まだ本心ではちょっとホアンとうまくやっていけるかも?感が
感じられたのだが、東京では、もう全然。単なる手駒のひとつと化していた・・・態度がさあ、
もう「フフン」って感じで、全く相手にしてないのよ>ホアンのこと。
ホアンがアレだけ卑屈になってれば、そりゃあ「こいつとはやって行けんわ」と思っても
仕方ないですけどね。(父ロドリゴが、「ホアンとはどういう関係で?」と聞くのだが、今回は
「ホアンに葬式に駆けつけてくれるほどの友達がいたのか?!」と言う風に聞こえてしまった:笑)

彼にとっては、ボルジアもいくつかある「手に入れようかな」と思っている対象のひとつに過ぎず、
ホアンにもルクレツィアにも執着しない。フェルナンドだけが、チェーザレに執着してないね。
終着しまくりの登場人物のなかで、フェルナンド様が、一番何事にも執着してない人物だな。
だから悪魔(サヴォナローラ)と付き合っていても、全然取り込まれない。
この物語の中で、一番精神的にしっかり自立していて(性格の良し悪しは別)、強い人物だと思う。
楊さんにこの強さが出せるとは!とちょっと嬉しい。翻弄される可愛い役もいいけど、
金持ちで顔も良くて何でも持ってるゆえの傲慢で強い野心的な男というのも似合うね。

そうそう、ロドリゴ様(香月)で思い出した。
父は、フェルナンド3世とルクレツィアの結婚をさっさと決めました。
メディチ家ではなく、スペイン王族のほうが良縁だという判断ですよね。
じゃ、ホアンもさっさと父上にフェルナンドの話をしておけば、普通に褒められたのに!!と
思ってしまいました。なんでさっさと父に言わなかったんだろう。
兄がジョバンニとの縁談を持ってくる前なら、支障なかったのでは?と大変疑問に思いました。
ジョバンニは性格の良い貧乏(追放されてるから)、フェルナンドは顔の良い金持ち。いいやん。
ホアンの行動はさっぱり分からんわ~(苦笑)とチェーザレでなくても思うのであった。
(「あの馬鹿」と言う台詞。そういう話があるなら、さっさと言え!!という心の叫びか)


そのジョバンニ様(愛瀬)。彼は枢機卿なんですよね、チェーザレがそういってる。
普通に貴族服きてるし・・結婚するなら、枢機卿は引退ですか?
フィレンツェ追放されてるのに、どうやって生計を立てるんですか?
ボルジアの一員として生きるなら、ボルジア家のメリットはあまり無いのでは?
などなどの疑問が浮かんだのでした。
そういえば、チェーザレも枢機卿でしたね>この物語の時代(ホアンが生きてる)なら。
ああ、なんかサヴォナローラ様の怒りの気持ちが分かるわ~教会、乱れすぎ!!!(笑)



そのサヴォナローラ(真麻)も、悪魔に取り付かれているね。
神に仕えるといいつつ、悪魔の意のままになってますやン。
サヴォナローラと悪魔、仮面と上着の有無で表現してたけど、ほとんど一緒やったね>行動。
登場人物に見える=サヴォナローラ、見えない=仮面の悪魔、と言う違いだけでした。
彼もチェーザレに執着していました。しかも陰湿で執拗な上に諦めが悪い。
今後も大変な事態が予想される・・チェーザレも妙なモンに気に入られたんですね。
・・・なんか、チェーザレがものすごい苦労人に見えてきた(笑)



なんだかんだで、面白かったです。OSK作品にしては深読みが可能で面白い。
(OSK比で)長期上演なので、役の解釈が変わってみえる人もあって、楽しい。
ブルーレイが届いていたので、またゆっくり見てみよう~!

ご参考まで~大阪初日の感想はこちら 




今回初めて出かけた博品館劇場
銀座の端っこ(あれは新橋だ)、こんな狭いところによく劇場作ったね?という場所。
おもちゃビルの8階。中は狭くて暗い。客席が縦長なので、舞台が遠く感じる。
(きっと大阪の小劇場=私が良く行く=は横長が多くて、後方席でも舞台が比較的
近いからだな。久々にあまりの遠さに驚いた。)
なによりエレベーターが2基しかなくて、開演30分前からしか使えない??
エレベーター乗るための行列が道路に伸びていて、何事かと思ったわ。
しかも、前の道あたりは、「ここは心斎橋か?」と言うほど中国の方が多くて。
心斎橋も銀座も、中国語の波に飲まれそうになります。
(が、劇場の中には当然居ない。日本語の演劇だものね。「春のおどり」なら
言葉がわからなくても楽しいと思うけど。だから先斗町のときや、松竹座公演は
外国客用の案内所にチケット案内/販売を置けばいいのに・・といつも思う)
日ごろ銀座・日比谷・有楽町あたりはかなりウロウロしますが、この辺はあまり
来ない場所なので、ちょっと新鮮。(でも心斎橋と変わらんからもういいや)
本音を言えば、もうちょっとアクセスしやすい劇場(入り口等広い)がいいなあ。
東京こそ、小劇場がいっぱいありそうなのに。(知らんけど)
実は、前日は仕事で大手町の「日経ホール」にいました。椅子が快適で!机も出るし。
ここは広すぎ?舞台狭すぎ? アクセスよいし、ロビーも広くて明るく綺麗だった。
まあ講演会用のホールだわな。

次は 新『狸御殿』ですね。狸吉郎がフランス国旗を掛けた黒燕尾着てるポスター・・・。
狸もグローバルですね。
と、書いていたら『紅に燃ゆる~真田幸村 紅蓮の奏乱』が博品館で上演だと発表が!
ええええ、あの狭そうな舞台で、あのチャンバラ満載の活劇を!?
東京公演は嬉しいが、狭そう・・なので役者が大変だ~と思ってしまいました。
ま、定期的に東京公演もあるのは嬉しいですね。

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花吹雪

東京にも来られたんですか!
やっぱりボカロ曲って中毒性があるんでしょうか。
はじめ公演を知って原曲を聴いた時はあのユーロビート調も
電子音声もなんじゃらほいだったのですが、
いまや公演が終わってしまった寂しさゆえもあってか
ニコ動をヘビロテする毎日・・・
人間の声に視覚情報が加わってそうなったのかな。
「千本桜」も小林幸子が歌ったのを聴いて好きになったし。

今回は史実を題材としつつも、身内に絞ってマイルドなストーリーに演出して「架空のお話」感が出ていましたね。
なぜルクレツィアがお兄さまを愛してるのかがわからずじまいという疑問もありつつ、
ほっとしたのはホアンやルクレツィアがサヴォナローラに
唆されたとき、歌の前のお芝居で何度か葛藤する場面があったこと。これ催眠術にかかってるわけではないので当たり前のことなんですが、OSKのお芝居だと「~である/しなさい」「はい!」っていう、ちょっと待てぃ!な展開をよくみるものだから。

博品館初日の1回目は後方の席で観劇、
ほほう、まあまあ先の読めるお話にボカロ曲、いいアクセントになってるじゃん、ダンスも多用してていいんじゃない
2日目前方席、
うわあ桐生さん!(絶句)城月ちゃん!(絶句)ベンゼン!(絶句)
(以下略)
結果千秋楽のチケットを追加予約すろことに・・・
OSKは普段チケット高いから買い足すなんてことないのに。

最近の傾向に加えてロドリゴ閣下の要請もあったから
たぶん再演するんじゃないかとは思いますが
(いつになく宣伝してたし)
演者のさらなるパワーアップを期待しちゃいますね。
by 花吹雪 (2016-02-23 14:10) 

えりあ

花吹雪様

私の頭の中は、今日も「ベンゼンベンゼン」がぐるぐるしてます(笑)
お芝居、サヴォナローラは「囁いて」いたけど、「操って」はいなかったですよね。催眠術じゃない!そういえば、大阪千秋楽で「心の闇にはご注意ください」と真麻さんがご挨拶されてました(「私がいうのもナンデスガ・・」と前置きされてましたが、まさに「アンタがソレをいうのか?」状態。大爆笑しました)心の闇にささやきかけられ、葛藤してましたよね~
花吹雪さんの「ちょ待て」展開の図、読みながら爆笑させていただきました(思い当たる~:笑)

再演あるでしょうね。難しいけど、役代わり・・とか・・期待したいです。

by えりあ (2016-02-24 21:22) 

花吹雪

それぞれ関連のないことを落書き

今回客席を通っての登場が前半2回後半1回。
入口は中間ではなくすべて最後方の右側。
3回観劇したうち後2回がこの通路際の席だったのですが、
どうも慣れない。
おいおい、遅刻してきたんだから靴音なんか立てて俺様アピール
しないですこしは申し訳なさそうにこっそり入って・・・
はっ!ジョヴァンニ殿‼

ボカロ3曲の中毒になってるのはもちろんのこと、
ヴァノッツァの霊が歌う
「ボ・ル・ジアの 女は強い」あれもハマった。
特に途中から行進曲調になるところ。

再演の有無に関わらず期待したいのが、舞美ちゃんの歌の上達。
声質はクリアで朗読をやらせたらかなり耳に心地良いと思う。
でもいかんせん肺活量が足りてない。
桐生さんが自分で曲をつくりだしているのに対して
(この人と比べちゃいけないけど)
それに必死でしがみついてる印象。
大きな声は出るけど長く続かない。
今回セリフの量も歌の難しさもはじめてだったでしょう。
特にお芝居後半の対サヴォナローラ・チェーザレは
よく演じきったと思います。
かわいらしい妹のルクレツィア役、ぴったりでした。
歌以外の要素はTHE娘役で
今後さらに主演作は増えるだろうからソロを任せられるまでに
成長してほしいなと感じました。
by 花吹雪 (2016-02-25 23:14) 

花吹雪

ひとつ忘れてました。

ダンサーの出番が少なかったのが残念。
後ろの方に座ってると出ているのかどうかも
はっきりしないくらい。
登場人物は自分で踊っちゃうし、
仮面の男がほとんどその役も兼ねちゃってるから
しょうがないんだけど。
前方で観たら、少ない出演時間でも魅せてやろうという意気を
勝手に感じていました。
by 花吹雪 (2016-02-26 21:47) 

こんばんは

えりあ様

私は大阪しか見ていないのですが、東京でさらに舞台が変化したのですね。詳しいご報告&分析・感想ありがとうございます。

えりあ様の仰るとおり、チラシの「禁断の愛」は私もあまり感じなかったです。
チェーザレは気持ちを抑えようとしている様子もあったのですが、ルクレツィアに禁断感がまったくなく、ちょっと強めのお兄ちゃん大好きの普通の兄妹愛に見えました。
でも、もし禁断愛をやめて家族の物語として上演されたら、最後のカンタレラでのデュエットダンスが成立しなくなりますよね。それは大変まずいので(笑、台詞か演出でもう少し伝わるようになっていればと思いました。

そうそう、ルクレツィアは衣装替えしてほしかったですね(笑
あと、うたたね?の夢の中のダンスは床をゴロゴロしていて、全然きれいじゃなかった。何であんな振り付けにしたのか?
あのドレスだと上半身の動きしか見えないですよね。
どうしてもダンスシーンいれたいなら、ダンサーに踊ってもらえば良かったのに。

ラスト、私はチェーザレが生きててよかったと思うのですが、チェーザレを殺してなかった(安堵・歓喜)!からラストの仮面の男がでてくるところまでのモタモタ感をどうにかしてほしかったです。
特にチェーザレが今までのボルジア家のやり方(陰謀や毒薬)を捨てて、正々堂々と頂点を目指すと盛り上がってから仮面の男が出てくるまでの暗転が長い。(東京ではどうでした?)
仮面の男から始まって最後も仮面の男で終わりたかったんでしょうが、あの間が惜しいと思いました。
あと、チェーザレを殺していないと分かってからのルクレツィアの場面で、巡礼に行くと言ったり、手紙書く場面は不要では?次の場面でジョヴァンニが手紙持ってきて、巡礼に行ったと説明するんだから。
それより、あの場面、ベルばらでアンドレがオスカルを毒殺しようとして、思いとどまって、自分の思いを昇華させる場面がありますよね(ほぼ同年代なのでわかっていただけます?)、それと同じようにルクレツィアがチェーザレに執着していた気持ちを昇華させる感動的な場面にできたと思うのですが。
もし、再演があるなら、カンタレラダンス以降に手を入れてほしいです。

桐生さんはもう全て存在そのものが素晴らしかったです!
出演者みなさん素晴らしかったのですが、特に印象に残ったのが、真麻さん、城月さん、香月さんでした。
特に城月さんの歌もダンスも演技も素晴らしかったです。
チェーザレのベッドにしなだれかかるというか口付けしようとしていた?場面で、クラウディアの切ない気持ちが伝わってきました。心が震えました。台詞は一言もなかったのに。
城月さんを今後、どんどん応援していきたいです。

またまた長文で失礼しました。
近くにOSKのことを話せる人がいないもので、お赦しくださいませ。


by こんばんは (2016-02-27 19:34) 

えりあ

お返事が遅れましてすみません・・東京で宙をみて帰ってすぐに雪を見て。と頭の中が♪パ~ラジク~ロロベン!ゼン♪なのに、色々詰め込みすぎてパンク状態でございます。たまってる原稿(&仕事)が山のよう(忘れそうであせる)



花吹雪様

詳細ありがとうございます!ジョバンニさんやフェルナンドさん、階段から登場なので、照明がないと「席どこ?早く座ってよ」と思いますよね。私も実は思いました(笑)。
出張中も移動中は買ったCDを聴いていましたが、桐生さん、城月さん、悠浦さんの声が安定しているなあ~と。舞美さんの声は透明感があって美しい。私がはじめてきいた頃に比べるとすごく安定したと思います。が桐生さんとのデュエットは、がんばれ!と心のなかで声援おくりました。


こんばんは様

東京は初日初回しか見てませんが、最後部で見ましたが皆様の存在感は見事でした。しかし、遠めに見るとルクレツィアのドレスが寝巻き・・。
絶対に変えて欲しいですね。舞美ちゃんのバービースタイルが生かせてないし、ダンスも綺麗に見えない。
舞美さんと城月さんが配役逆なら、チラシ文句どおりの禁断の兄妹愛と、明るいホアン&クラウディアが見れたのかも?なんて思いました(笑)→今のキャラのままで考えるから変になります~。城月さんの上手さは本文に書いたとおり絶賛ですよ。もちろん桐生さんは言うに及ばず。舞美さんは可愛らしいから、余計に兄妹感がばっちり出てしまったのかも。

ラストに向かうところからの演出、おっしゃるとおり! 
チェーザレは昇華したけど、ルクレツィアは?・・・ですね。チェーザレの清清しい笑顔に対し、ルクレツィアは巡礼に逃げるように見えてしまう・・気持ちは分かるけど彼女が兄への、ボルジアへの執着を昇華する場面はなし。
ラスト、やはり東京でも仮面の男が出るまでの間は長かったです。あれは物理的に無理なのかな?確かに間延びしますね。間の時間、黒ダンサーに踊ってもらえばまだいいかな。
その黒ダンサーお二人、博品館では暗くてあまり見えず・・仮面のサヴォ様と一緒にもっと出てきてもいいのになあ・・と思いました。衣装を替えて、ルクレツィアの夢にもでてもいいのに!と思うほど。

多分再演があるだろうから、できるだけ手直し入れて欲しいです。ルクレツィアの衣装は絶対に!と思います。
秋以降かな。劇団にお手紙送らなくては!?

by えりあ (2016-02-27 22:44) 

こんにちは

ルクレツィアが城月さんだったら・・・は私も空想してました(笑
舞美さんはすっごく頑張ってはるのは伝わったんですが、ほぼ出ずっぱりのせいなのか、私には同じテンションに感じられて、逆に印象に残らなかったんです。不思議ですね。
ラストの暗転は、劇場の設備の関係もありますね。セリや回り舞台があったら、演出が全く変わりますし。今回は仕方ないですけど、やっぱりモヤモヤします(涙

プリメールで悠浦さんと楊さんが役替りして、とても面白かったので、
今後男役さんもだけど娘役さんも役替りや初めからダブルキャストの演目があると楽しいのでは?娘役さんもいろいろ抜擢して経験値があがれば良いなあとおもいます。OSKは相手役を固定しないので、世界が広がると思うんだけど。無理かなあ。
カンタレラに関係ない話ですみません。
と言ってるうちに狸御殿ですね。
真麻さんの設定が変わるようで(チラシ見ただけですが)楽しみです。
by こんにちは (2016-03-02 14:09) 

えりあ

こんにちはさん

やっぱり思われます?(笑) 城月さんなら大人っぽいので妖しい雰囲気がでそうですよね。Wキャストにしたらぜんぜん違う作品になりそう・・。
ルクレツィアはドレスが1着しかないし(しかもそれが、ハイウエストの少々子供っぽいデザイン)余計に、変化がつけにくいのかもしれません、。あのルクレツィアのドレスは、城月さんには似合わない。。と思います。もう時代設定飛ばして欲しい。

便乗して。狸御殿も、実は役代りがあると面白いのになあと思ってます。恋羽さんと白藤さん。わがまま恋羽姫と、健気な白藤田舎娘、面白そうやな~って思ったり。真麻さんの狸吉郎は設定とか変わりそうですが、どうせなら相手役も代えたら?なんて思いました。

相手役固定しないといいつつ、役者さんによって役柄を固定しているような気がしている今日この頃です(娘役も、男役も)。


by えりあ (2016-03-03 21:57) 

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