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OSK「CRYSTAL PASSION」 [観劇感想(OSK)]

OSK「CRYSTAL PASSION」
近鉄アート館
2015年2月5日(木)11時 段下センター
2015年2月7日(土)11時 段下上手はしっこ


歌舞伎とジャズ。
全然違うテイストをいっぺんに味わえる・・よく考えれば凄い話。
どっちも満足。歌舞伎はあまりに歌舞伎調で驚いたけど(邦楽だし)新境地だ。
ショーはダンスなジャズ全開でもう目が足りない手が足りない。
一部がゆっくり進むからと気を抜いてたら、2部は目が足りなくて参ったよん。
いっつも同じ人に目を奪われ、なかなか全部が見れない。
いつか全部見ることができるのだろうか・・?(見落とすと悔しい)と思うほどだ。


なんとなく前作『桜NIPPON踊るOSK』と構成が似ているような気分。
内容は全然違うんだけど、なんでかな~?(後ほど判明)
多分、第1部の和物ショーでの高世さんの役割(割と巻き込まれ型)や
桐生さんと仲間たちが~~、と言う構成が似ていると感じたのかも。
今回は伴奏が邦楽だし、すごい歌舞伎調です。こんなの初めてでびっくり。
第2部の洋物ショーでは、ストーリー性は『Connection』より薄まって、
よりショーらしくなったけど、基本にあるスタンスに似たものを感じる・・
まあ同じ作者なので、当然かもしれない(私は好きなテイストなので濃くてもいい)。
2部のダンスは凄かった・・・これぞ「ダンスのOSK、見てください」って感じ。
ほんまに凄いのよ~



ネタばれあります。ショーだけど。
「若さま隠密道中~若狭之介参上」
作演出振付 尾上菊紫郎


高世さんが若様で、真麻さんがお付、お守りの女忍者までいて。これは新しい。
しかしながら、対するのが桐生さんと若者3名+紅一点という構成が既視感の原因。
前回、桐生+牧名+楊・悠浦・登堂だったのが、今回は、桐生+恋羽+楊・愛瀬・翼に
なって、役回りもそんな感じ~でも白波五人衆は凄かった、大迫力の見所ですね!
この時の並びが<楊・恋羽・翼・愛瀬・桐生>なので、翼君センター!?とびっくり。
それぞれの口上が凝ってて、ファンなら分かるけど、初見さんにはわかりにくい?!
いや分からなくても十分楽しいけど(笑)


最初から行く。印象に残ったところね。
まず「心斎橋」で、いきなり河内音頭が流れてきて驚いた。高世さんと真麻さんで
歌い踊る・・これは悠浦さんを呼んでこなければ!・・と言う思いが脳裏を掠める。
(河内音頭は、八尾・東大阪の一部では義務教育で習う曲だから。運動会で踊るのよ。)
これまた真剣に河内音頭を歌い踊る高世さんを呆然と見るうちに、恋羽さんが登場。
素性の知れない町娘と、軽く同行する若様。鷹揚で太っ腹な高世さんをまたも堪能。

次が大津。ここで素晴らしいものを見る。
桐生さんたち5名の湖の踊りは、本作一番の見所といってもいいかと思うほど。
必見です。愛瀬さんが素敵にコミカルに目立つの。楊さんのいけずっぷりも見事よ。
この二人の(役柄上の)普段の関係を知りたいところ(笑)。何があるの?どんな関係?

お宿についてから、いきなりシリアスな桐生さん。お茶の宗匠か俳諧の師匠のよう。
こういう出で立ちも似合いますな。恋羽さんと白藤さんの対決ダンスを見て、
それから、なんと!高世さんが水戸黄門様のような台詞を(笑)真麻さんと白藤さんが
助さんと角さんなんだな。そして出てくる白波五人衆。うーん、この5人凄い見せ場。
これってメイン場面か?と思うほどだ。(高世さんも真麻さんも居ないんだけど)

この後。ここでいきなりの終演となる気分。またしても、あまりの唐突なまとめ方に、
「?」が飛び「えええ!何それ!?」と心の叫び。(→だから『炎舞』を思い出すのか・・)
そして冒頭幕開きの若様の歌を思い出す・・・確か探していたのは、【若様の母】のはず。
母上はどこへ?そして左内。君も身内を探していたの?全然知らなかったよ。
この藩ではちょいと昔に大きな事件でもあって、かなりの人が行方不明に?!などと、
まったく説明されていない数々の重大な事件やエピソードを想像しまくるのであった・・。

そして(まだある)。そのエピソードをもっていきなり桐生さん一味が、若様の配下に。
「あんたたちも、何者?藩の関係者??」と思いっきり突込みを入れたくなった。
あれだけ盛大に自己紹介をしたあとだったのに・・・まったく明かされない重大事項が
気になって仕方ない。

「これは歌舞伎で、ショーなんだ」と言い聞かせる。なまじ台詞が入っているから、
ストーリーらしきものを感じさせるから、思わせぶりな台詞があるから・・何かを
規定してしまうではないか。きっと歌舞伎では、こういう話のたたみ方なんだ!と
言い聞かせておく>自分に。
ラストは「赤福餅」から広告宣伝費を頂いてもよさそうなエピソード。
「これ広告料もらってきてよ。スポンサーにつけて」と思ったほど露骨な商品名の連呼。
伊勢で盛大に歌い踊り終わる。なんか「めでたいのう~」という気分になったので
まあ良しとする。

あとね。大変重要な役目である歌舞伎の拍子木担当は栞さん。
舞台か上手袖の暗い場所で、真剣に拍子木を打つ姿がお見事でした。

娘役は、恋羽さんと白藤さん以外はにぎやかし・・?
もったいないけど、時間もないしってところでしょうか。2部に期待だ。


<役名覚書>
松平若狭之介(高世)
若様。きらきらのお着物でお出かけとは・・今後も狙われますぞ。まあ腕に自信が
ありそうですが、お付のものが大変ですよ・・お付、若様見失ってるし(笑)。

大門左内(真麻)
若様のお付。月代に地味な着物と武士らしいお姿。襷がけが素敵。途中、どこ行ってたの?

お峰(白藤)
紫の「忍者です私」という衣装が目立って仕方ない(笑)が忍びらしい動きですね。

千里お通(恋羽)
婀娜っぽいお姐さん。門付けなのかな?一曲歌って欲しかったわ。豹変振りが素敵。

志摩屋文左衛門(桐生)
明るくお茶目な桐生さんも、シリアスで渋い桐生さんも素敵。
またシリアスなお芝居見たいわ。

天王寺力丸(楊)
目立つよな~こんなの仲間にいたら、すぐに手配されそう(特徴ありまくりで)。
その目がでっかくて可愛い。最近、変幻自在なイメージがある>楊さん。

弁天町徳之助(愛瀬)
きゃ~♪かっこええやん。こういう人が一番のワルなんだよねってタイプ?色悪め~(笑) 
しかし大津の場面では、別人なのか、大変お茶目でありました。今回大活躍?!
毎回舞台から飛び降りるので心配ですが(桐生さんの「よしよし」もツボ)身軽なのね。

北浜風次(翼)
いきがるイナセなお兄ちゃん。可愛いね~声がまだ可愛いけど、だんだん男になってきたよ。

女旅人(和紗、舞美)&売り子(麗羅、千咲)
ホンマに賑やかしやわ~。それぞれ↑の場面は細かくお芝居してました。



「I’ve got Jazz」
作演出振付 麻咲梨乃

ジャズをテーマに歌い踊る踊る踊る・・という構成。凄い踊ってると思う。
会場が少々寒めなのは、出演者が踊り狂うからか!?と思うほど。
(多分、すぐ上のフロアでやっているバレンタイン特設会場のためだろうけど)。
途中、麻咲先生らしくちょっとストーリー性のある場面がある。
高世氏の経営するジャズバーに仲間が皆集まるという設定だ。
前作もだが、かなりリアリティがあって楽しいのよ。普段着風の衣装も面白いし。
この場面、なにより舞美さんの美脚が堪能できる。それしか目に入らないほど。
初見は、足に視線釘付けだった・・。

高世さんと桐生さんが、突出してスターですね、やっぱり。もう貫禄が違う。
声も、高世さんの夢みたいな甘い声、桐生さんの魅惑の低音。どっちも好き・・。
ダンスも、二人ともタイプが違うけど、迫力は同じで、素晴らしい!
踊ると目を奪われる真麻さん、いつでもどこでも目に入ってくる楊さん。
渋い色気が魅力の愛瀬さん。最近男らしくなってきたがまだまだ可愛い翼君と栞君。
安心して見ていられる恋羽さん、優しいお顔も素敵な(失礼)白藤さん、
美脚だけでなくダンスも凄い(当然か)舞美さん、やっぱり私好みなのかどこにいても
目に入ってくる可愛い千咲さん。・・次にいったら和紗さんと麗羅さん見てきます・・。
もう圧倒的に目が足りないので(つい見てしまう人が居るし~)、こんな感じでございます。

1. Opening 
ジャズらしい衣装で豪華にスタート。あの帽子にステッキ、そして娘役さんの衣装が
すっごい好み。あのロングフレアのパンツが素敵なのだ。ジャズの娘役の衣装って
あまり素敵なのがないと思うんだけど、これは気に入ったわ。洒落てる!

2. Gem of jazz
真麻さんと男役さんの場面だっけ? 歌よりもダンスが印象的で!やっぱり凄いわ。
踊る踊る。これぞ真麻さんの本領発揮って感じです。視線釘づけ。
このショー、2回目にいったら結構手拍子が入ってたけど、難しくない?手拍子。
私は見とれてしまって手が止まる。ずれる。ジャズの手拍子はただでさえ難しいのに。
だから、ごめん。手拍子しない。

3. Enjoy jazz →これが高世さんのお店(笑)です。行ってみたい・・
ジャズ好きの仲間が集まるお店。ある夜の仲間内の楽しい話って感じ。雰囲気が素敵。
っていうか、桐生さん、そういう人ギョーカイに本当に居そう・・。なんか桐生さんの
印象が場面ごとにとても変わる~演技力?眼鏡とかひっつめとか・・もう素敵過ぎる。

まずは< 真麻・楊・愛瀬>の3イケメンによる失恋ソングから。
私もこの3人がそろって「可愛い」と絶賛する女の子に会ってみたいです。(想像できん・・)
そいつらに「ちょっとアンタら!」と食ってかかるお姉さんたち。
今日は舞美嬢が邪険に振られ、どつかれてた。(あんな超絶スタイル美人に
なんてことを!:笑→だからその「3人が惚れた可愛い女の子」が想像つかんのよ~)
→「背中どつかれたの~」と訴える舞美嬢を、桐生氏が「どれどれ」と彼女のシャツを
めくってやさしく介抱・・「それ!セクハラ」と、素で思ってしまいました。
すみません、桐生氏も実は女性なんですよね、すぐ忘れる・・本気で忘れる。

次。むかつく4人のお姉さん<恋羽・白藤・舞美・和紗>の歌踊り。 
皆さんそれぞれ可愛らしいミニスタイル。
恋羽さんのフリルスカート風ショートパンツ?が可愛い。
しかし・・私は中身がオヤジなので、舞美さんの美脚から目が離れない。
あのホットパンツにビッグTシャツ、ハンチングも似合って可愛いのよ。
まあ何を言ってもあの脚、あれは必見ですな(→どこまでもオヤジな私)。

さてさて、お次は桐生氏のお話。<桐生・真麻・楊>ですが、ここで楊さんが
歌い、真麻さんはタップダンスで会話する・・何それ?と思うでしょうが、
本当にそうなんだもの。タップで話しているよ、この人。すげーや。

ひととおりコイバナが終ったかと思いきや・・若者4名が残ってました。
<翼&麗羅、栞&千咲>の可愛らしいカップルに、高世氏が加わる。
翼くんも栞くんも、この店で働いてるようですが、ういういしいのう~
やっぱり千咲さんが可愛くて好みだ。もう少し脚を絞るといいかも・・なんて
思いながら見ていた。ラストは高世氏が登場して締め・・かと思いきや!

 <愛瀬→高世>があった。愛瀬さんの歌は、クリスマスショーで「すごいよ、この人」
と絶賛した記憶がありますが、その愛瀬氏が、公演でもソロを披露してくれたのだ。
そこに高世さんが歌う。まあ見事・・。この公演、愛瀬ファンなら見るべし!だ。

仲間全員が帰ったあと、星空を見ながら一人歌う高世氏(ロマンチストやね~)。
いつも思うけど、あんだけ踊ったあとでも、普通に美しい声で歌うんだよね・・
高世さんの甘い声大好き。桐生さんの渋い低音も好きだ。
この二人のデュエット、同じメロディーを歌っても声が違いすぎて、
美しい二重唱に聞こえる。どちらの声も好きです♪

  
4. In love with jazz
というわけで、桐生さんが皆を率いて踊り、ラストへスパート。
また激しく踊ってます。私、もう手拍子無理です・・。

5. Ending
ラストは、最初のジャズの正装とも言うべきスタイル。ステッキの扱いが素敵。
 (しょーもない駄洒落を言いたくなるほど)。
最後は、順番にカーテンコール。いったん幕が下りて、高世氏の挨拶のあと
『桜咲く国』をピンクのパラソルつきで。どの公演でもこれをラストに入れることに
したのかな?それもいいね、定番化したらいいわ、OSKの象徴だもんね。


というわけで、2回見ました。あと1回予定してます。
なかなか面白かったですが、私は前回の『connection』 のほうが好きかな。
1部のほうは、腹抱えて笑う場面はあるし(みんな笑うので、私も大笑いできるわ)
和物ショーでも邦楽より洋楽のほうが嬉しいけど、まあたまには。
とにかく、ダンスダンスダンスを堪能できました。


しかし。行く度にロビーにチラシがさり気に増えていくのが凄い劇団だ。
1回目にいったとき、幕間休憩に『狸御殿』のチラシがあって。その画面構成の
ぶっとび方に、大変期待が高まった。(イスパニア狸?蜘蛛?・・何それ?!状態だ)
2回目。見慣れたチラシ・・と思ったら、私のお気に入り『プリメール王国物語』の
再演が決まったチラシが置いてあった。7月か。・・仕事頑張る。
レビューカフェとやらも行きたいし(全部平日だが、2~3月ならなんとかOKだ)
いろいろ先の楽しみができた。
なんか見るたびに愛着が沸き、次も見に行こう!と思うのでした。




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コメント 2

こんばんは

私は本日見てまいりました。
11時の予定だったのですが、15時も思わず見てしまいました。
だって、楽しかったんですもの(笑

若様道中、楽しく見ました。
名場面集という感じでしょうか。
プログラムに第1弾とあったので、母探しは続いていくのでしょう(笑
最初の歌の歌詞と白波五人衆の台詞がプログラムにあったらなあ。
せっかく凝ってるのに・・・DVD買ってくださいということかしら?

2部も楽しかったです。
皆さんが1列に並んで、順に曲名を言われたんだと思うのですが、
あんなに沢山歌った?と思うほどあっという間に時間が過ぎました。
えりあ様は拍手しない!と仰ってますが、私、見ているとつい体が動き出してしまいました。
ずれててもいいの。楽しい、嬉しいっていう気持ちの表現だから。
なんて回りの方ご迷惑おかけしました。

あ、赤福さん、ちゃんとスポンサーになられてるみたいですよ。(プログラムに広告が掲載されてました)

えりあ様2回しか見ていないのに、どうしてこんなに細かく感想がかけるのですか?
公演を思い出すよすがにさせていただきます。
ありがとうございます。

興奮冷めやらず、乱文で申し訳ございません。

by こんばんは (2015-02-10 20:59) 

えりあ

こんばんは様

コメントありがとうございます!プログラムしっかり見てなかった・・
若様道中は第1弾なんですね!若様の母君探しは続くんですね!!
納得です。次からは、五人衆も一緒に探す・・人数どんどん増えそう。
いずれは松竹座の全員公演でエンドでしょうか?遠大ですね~
「白波五人衆」の歌詞、あれは知りたいですね~覚え切れない。
赤福さんの宣伝も!プログラム1ページ取ってました・・失礼しました。
いっそロビーで売ってくれたら買う人多いかも?なんて思ったほどです。

2部ね、ジャズの名曲はすべて入ってた気分ですね、
本当に一曲は短いですが、全部入ってたみたいです。
ジャズいいんだけど、手拍子・・難しいんです~私には(泣)
真麻さんのダンスとか、脚の動きとか見とれてると手が止まってしまい・・
一度に両方できない仕様みたいです>私。
手拍子できる方はお願いします。手拍子してないからって乗ってない
わけじゃないんですよ~

私の長々感想文、公演を思い出す切っ掛けになれば嬉しいです。
手は動かないけど、頭は必死で動いて記憶してるから~(笑)
2部のDVDが出ないとはもったいない・・・もっと記憶しなければ!

by えりあ (2015-02-11 11:49) 

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