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新歌舞伎座「古武道忘年会~師走の協奏曲」 [観劇感想(その他)]

新歌舞伎座「古武道忘年会 師走の協奏曲」
2013年12月27日〔金〕16時~18:30 1階19列


新歌舞伎座では、年末に単発の年末らしい公演がある。
だいたいクラシックのコンサートだ。その中で今年最後を飾る公演
「古武道」のポスターがやたら素敵だった。
行きたいなあと思っていたら、当日券があったので、行くことに。

ピアノとチェロと尺八の、その道のプロが組んだユニット。
凄いね、ピアノとチェロはともかく、尺八とこんなに合うとは!
尺八を見直した。素晴らしい音色だった。尺八を習いたくなった(単純)。
CDも欲しいなあ>出来れば今日のがいいけど・・それは無いのが残念。
男声ソプラノと三味線も凄く合うしね。和楽器と洋楽器のコラボが新鮮。






「古武道 忘年会~師走の協奏曲 Vol.5 」


古川展生(チェロ) 妹尾武(ピアノ) 藤原道山(尺八)
ゲスト:上妻宏光(三味線) 岡本知高(ソプラニスタ)

ポスターが「野武士」を思わせるような、ちょっと粋で無骨な(変な表現)
ポスターだったので、「古武道」というユニット名にぴったりだと思ってた。
こういう趣旨の音楽をする人たちなんだと思っていた。そしたらさあ~。
古川さんの「古」妹尾武さんの「武」藤原道山さんの「道」で「古武道」だって。
知らなかった・・すごく基本的なんだけど、いいユニット名だと思ってたのに、
最初の自己紹介で「古武道の古、古川です」とか・・そこで初めて気付いたの。
まあね言われはなんでもいい、雰囲気があってるから(笑)
あ、今日はゲストの上妻さんを入れて「上古武道」と、寿司屋のお品書き様に
なってました。折角なので岡本さんも居れて欲しいな。「上高古武道?」

入り口でプログラムをくれたので、曲名が分かります。
やはりピアノ+チェロ+尺八、という曲目は余りないようで(そりゃ無いよね)
ご自身でも作曲が多かった。既存曲はなんとなく尺八がヴァイオリンのパートかな。
尺八に持っていたイメージ一新(時代劇の虚無僧のイメージしか無かった。貧困ね)
音色は暖かい音色のフルートというか、なんとも独特の響きが癒されるわあ。


第1部 
La Fuesta 〔古川〕 TANGO-J(古川) 雲が流れる午後(妹尾)
古武道のための曲が3曲、なかなか素敵。
アランフェス協奏曲 第2楽章(ロドリーゴ)
これはクラシックギターの名曲ですね、これが尺八!チェロとピアノで
まるでオーケストラみたい。
ここから普段はそれぞれのソロ曲を演奏されるそうですか、今回は折角なので、と
デュオになりました。まずは尺八とチェロ。この尺八が壮絶。
ヘンデルの主題によるパッサカリア(ハルヴェルセン) 尺八とチェロ
音を出すのすら難しいと称される尺八で、よくあの細かな音階を超スピードで!
道山さんも「10曲くらい演奏した気分」とのこと。私も10曲聞いた気分。
Deep River(黒人霊歌)尺八とピアノ
蒼茫(妹尾) ピアノとチェロ
順番にデュオが続く。尺八とピアノは定番らしく安定して綺麗。
ピアノとチェロは、曲が凄く美しくて、これは欲しくなった。この後は3人で。
ハンガリー狂詩曲 第2番(リスト)
百花繚乱~元禄花見踊りより(三代目杵屋正次郎:藤原道山)
最後は和の曲で盛り上がりました。百花繚乱って感じそのままの豪華な曲。

休憩は15分、舞台転換は無いけど、背景がいろいろ変わって楽しい。
休憩時間にお衣装替えも。あまり変化は無いかな(ごめん、岡本さんが強烈で)


第2部
見上げてごらん夜の星を(いずみたく)、から始まってキラキラ星変奏曲も?、
このあとオリジナルが3曲続いたんだけど、これが凄く良かった。アルバムほしい!
Snow(妹尾) 命~旅立ちの時に(古川)Legacy~遥かなる未来へ(妹尾)
ここでゲスト登場。岡本知高さん。凄い・・衣装が。青のドレスを着こなし登場。
その豪奢なこと! 岡本さん以外では、天童よしみさんくらいしか着こなせない感じ。
衣装だけではなくて、歌も素晴らしかったんです。ご本人が「いろんなギャップが
特徴です」みたいなことを言ってらしたが、納得。なんと素晴らしいソプラノだ。
(武満徹)Time To Say Goodbye(サルトーリ)の2曲を古武道をバックに歌い上げる。
とくに「Time.・・」のほうは、男声でこの曲!!感動的でした。
岡本さんはMCも面白くて、道山さんとの掛け合いが楽しかった。
古川さんと妹尾さんは関西人らしく、ネイティブな発音で盛り上げてくれましたわ。
岡本さんが女王の様に退場し、次のゲスト上妻さん登場。普通だ・・・(何を期待?)
衣装のことは古川さんが触れていたけど、前回は工事現場の人みたいな衣装だったとか?
上妻さんのセンスって・・?と一度見てみたいな。まあ岡本さんが豪華すぎなんだけど(笑)
藤原さんと上妻さんとの会話が、褒めあい・・横から妹尾さんが「邦楽同志の会話は
面白い」と興味深い発言を。きっと音楽の世界も、邦楽や洋楽やでいろいろカラーが
あるんだろうな。私の領域では、法学の人、経済の人、経営の人とカラーの違いは
はっきり感じるけど、外から見れば「社会科学」でひとくくりかな。理系の人とは
もっと違うし、同じ文系でも文学や歴史の人とも全然違うけどね。あら横道だ。
田原坂(民謡)、(上妻)、リベルタンゴ(ピアソラ)の3曲を、三味線を入れた
カルテットで。和楽器2洋楽器2の素晴らしいセッションですな。
リベルタンゴの尺八と三味線・・斬新でよい。もちろんチェロもピアノも見せ場あり。
チェロとピアノは、なんというか、凄く全体を引っ張っていた感じがした。
ピアノはオーケストラのように自由自在に曲を操り、まるで指揮者兼任。
背景の全てをピアノが担当し、尺八や三味線は主旋律のサビを演奏するので、その伴奏を
チェロが引っ張るという感じかな。(私がそう感じただけなんですので合ってるかは不明)
古武道の定番リベルタンゴで一応幕。でもまだまだ続きます。
ここからアンコール。

アンコール
またまた岡本さん登場、衣装が!!金色のドレスに。素晴らしく輝いています。
岡本さんが登場されると、客席がどよめきましたもの。
アメージンググレース(岡本)を歌い、次に上妻さんも登場して、
ラヴェルのボレロを全員で。凄いわ・・・。音の力に感動する。
最後の最後は、古武道の3人で蛍の光。この曲流されたら、帰らなくちゃね。
というわけで、これでホントに終演でした。

トークもあわせて楽しい2時間半でした。
早速ダウンロードしたりCD買ってみたい。落ち着いたら絶対に。
今年最後の観劇(?)は洋楽邦楽混合のコンサートで、尺八の音色に堕ちました。
尺八・・・なんてかっこよっくて素敵なの!!!さり気なくクールで、でも実は暖かい。
無骨に見えて優しいの。・・・めちゃ好みのタイプだ。惚れたわ。


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