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日生劇場「モンテ・クリスト伯」 [観劇感想(その他)]

いろいろ忙しく、ちょっと前の観劇ですが、書きかけてあったものが
ようやく完成したのでアップしておきます。


日生劇場「モンテ・クリスト伯」
2013年12月13日〔金)13時30分 2階K列


東京出張が入った。無理やり午前中に仕事を終えて、必至で走っていった。
日生劇場が便利な場所にあるので助かる。どうしてもヒロイン花總さんを見たかったのだ。

見て満足。確かにヒロインだ、主人公ではない。寄り添う娘役だ。
退団から何年たったの?ブランクあったのに、やっぱり可憐な娘役のまま。
年齢を感じなかったわ・・恐ろしいほどのスタイルの良さと高貴な雰囲気はそのままに。
(まあ2階最後列からオペラグラスで見ただけですが)
他の方も、皆さん歌が上手くて役にぴったりで、たっぷりとミュージカルを堪能できた。
さすがにいい曲が揃ってまして、聞かせていただきました!!
話の筋は、宙組の「モンテ・クリスト伯」を見たし原作斜め読みしたので、まあ分かるし、
アレンジの違いもなんとなく分かる。(アレンジなら新感線の「蛮幽鬼」が好きだ)

とりあえず記憶に残るところを。宝塚ファンで宙組見てるから・・という前提です。



「モンテ・クリスト伯」 原作 アレクサンドル・デュマ 
           脚本歌詞 ジャック・マーフィ
           音楽 フランク・ワイルドボーン 演出 山田和也



エドモン・ダンテス(石丸幹二
イイ声ですねえ、さすがだわ。主役声というのか、台詞歌詞が明瞭で、よく響く。
かっこいいし、素敵で説得力のあるエドモンだった。嵌められるのが不思議なくらい。
(宙のエドモンって「こりゃ嵌められても仕方ないわ」と思ったけど(失礼)、
石丸エドモンは「なぜ?彼が?」と思ったくらい、しっかりしててかっこよかった)


メルセデス(花總まり
相変わらずドレス姿が美しい~絶品ですな。若く綺麗で、スタイル抜群。気品もある。
やっぱりドレスを着る娘役はこうでなくちゃ!と思わせる等身バランス。
そして「娘役の鏡」寄り添い係の歌。今回みたいにヒロインであり女主人公ではないなら
こういう寄り添い歌が合う。またエドモンが素晴らしい主役歌を歌う方だから、
歌が戦わなくていいわ。やっぱり寄り添う娘役は宝塚ならではかな・・と思う。
(外の舞台を考えたら、宝塚も娘役ヒロイン育成にもっと力入れたらいいのにと思う)
まあ今回のメンツの中では声が弱かったのは確か。とっても弱かった。
だから逆に、「男性に頼らなければ生きていけないメルセデス」という役にあっていた、
とも言える。だって一人で雄雄しく生きていける女(例:女海賊)だったら、
本気でエドモンを裏切ったみたいで後味悪いよ? だから「頼らなければ生きられない女」
なので、あの弱い声も効果なのかな・・と解釈した。(ファンだな)
花ちゃんが健在で嬉しかった。私は娘役ではやはり花總さんが好きなのよ、理想なのよ。


ファリア神父(村井國夫
2番手役はこの神父様に違いない、そう思いました。(いや番手なんてないけどさ)
凄いよこの人!この存在感。存在感ありすぎて、出番1幕だけなのに凄い印象。
彼がエドモンを導き、最後の彼の良心を目覚めさせる言葉を発していたことが分かる。
エドモンにとってどれほど大きな存在だったのか・・物語の主題を語るのは、その存在は、
この神父様なのだ。その偉大さ心を感じさせてくれた素晴らしい神父様でした。


悪役三人組
モンデゴ(岡本健一
イケメンですね。もうちょっと背があるともっと見栄えしたと思うけど、カッコいいよ。
悪人達の中では、ちょいと小物風だけど、メルセデスが大好きなのは分かった。
エドモンを陥れてまで手に入れたなら、もうちょっと大事にしてあげたらよかったのに。
そうしたら、その後の展開も違うものになったのにね?と思うのであった・・が。
結婚後、どうしてすれ違ったのか、そこが知りたい。やっぱりメルセデスが心から愛して
くれなかったから?メルセデスの心の奥にはエドモンが居て、いつか消えると思ったのに、
何年経っても子供が生まれても全然消えなくて・・そこが計算違いで、年月の経過と共に、
耐えられなくなったとか?(花總メルセデスを見ているとそう思う)。それは辛いな・・。
この二人の場面(子どもが小さいときとか)もみたかったです。



ダングラール(坂本健児
悪そうに見えないのに悪い奴。一番悪いのはこいつでは?と思わせる。
笑顔の裏のたくらみが怖い人でした。歌はさすが。なんか上手いことモンデゴを乗せて、
エドモンを陥れた感じ。宙版のときから思ってたけど、絶対にエドモン落としいれの筋書きを
書いたのはダングラールだ!!頭よさそうだもんね。


ヴォルフォール(石川 禅
前回(宙組版)も思ったけど、ダングラールは、「手紙のあて先が検事の父」と
知っていたのか? 今回はヴォルフォールはあの二人とつるんでないね。
いつも別々で、互いにエドモンを落としいれたのを知らない感じ。
だからこそ、最終局面で一番重要な決断を下した彼の行動が気になる。
ま、ダングラールなら知ってたのかもね、そんで上手いことヴォルフォールの元に
エドモン事件が配置される様に、そこまで仕組んだのかも・・と今回は思った。
このヴォルフォールは、最初から保身で、結構悪そうでしたね。
エドモンの件以外にも、結構やらかしている感じ(笑)娘は性格可愛いのにね~


お助け人
女海賊ヴァンパ(濱田めぐみ
いい女だなあ~歌はさすがに力強くて、荒くれ男たちを従えているのを納得できる。
でもさ、折角の濱田さんなのに、出番少ない・・・宙版でも思ったが、ジャコボより
ヴァンパに活躍させてよ~と思うのであった。


ジャコポ(岸 祐二
めっちゃ出番多く見せ場がある。実は悪役2人(モンデゴ以外)よりも出番がある?
凄いいい役で、宙版でこの役を緒月さんに配役したのがやっと理解できた。
(どーでもいい感想ですね)
海賊してた割りに、えらく誠実で真面目な人ですやん? 前身は何?なんで海賊に?
働き者だし、良識あるし、義理堅いし、ものすごく疑問なお方でした。


次世代
アルベール(大川勇
可愛いのう~ストーリー上無理せず、モンデゴの息子でよかった>ママの名誉のために。
モンデゴの息子だけあって父親似な性格も表現され、女性陣が苦労します。
若さ全開でとても可愛い。彼といると、あの美しきメルセデス夫人が母に見える。


ヴァランティーヌ(ジェイミー夏樹
かわゆいのう。でも歌は今メンバーの中では弱かった。娘役歌唱ではないのにね。
美人でよかったですが、あの父の下、どうしてこのような性格の娘が育つのでしょう。
メルセデスとタッグを組んでアルベールを救ってあげそうな強さがありました。
母性愛かな(若いのに)。


というわけで、日生劇場のてっぺんから見てきました。
「ミュージカル」という気分を味わえて、とても楽しかったです。
東京まで行った甲斐があったわ。

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パクチー

うらやましいです。
東京はなかなか行けなくて。
最近、愛用のバス路線が廃止になって、梅芸にもムラにも行きにくくなりました。ムラに着くころにはヘロヘロになっています。

花總さん、大好きな娘役さんでした。
観ているだけで、うっとりするような娘役さんは、彼女しか思い出せません。
顔が美しい方はいらっしゃったのですが、あの等身バランスは素晴らしい。
衣装も、高級そうなものを美しく着こなしていて。実力も、飛びぬけてできるものはないけれど、どれもかなりの実力。どんな役をしても品があって。
和央さんにこだわっていなければ、もっと評価は上がったのではと思います。最後のほうは、和央さんのために舞台に立っている印象でした。
今、あんな娘役さんはいないですね。

今年も楽しませていただきました。
来年もよい年になりますように。


by パクチー (2013-12-27 11:39) 

えりあ

パクチーさん

こんばんは。コメントありがとうございます。
花總さんは本当に気品がある高貴な方が似合います。
いまでもそうでした。最初に好きになって今でも大好きな
娘役さんなので、嬉しかったです。いまいないタイプですよね。
舞台に復帰され、またこれからも楽しませてくれるんだ~と思うと楽しみです。

今年もありがとうございました。来年1月もなんとか東京公演を見る!!と決意してます。

by えりあ (2013-12-28 00:18) 

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