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映画「リアル・スティール」 [映画鑑賞]

2011年12月21日(水)
映画「リアル・スティール」
なんばパークスシネマ 


予告を見て「ほ~」と思っていたものが、評判良さ気なので今日行ってきました。
うん、まあまあ良かったかな。・・・かなりカットされている印象。
子どもが可愛くて賢くて、お父さんがバカっぽいんだけどだんだんと素直になっていく。
何よりあのポンコツロボットが愛嬌がある。
一応SFだけど、全然SFである必要は無く、ストーリーは大変ありがち。
でもそれなりに感動できるつくりになってる。

ただ見終わったあと謎がいくつか残る。
これは書き残した(カットした)部分にあったに違いない(と思った)

この冷めた書き方から分かるように(笑)期待したほどの感動ではなかったのだな。
いいお話だったけど、主役がヘタレで共感できない上、疑問が残りすぎた・・

これだけではナンなので・・・ちょっと書きますが。
ネタバレ有り。
この映画見て感動した方は読まないほうが良いと思います。







「リアル・スティール」


このタイトル、ロボットボクシングの大会の最高タイトルの名前だったのね。
最後の最後に分かりました(遅い)

主人公は一応お父さん(チャーリー)。
元ボクサーで、ボクシングが人間のスポーツから機械(ロボット)による
ファイティング・ゲームに変わったときから、
ロボット・トレーナー(ロボットを操作する人)になったらしい。
この辺りの説明は全然ないが(^^;)推定することは可能だった。

そして彼は10数年前、恋人キャロラインに子どもが出来たので、逃げた(推定)
会話からすると恋人であって妻ではなかったようだ。子どもの存在は知っていたが、
恋人ともども、綺麗さっぱり記憶の中から拭い去っていたと思われる。罪悪感なし。
(なぜか子ども(もう一人の主人公マックス11歳)は、父の性を名乗っている。)
現在は、昔から兄妹のように育ったという恩人の娘と、昔からの恋人同士っぽい関係で、
大変良い仲である。もちろん彼女にタカっているヒモ男。
元恋人の存在は・・?と哀しくなった。息子でなくても情けなくなる。
・・・この辺で、既にサイテー男だ。

だが、まだまだあるの。
裁判所から、元恋人の死を知らされ、息子の親権についての話だ。
ここでまたまたサイテー行為にでる。元恋人の妹夫婦に親権を売るのだな。
ま、息子本人が弾劾していたように「息子を売る」のだ、文字通り。
元恋人の死は全く悲しまないし、母を亡くした子のことも眼中に無く、
ましてや彼が11年間母とどう暮らしてきたかなんて、全く興味なし。
しかも、最低行為で貰った金すら一瞬で使い果たす。
・・・自分の思慮の無さで失ったロボット(商売道具)を購入するのに、
ほぼ全額使って終わり(まず借金返せよ!!と思ったほど、バカだ。)
さらには、その(息子を売って得た金で買った)ロボットも、何の思慮も計画も無く
漠然と大勝負にでて、一瞬でパーにする。バカさ極まれり。
ほんっとにバカだ。どうしようもないクズ男。
なぜこんな男に美人の恋人が(昔も今も/作中では2人)いるのか・・?と
首をひねるほどクズ。まあ、顔と身体はよさそうだ(笑)

きっと2人とも「この人には私がついてなくちゃ」というタイプの女性だろうな。
特に元恋人・マックスの母キャロライン。妹があんな富豪の妻になってるし、
それなりのお家の出身なのか?と思わせる。つまり姉も「お嬢さん」なのかと。
古今東西の名作を読めば分かるが、心根の良いお嬢さんほどクズ男にひっかりやすい。
傍証だけど、マックスはロボットボクシングが好きで、何度も試合を見たり研究したり
ロボットの操作や修理も可能だ。頭もいいし性格も素直。
きっと母がきちんとしつけ、高レベルの教育を受けさせていたのだろう。
普通の女性なら、子どもを生んだ恋人を捨てて逃げ出すような男をよく言わないはず。
その男の職業なんて、子どもには禁止にする・・が、してない。
しかもマックスは父親を慕って尊敬して居た節すらあるから、驚きだ!
きっとキャロラインは息子に理想の父を語ってたんだ。
・・マックスは母の言葉を信じて、父を立ち直らせることに成功した。偉い。偉すぎる(涙)。
(でもバカは治ってないから、ずっと付いててやらないと、まだ最低男に戻りそうだ^^;)
あの父。息子が現れなければ、早晩刺されて野垂れ死ぬような生活をしていたし、
長く生きられないタイプだからな~今回のことでどれだけ更生できたか心配だ。
実はなんも分かってないんじゃないだろうか・・?(悪い人ではないんだけどねえ:溜息)

息子のマックス。彼は明らかに母親似。容姿も上品で可愛い。
根性も度胸もあるし、頭がいい。戦略を立てられるし、駆け引きもできる。
思慮深いというか、分別があるというのか。・・・全く父親に似てないね(笑)
今回、ATOMという古いが優秀なロボットを見出し、作り上げ、信頼関係を得て
最強のロボットに仕立て上げたのも彼のおかげ。
親父が壊して使い捨てにした2体のロボットを、救ってあげたのもマックス。
チャンピオンに(実質)勝てたのも、すべてマックスの功績。
このあと彼は、富豪の叔父様のお家で、良い教育を受けさせてもらい、
きちんとした大人になり・・己を律することも知っているから、
将来は優秀なロボット設計者になりそうだ。
(叔父様伯母様は善良な人だった。クズ親父より余程人間できてるし真っ当だ)
彼ならチャンピオン・ロボットのメーカーの最高技術者になれそう。
今回のチャンピオン・ゼウスを率いていたあの、日本人男性技術者と女性トレーナーを
あわせたくらいの大人物になりそうな予感(褒めすぎ?^^)
つまらないバカ女にひっかから無いことを心から願う。

最後の場面。ボクシングに燃える父親を見て涙を流すシーンがあるが、
これは天国の母に一番に報告したかったことだったんだ・・と感じた。
天国の母、いい人過ぎる・・。息子、可愛すぎる。親父、真人間になれよ・・。
―――というラストシーンでした。


最大にして根本的な謎。
ロボット・ボクシングなんだけど・・どんな必然性があるのか、まったく不明。
作中では「観客がより攻撃的な戦闘を求めたから、人間からロボットになった」と
いう台詞があるが・・リング上で人間と同じことしてるし。何がより攻撃的なんだ?
全然過激じゃない。過激にするなら、たとえば、無人島か廃墟でロボット同士を
徹底的に破壊兵器を使って戦わせる、とかにした方が見ていて楽しそうだ(おいっ^^;)。
目の前で巨大ロボ(それほど巨大でもないが)が戦うのを見たいのだろうか?
マジンガーZからガンダム時代を過ごした私には、ロボットは小さいわ、戦闘は
チャチイわ(人間と変わらん)で、ロボットならではの迫力は無かったんですが・・。
まだ「トランスフォーマー」という映画のロボットのほうが、迫力があっていいと思う。
・・・これ、普通に人間のボクシングでやっても全然違和感のない話だ。
別の映画(「ロッキー」とか)と被るから設定を変えたのでしょうか?(既見感が~^^;)
ロボットボクシングという、高度なロボットがたくさん出てくる割には、その他の状況が
現代過ぎる・・ボクシングロボ以外は発達して無い世界なの?アメリカだから?(笑)
あ!ATOMという可愛いロボットを出したかったからかなあ?
とても可愛かったが、あまり出番が無くてちょっと残念だった。
クズ親父の立ち直りではなく、くず鉄とされていたATOMと親の無い子マックスとの
心の交流と、お互いの絆、存在価値を確認するまで・・という話のほうが良かったのでは?
と思うほどだ。

ま、そんなわけで
クズ親父に素直で賢い息子がいてよかったね!息子偉いよ!
という話だった(何だそれ^^;)

あと背景だけど。
日本のコンピューターゲームは世界一だとか、ゲームで日本語覚えたとか、
買ったロボットに「凶悪男子」とか漢字で書いてあって、笑った。
この時代(未来)の日本人ならきっと、トランスフォーマーな巨大ロボ作ってそう(大笑)
これが今のアメリカ人の日本のイメージなんだな~
「ブラック・レイン」から随分進化したわ~と感慨深かった。



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いのっこ

メリークリスマス!えりあさ~ん。

やっと、仕事も一段落したので、映画もいいなあと思って、
何見よう?と考え中でした。はい、わかりました!
えりあさんのレポ参考にします。
まぁ、予告見たときから、ちょっと好みではないな?とは
思ってはいました。
職場に結構映画を見る同僚がいて、映画談義するたび、
意見が違って・・・こんなに好みって、人によって
違うもんだと感心してましたが。
えりあさんとは、勝手に感性が合うと思わせてもらってます。

ところで、雪組さんの「サムライ」はご覧になりますか?
私は1月、せっかくそちらに行くので、バウ、大劇場、梅芸と
できるだけ、観る予定です。
それから、「仮面の男」DVD見ました。
大劇場版が頭にこびりついてるので、変更点を興味深く
見ましたが・・・う~ん・・・でした。
音月さん、やっぱり歌うまいなあ。
早霧さん、お歌・・上手になった?
緒月さん、やっぱり、異動だったからねぇ・・・
未涼さん、稽古場風景すてき!
・・・が、感想です。
by いのっこ (2011-12-24 23:36) 

えりあ

いのっこさん、メリークリスマス♪

映画談義もしたいですね!映画好きの友達はいても、話が合わなくて。
まず見る映画から違うし(笑)同じもの見ても感想が全然違って・・。
1月は忙しいので、映画見られないかもですが(笑)また見に行きたいと
思ってます。

今年最後の締めは「SMOURAI」です。
仕事が28日までなのでその後に行く予定にしてます。
1月はバウバウバウに大劇場の予定。近くなので分散観劇(笑)
スカステのレポート見て、期待値up。楽しみすぎて・・・♪

「仮面の男」DVDは宣言?どおり買っていません。
お稽古映像良かったんですか?わ~見たい。
(そういえばプチミュージアムのお稽古映像も良かったんですよね)
音月さんの歌は凄いですね。早霧さんは劇場だとまだいいんだけど
音源になると苦しい印象が・・緒月さんは歌声から苦手かもです。
異動なんですね~その前に必要そうな重大発表がまだですが(^^;)
次回雪大劇場もご出演だし、まだまだ先ってことでしょうか(笑)

劇団の情報開示、早いときと遅いときとめちゃくちゃ~って印象です(^^;)
by えりあ (2011-12-25 14:06) 

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