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宝塚星組「さくら/シークレット・ハンター」観劇感想 [観劇感想(宝塚)]

2007年4月26日(木)宝塚大劇場星組「さくら/シークレットハンター」11時公演 1階26列センター

初舞台生の挨拶はいつも似たようなものだけど、いつ見ても楽しい。
やはり春はコレを見なければ始まらない、と思う(宝塚ファンだなあ)・・やっと行ってきました。

宝塚舞踊詩「さくら」  谷 正純

久々に舞踊詩を見た。やっぱり「チョンパ」の幕開けは豪華でイイ。幕が上がると歓声が聞こえるのもチョンパならでは。今回は衣装が豪華だそうだが、内容もセットもかなり豪華で、まるでリキの入った新春公演。これはいつかお正月か海外公演で再演してほしいくらいだ。
豪華な桜の衣装とセット、ストーリー性のあるコミカルな雛祭りと端午の節句。幽玄な雰囲気漂う平家物語。ラストの和物の総踊りは壮観!
安蘭さんは雪時代に経験豊富なためか、日本物でも安定感があり、今回がお披露目とは思えない。普通お披露目に日本物なんてかなり大変だと思うのだけど。さすが。
これは宝塚初見の人や外国の方に見てほしいなあ、と思った。

「シークレット・ハンター」 児玉明子

お芝居が後だとカンが狂う(「凱旋門」を思い出すわ)。
今回のお話、カリビアンな雰囲気で明るくて軽めのラブ・ストーリーで、とても楽しかった。お話の筋(オチ)は配役見たときになんとなく分かった。でもいい、すっごく宝塚っぽいストーリーだったのでコレでイイのよ。大満足だわ>児玉さん。
一時期の児玉さんの作品はつっこみどころ満載で「脚本家をつけろ!」と思ってたくらいだけれど、今回は良かった。ジャンル分けするなら小池作品系かな。
やりようによってはもうちょっと笑える話になりそうだけど。今回お披露だし、これからの星組に期待です。安蘭さんの歌がいっぱい堪能できて、それも大満足。歌の得意なトップがいるときはじっくり歌を堪能したいのよ! ダンスはレオン君で堪能した。いい組み合わせだ、ほんと。

<ダゴベール(安蘭)>
「俺に盗めないものはない」と豪語する泥棒。(そういえば「俺に開けられない金庫はない」と豪語する泥棒もかつて宙組にいましたね)
裏社会では有名人な様子、ルパンに対する銭型警部のように専属?刑事がついてるし。で、今回は誘拐を依頼され、実行。誘拐といいつつ、実は駆け落ち・・いや「ローマの休日」。
この2人の様子と周りの情景に、「再会」(1999雪)を思い出す・・昔話はおいといて。
いい感じだった。安蘭さんにぴったり。ちょっとコメディ入って、悪なんだけどイイ人で、やさしい男で頼り甲斐があって。あすかちゃんとも合ってたと思う。
安蘭さん、本当に今回がトップお披露目大劇場とは思えない。初々しさがないというのが批判なら、安定感があって頼もしい、と誉めたい。私自身は5年位前から「今すぐにでもトップになれる人材だよなあ」と思ってました。だから5年の間にいつ退団してしまうかハラハラしていたけど、そんな心配は要らない根性の人だった。人間として尊敬する。
昔々、私が燃えていたころ、安蘭さんとは毎日のように入り待ち出待ちで遭遇した(待ってる場所、隣だもんね)。成瀬さんが語る安蘭さんの話でも好印象。お茶会にも毎回ゲスト出演ありで遭遇し。どの場面でも「人柄の良い」印象しか残ってない。心配りの人だった。
やっとトップになりました。ダンスはいまいちだけど、歌にお芝居に何でもこなせる人なので、良い作品と巡りあえることを祈ってます(私のためにも^^;)

<ジェニファー(遠野)>
王位継承第1位の王女様。実は・・です。最初の王女っぷりがとてもいい。王女なのに、どこか王女らしくないところがあって、そこが絶妙(あすかちゃんもだけど、児玉さん!)
あすかちゃんは、前回のコパカバーナからの印象ですが、お芝居がとっても良い。現代物が似合う。実を言えば、お姫様より庶民のほうが似合うと思っていた・・でも今回OK.。こういう役もいいですね。児玉さん、ほんと絶妙だ!

<セルジオ(柚希)>
ダグの親友。情報屋らしいけど、どういう背景を持ってる人物なんだろう?? 結構大物かもしれない。今回の件の脚本書いた人。で、おそらく一番儲けた人(推定)。
レオン君、主人公の親友で、主人公より上手で大人で軽い役・・難役だ。もっと間が上手く取れたら、もっと面白くなる役だと思った。レオン君すっごく成長したけど、まだ若い・・とおばさんは思ってしまいました。
で、レオン君について、私は組配属の初舞台から「すごい新人」という記憶があって、探したら出てきた。http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Kouen/2142/k_wagaaigreat.html
【グレートセンチュリー】東京公演からソロの場面貰ってたんだよね・・すごいや。

<マックス(涼)>
王女の護衛。幼馴染。おそらくそれなりの家柄で、代々王家の護衛を担当する。
きりっとしていて、カッコよかったわ♪ 妹に対する表情があまりなかったのが残念だけど、まあ読めるストーリーだから、そういうの入れてもいいかも・・と思った。
実は、王女といい関係なのでは?と邪推した人は多かったと思う。妹より王女といるときのほうがいい顔してるじゃないのさ(笑)

<ブリジット(琴)>
お顔やドレス、お姫様っぽかったわ。この配役も良かった。あとはしゃべり方かな。まあお育ちがアレなんで当然かもしれないけど、結構下々の生活を学んでいるようだ。立派な女王になることでしょう。で、夫は?(笑)また一波乱ですね。

<男爵(立樹)>
なんだか有名人の殺し屋さんらしい。けど部下たくさんつれてるし、はずしまくってるし・・カリブの国なのにあの服装。シリアスに台詞しゃべってたから、笑っていいのか分からなかったわ。もっと「カッコよい殺し屋(徹底して気障)」か「勘違いさんの殺し屋(自称)」か、大きめに振ってほしかったです。しいちゃん、カッコいいから、シリアスっぽくて分かんないよ~。

<アナ・マリア(南海)&イグナシオ(和)>
銭型警部の女性版、部下付。いいコンビの様子で。マリアさんの複雑な片思いが感じ取れて、良い雰囲気でした。

<国王(汝鳥)&ジェニファの母(万里)&ダグの父(英真)>
国王と亡皇太子妃の出番、一場面・・・でもすっごく重要で、やはり締めてました。でも出番これだけなんて、もったいない。ダグの父も母もだけど。父と母そっくり(笑)

<ニコラス(にしき)&アルバート(麻尋)>
今回一番「あら!」と思ったのがニコラス親子。もっともっとストーリーに絡むかと思っていたら、「へ?」という間に終わってしまった・・。いい味出してた2人だけに、惜しい。

おまけ
後ろの席に、男性2人連れという珍しい観客がいた。しかもお二人ともかなりの高齢。
一人はすっごい年季の入った宝塚ファンらしく「寿美花代のころから見てる(からワシはよく知ってるのだ)」としきりに語り、もう一人は「昔とはちがうんじゃ」と返していた。何度も同じ会話を繰り返していたので、再現できるほど記憶に残ってしまった。
どうやらどちらかのおじいさんのお孫さんが初舞台生の様子。初舞台生が出てくる場面ではすごい拍手。いや~分かりやすい。
「さくら」のほうはショーなので静かに見ていたけど、お芝居始まってからが!
いちいち台詞に相槌打たなくていいから。何度見に来てるのか知らないけれど、安蘭さんと一緒に歌わなくていいから(→これ真剣に怒ったけど、笑えた・・)。
初舞台生はなかなか出てこないし、退屈するとあの「会話」のリピートなんだもん(涙)。係りのお姉さんは写真の摘発には熱心だけど、ご老人の会話にはスルー。全力で前方へ走り去る前に、一言注意してくれよ~と足を引っ掛けたい衝動に駆られた。

なんだかんだ言って、「これぞ宝塚!!」という舞台と観客だった。


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kenta-ok

TBさせてもらいます。
by kenta-ok (2007-05-04 07:42) 

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