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OSK武生「OSKシンフォニー」 [観劇感想(OSK)]

OSK武生「OSKシンフォニー」
2017年10月13日(金) 越前市文化センター大ホール  


今年の武生は、60分1本モノのレビュー。
これがとってもとっても、お洒落でセンス良く、
難度の高いダンスをガンガン踊り、そのレベルで16人ぴったり揃い
超美声の歌声を堪能できました。文句なしだわ!

レビューショーの要素がきっちり入った定番で安定感もあり
トップコンビ、2番手コンビまで決まった安心感、
そして1年生までが出ずっぱりで歌ありという若さ爆裂。
スピーディで若さと新鮮さ、そして安定感とレベルの高さを
感じられるショーです。
真ん中のトップコンビ(楊琳&舞美りら)の華やかな美しさと
2番手コンビ(翼和希&千咲えみ)の若いのに高い技術力に感動。

続けてみても飽きない!どころかもっと見たくなる。
60分があっとう間に過ぎていく気分。目が足りないのよ全然。

これ、後半にももう一回見に行きたいわ。


201710武生.jpg
第38回たけふレビュー「OSKシンフォニー」
演出構成 麻咲梨乃


とにかくセンス良くてスタイリッシュでかっこいいショー
それが楊琳さんにぴったり。楊さんの新しい魅力を引き出し全開にした・・という感じ。
今までの楊さんからは感じられなかった求心力というか中心力。回りをまとめて引っ張っていく力を感じたのです!(大変失礼ゴメンなさい)
トップコンビ、と言ってしまったほど、しっかりと真ん中に立ち、16人をまとめ上げてひぱって、素晴らしいショーを狙い通りに魅力的に見せていた。レビューカフェ以外の大きな舞台で楊さんが真ん中に立ったのは、「ロミオ&ジュリエット」が初めてでしたが、その時は実は、まだ遠慮というか、自分の「ロミオ」を作るだけで精いっぱいで、周りに目が行ってない感じがしたのですわ。まあ周りも上級生が多かったけど。それが今回は違う。回りが全員下級生で、1年生も3人もいるという若さ溢れる仲間ですが、それを一つにまとめて真ん中で全員の力を引き出すという役割を果たしていた!!!
すごい中心力だと思う。失礼ながら、今までの楊さんには感じなかった魅力。3番手という立場からか、最年長学年の主演だからか、一回り以上大きくなられた印象です。いつもの親しみやすい雰囲気と可愛らしい笑顔に、堂々とした落ち着きという大人の魅力が加わり、「え!?楊さんってこんなにかっこよかったの?(ドキッ)」となりました。・・・やられちゃったわ。楊さん、本命になる。。。と言っても過言ではないくらい、堕ちました。すごい威力なの、この公演の楊さん。
あと歌もとっても上手くなられて。隣で翼さんが超美声で歌ってくれるから「とっても上手いよ」とは言えないけど(ごめん)、普通に聞ける歌を歌ってくれるので、もう十分。あれだけ踊れて求心力があれば、主演として歌をあちゃーが全くないレベルで歌ってくれたら、上手いほうだと思うの。楊さん、この公演で一回りどころか10周りくらい大きくなられたと感じました。


OSK公演では大変珍しい「確たるトップ娘役」という扱いの舞美りらさん。どの場面でも堂々たるトップ娘役の貫禄でセンターで踊ります。そのダンステクニックの素晴らしさ。楊さんとの難しいリフトも、ややこしいステップのデュエットダンスも、軽々優雅にこなして見せてくれる。また足が長くて美しいので、スパニッシュの場面は舞美さん(と千咲さん)だけドレスのスリットが上まで入っていて、その美しい足を見せてくれるサービスまで。クラシカルな白いドレスも、スパニッシュの赤いドレスも、ジャズのドレスも紫の歌劇ドレスも、どれも綺麗に美しく着こなし見事な裾裁き。歌もずいぶん上手くなられました・・がもう少し、あと歌だけ「上手い」になれば完璧では?と思う、OSKを背負って立つに相応しい娘役さんです。


ここしばらく私の中では大絶賛の翼和希さんの歌。今回も最高です。翼さんと千咲さんの歌で、楊さんと舞美さんがデュエットダンス!最高のシチュエーションですね。誰これ考えたの?ありがとう!!って思いました。そのほかにも、翼さんの歌で楊さんが踊る場面が多くて、もう幸せすぎる。もちろん翼さんはダンスもすごい。福井観光ソングの場面では、ピップホップなダンスと歌で、激しく動きながらも正確に歌詞を聞かせてくれるし、そのダンスたるや!若者を率いて踊る若者。求心力、リーダーシップを感じます。すごいなあ~まだ若いのに、完成度が高い方。今回は金髪で躍動感に溢れ若さ爆発、なのに落ち着きと安心感をも感じさせるという緩急自在の存在感を発揮。楊さんを良く助けて、決してトップを損なわず、それでいて自身の存在感も示すという素晴らしき2番手。自分の求められる役割をしっかり理解し、着実に仕事をこなしている印象を持ちました。頭イイのね~。
翼さんはもう少し身長があれば・・と思ったこともあるけど、楊さんと並ぶととてもバランス良い。体格が合うのかな。芸風も合うみたいだし、この組み合わせは嬉しい発見でした。一度お芝居でもがっつり組んでみて欲しいわ。芝居では見たことないもの。楊さんのお芝居は悠浦さんのお芝居と合うと思ってたけど、楊さんと翼さんも合いそう。見てみたいわ。
とにかく、翼さんの美声が大ホールに響き渡り、ソロもデュエットも団体も全部素晴らしかった。翼さんのためにCDまで申し込んでしまいましたわ・・(もちろんBDは当然)。


2番手娘役の千咲えみさんは、舞美さんのダイナミックな華やかさとは違う、可憐な落ち着きがある娘役さん。どちらかといえば折原さんに近いタイプか。もっとしっとり大人の落ち着きが出て来たら、折原さんのような慈愛に満ちた大人の女性役が似合う娘役さんになりそう。歌は上手いのですが、曲によってもっと歌い方を変えて欲しいなあと思うところあり。しっとりと、元気よくとくらいしかなくて。もっと歌に合わせた情感がでたら最強だと思う。あと髪型が・・・ちとダサいような気がする。まだ若くて可憐なのに、なぜそんな無難に落ち着いたヘアスタイルにするのかしら?もっと派手に飛ばしていいのになあ・・と思う。舞美さんの方がバラエティに富んでいて、場面ごとに大きくイメージを変えている。千咲さんもこの公演で、舞美さんのヘアスタイル選定のセンスを身に着けて欲しいなあ~なんて思ったのでした。もっとラフなスタイルで毛先を遊んだようなヘアスタイルに挑戦してみて。お顔は可愛いから似合うと思うの。


ここまでが主要なトップ2番手コンビです。もう明確。衣装から違うし、出番を見ていてもはっきりわかるくらい格が違う。

後は私の記憶に残った方を書く。

ご当地出身の穂香めぐみさん。今回は翼さんの福井観光ソングに続いて越前案内ソングを歌ってくれた。結構長めに踊りながら一曲丸ごと歌う。穂香さんの歌声を初めてこんなに長く聞いた。結構上手いやん!声綺麗やん!千咲さんに引けを取らない?と思うほどでした。お顔も可愛らしいし、娘役らしいスタイル。武生以外でももっと活躍して欲しいなあ~と思いました。
翼さんの福井観光ソングと穂香さんの越前案内ソング、これ福井県(と越前市)の観光協会HPに動画上げてもらったらいいと思うの。絶対いいアピールになるよ~


実花ももさん。小さくて可愛いけど実力派の娘役さんだというのを確信。今回は娘役3番以下筆頭で出番がありました。スパニッシュの場面に長めのソロダンス有、ラインダンスはセンター、パレードで(天輝さんと二人だけど)歌ありと、何気に大活躍。典型ヒロインというタイプではないけど、重要人物という感じの娘役さん。これからの活躍を期待。


男役では、椿りょうさんが目立つ! 背が高くてスターらしい風貌。お化粧が格段に綺麗になりましたね。その所為か、宝塚で例えれば「研3で新人公演主演したスター」のように目立つ(単に私の好みかもしれないけど:笑)どこにいても目に入ってくるのよ。まだラインダンスにも出ているのですが、その違和感たるや。・・・もう立派な男役です、ラインダンスは外れたほうがよさそう(笑)。100周年後のOSKを担うトップスター候補なのは間違ない(と私が決めてもどうしようもないけど)と思いました。ダンスも大きくて切れが良くて綺麗だし、歌もいいんですよね~ソロ1曲くらい欲しかったわ。


一年生の京我りくさん。初舞台ではずっと娘役をされていたので、初めて男役姿を見ました。綺麗やん・・・「端正」という形容詞が似合いそうな男役さんですね。福井ソングでワンフレーズソロがありましたが、歌も不足なく(上手いかどうかを感じるほどの長さが無い)。ダンスは隣で椿さんがダイナミックに踊っているから、ちょっと小さく見えてしまったところがあったけど、これから研鑽を積めば期待できそう。ラインダンスの時の足が・・少し絞った方がスーツ姿も美しく見えると思うので、頑張って欲しいです。今回終演後のサイン会が京我さんだったので、「期待値高いしサイン欲しい」と並んでみましたが、結構行列していて、みんなしっかり見てるな~とファンにも感心しました(笑)


あとは一言ずつになってゴメンだけど。
天輝レオさんが気障ってくれます、ダンス頑張って!
雅晴日さん、控えめ。もっと弾けたの見たいわ~
羽那舞さん、あなたが出てると印象的な笑顔から目が離れない。そのため隣りにいる柚咲ふうちゃんと凛華あいさんが見られない(ごめん)。3人一組なんだもの。なぜか目が行く娘役さんだ。
あとは・・・由萌ななほさんは、ダンス場面で背が高くてビシバシ踊っていた。だが、桃葉ひらりさんと朝風まりあさんが、印象にない・・・。ごめん。目が足りないんだってば。



ショーそのものは、クラシックからスパニッシュ、ヒップホップ(ご当地ソング)にジャズ。そして歌劇らしいデュエットダンスに黒燕尾、OSKらしい娘役群舞! もちろんOSK名物の高速ラインダンス有。盛りだくさんでとても見ごたえがあり、60分があっという間でした。曲も知っている曲が多くて、なじみがある。こんなに少人数なのに、大勢が出て色々動いている場面が多く(統制は取れてるのよ)目が足りない状態。何回でも見たい優良なショーです。
が。実はいま書こうとして「宝塚らしい」って書きそうになってしまったくらい、宝塚っぽい雰囲気があった。随所に宝塚みたいな雰囲気の場面があり、またフィナーレはほんと「宝塚らしい」って書きそうになるくらい。違うのは、高速ラインダンスと娘役群舞くらいかな? これはきっと「宝塚らしい」ではなく「歌劇らしい」が本当の形容詞なんだと思うけど、宝塚が毎回定番として入れてくる要素だからなんだろうなあ~って思いました。今回の公演、演出の麻咲先生のほかにも、振付に鈴懸三由岐さん、助手に祐澄しゅんさん、歌唱指導に天羽珠紀さん、麻樹ゆめみさん。そりゃあ宝塚っぽくもなるよね。私は宝塚っぽいのが悪いとは思わないし、「っぽい」だけでダンスやら歌は全然違うから、「歌劇らしい」が正しいだと思うので、全然かまわない。こういうショーは宝塚OSKに関わらず大好きなので、もっと上演して欲しいと思います。このショーは武生だけで終わるのはもったいない。東京や大阪で好まれそうに思うので、再演希望。もちろん武生でも好まれてましたけど。

武生の客席には、大変高齢者が多い。私が平日に見たからかもしれないけど。
おばあちゃん、おじいちゃんがノリノリで拍手しているの。暗転の度に「良かったねえ(^^♪)」「すごいねえ~」と聞こえる話声。(武生なのでなんとなく好ましく聞こえるのだ)
今日の終演後、アンコール(桜咲く国)の前の楊さんからのご挨拶に、
「嬉しいお知らせ」があるということで、何かと思えば「なんと車いすをお忘れのお客様がいらっしゃいました!」って。車いすに乗って見にきて、帰りは歩いて帰れたので、車椅子を忘れて帰ってしまったのだそうな。文字通り「元気をもらって」帰られたんですね!!
でもこれ本当です。私も見た。
私が見たのは、認知症の方かな?開演前怒って奇声を上げていた車椅子のおばあさんが、見終わった後、笑顔で腕を振って踊っていたんです。これは私が目撃したので間違いない。また、おじいさんが一人前方席で難しい顔で見ていらしたんだけど、だんだん笑顔になってきて、全身で拍手するように。途中の客席降り拍手指導では、由萌さんの指導に満面の笑顔。
客席を見ているだけで嬉しくなるなんて初めて。よく「歌劇を見て元気をもらう」というけど、こんなに顕著にそれを見られるのは武生だけかも? おじいちゃんおばあちゃんが、みんな笑顔で元気になっていくんだもの。動きづらかった手が、ちゃんと拍子をとって拍手できるようになるのよ!あの短時間で。すごいリハビリ効果ではないかと。・・・もう特別養護老人ホーム10件あたりに1つレビュー劇場の設置を義務付けるべきだと思った(笑)

そうそう。楊さんらしく客席に降りて、「みんな一緒に拍手しましょう♪」コーナーがある。ぱんぱんぱぱん、ぱんぱんぱん。という簡単なもの。でもお年寄りは大変。それをしっかり楊さんはじめみんなが客席に降りて、隣でわかりやすくやってくれるの。簡単だからだんだんできていく。できたときの嬉しそうな笑顔。これって良いリハビリだよ~。客席巻き込み型のこういうシーンは楊さんしかできないと思う。本当にこれは凄い才能だわ。
客席のみなさんが感動的に元気になっていくのを目の当たりにできました。お年寄りもだけど、私も元気になりました。ありがとう!


OSKでは唯一の1か月公演、若いメンバーだから、後半にかけてドンドン進化していくに違いない。後半にもう一回見たいなあ~11月5日までだから、チャンスを探そう。


北陸出張ありがとう、すぐ行きますよ月間ですね。(北陸は結構な大企業の工場が多いのだ。視察大歓迎月間です:笑)



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コメント 4

hanihani

えーーーっ!!

11月5日までなの?
もう無理だな(( ノД`)
ショーだけって良さそうですね、私も老人ホームに入ったら
こういうイベントが近くにあったら連れて行ってもらいたい!
車椅子を忘れちゃうなんて、最高ですよね


京我りくちゃん、頑張っていてうれしいです。
目に付いたみたいよって連絡しておきます(^^)
そして、翼君、私も好きです。
by hanihani (2017-11-01 01:48) 

えりあ

もう終わりなんですよ
大阪東京で続演すればいいのに〜と思うショーです。

私は猫と一緒に入れて、月一回歌劇えレヴューを見せてくれる養老院に入りたいです(笑)

翼君も京我くんも、かっこいいです!
by えりあ (2017-11-04 07:46) 

こんにちは

OSKシンフォニーとっても良いショーでしたね!
ほんとに大阪東京でもやってほしいです。
どの場面も素晴らしかったのですが、sing sing sing~ロケットはもうわけがわからなくなるくらい良かったです(笑
私は結構後半に見に行ったのですが、地元のおじさまが横断幕というか手作りのパネルをもって最前列で観劇されているのを見て、なんだか嬉しくなりました。武生で愛されてるんだなあと。

1回目と2回目の間に全劇団員さんが会場を練り歩いて公園内の皆さんにアピールされていました。勝手な想像ですが、楊さんが練り歩きをやろう!と仰ったんじゃないかしら?武生公演に関わることすべてに対して、楽しんで全力でやろうとされてる姿勢が感じられて、楊さんは素晴らしい方だなあと感じいりました。
もっと近ければ毎週でも見たかった公演でした。
by こんにちは (2017-11-08 14:57) 

えりあ

最前列に手作りパネル(≧∇≦)凄いですね!
私も見たかったです。。一回目と二回目の間にそんな素敵な営業活動をされていたんですね。わたしも楊さん発案実行に賛成!みんな若いしノリが良さそう♫楊さんパワーを感じましたしね。
良い公演だったから、私も通いたかったです。大阪ならきっと通っていた、と確信出来ます(笑)
by えりあ (2017-11-09 00:14) 

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