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ベガーズ・オペラ [観劇感想(その他)]

日生劇場 3月27日(木)18時公演 2階H列下手サブセンター
「ベガーズ・オペラ」

今年になってから嵌った「風林火山」。毎日のように内野勘助を見て感動してました。
勘助に関係なく、前回見損ねたのでベガーズオペラは見たかったんですが、ちょっと邪に期待していきました。
――全く面影ないし。以前に内野さんをみたのは「エリザベート」のトートだから、
私の思い描く内野さんは、見るたびに違う人だ。すごい役者さんなんだなあ。

「ベガーズ」について。面白かったのですが、レミゼと比べるとちょっと間延びする感じがしました。
舞台装置が単調だったから? 正面のは華麗な舞台装置で縦の動きはあったけど、
横の動きは・・客席が舞台上まであって制約された感じ。
あと主役は大変カッコイイのですが、登場人物の誰にも感情移入できなくて。
歌は素晴らしく綺麗な曲とよい歌い手で堪能できました。
全員で歌い上げるような曲が無かったような気がする・・ちょっと残念。
面白かった。でも私の好みからすれば「何度も通いたい!」という演目ではなかったです。
あと。幕間には2階のB席の客まで、ベガーたちがきて遊んでくれて嬉しかったです!
では登場人物別に。

<貧乏詩人トム(橋本さとし)>
なんでこの人がトップかと言うと。劇中劇ではこの人が主役に見えたから。
めちゃカッコイイよ>この詩人ってば。橋本バルジャンを見てなかったのを後悔した。今回すごく感動しました。いいわあ♪
トムさん、貴方の言いたいことは良くわかる!!!君は立派な劇作家(詩人だっけ)だ。

<キャプテン・マクヒース(内野聖陽)>
頭の回転が早く行動力があって、二枚目で女あしらいが上手くて(嵌められた売られたりしてたけど)、
これでもてなきゃ嘘だろ?ってくらいの女たらしの主人公。
ルーシーもポリーもめちゃくちゃされても惚れて惚れて尽くしまくる。
その二人を両手に花状態で平気なマクヒースに「負けた」と思いました。3人で幸せになれそうな稀な男性ですな。
あと、エリザのトート(10年近く前)に見たときは歌が×××だったのですが、「聴かせるではないですか!」と嬉しい驚き。

<ルーシー(島田歌穂)>
牢番の娘で、すでにマクヒースの子供がお腹に。妊婦に対してかなり扱いが荒かったのが気になったけど、
一心にマクヒースを愛する心に打たれました。
最初はかなり「あんな男に騙されて・・・!」と言う感じだったのが、どんどん「やっぱりあの人が好き」になっていく過程が切なかった。
常識からいえば、あの浮気男の女好きは死んでも治らないので、考え直した方がよい・・ですが。
子供が産まれかわいい女の子だったら、マクヒースもビーチャムみたいになるのかしらん。

<ポリー(笹本玲奈)>
裏社会の育ちの割りにはお嬢様。両親ががんばって上品に育てようとしたんだろうな、
というのが感じられる。なのにあんな追いはぎの首領に掻っ攫われるとは。そりゃ両親は嘆くよ。
「結婚したの♪」と浮かれているが、妊婦の愛人他が居て、2人を前にした男が愛人のほうをとる態度を示しても、
それでも純愛を貫こうという姿勢。根性がある(というか懲りないというか)
綺麗な声でしたね。3人での歌は素晴らしく綺麗だった。

<ビーチャム(橋本さとし)>
またまた橋本さとしさんです。1幕では、彼が主役かと思ったほどの出番っぷり。
姿も声も素晴らしく渋くてカッコイイ。さすがは主役張れる人材だと思った。
背が高くてお顔も男前、あの黒髪ソバージュ(?)のかつらも、黒い親分衣装も似合っていて、
貫禄ある暗黒世界の大物(密告屋だけど)でした。
これほどの男を「女房は別」と言わせるほど惚れさせた夫人がうらやましい。見習わなければ。

<ビーチャム夫人(森公美子)>
なんかお似合いのご夫婦(容姿は別だ)。この両親からこそあの娘ができたのか、と思わせる。娘は父親似ですよね。
森さんも歌は当然絶品ですが、本当に演技力がある人だなあ・・と思う。今回二役をしていらしたが、別人。
以前みたいろんな役も全部別人。体格ですぐに「森公美子」ってわかるけど、もし普通の体格だったら、別人だと思うだろうな。

<ロキット(村井国夫)>
今回はビーチャムと「悪友」と言う感じでした。どっちも娘に苦労させられて。こちらは奥さんがいないのかしら? 
マクヒースに対する怒りがとってもあるんだけど、「娘を妊娠させて逃げた」という怒りが少ないのが、職業人だな。


<ストーリー:結末について>
最後、マクヒースが絞首刑になって、どうやって決着をつけるんだろ??と思っていたら、
首吊りが無かったことになってしまいました。
その際の老役者と詩人のやり取りが、この作品のテーマだったのかと思った。この二人って、影の主役ですよね。
作中のいろんなエピソードはそれぞれとても楽しめたのですが、最後の最後に詩人が訴えたかったテーマが
なんだか曖昧にされたような気がして、なんだか爽快感が得られなかったのかもしれない。
歌と曲はさすがだった。心地よくテ心地よくて・・仕事帰りに行くと3時間がきつかった・・

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