東大寺本坊「花咲く庭園Ⅱ」

東大寺本坊「花咲く庭園Ⅱ」
2018年8月12日(日)　東大寺　本坊　17時　


なら燈花会という催しがある。お盆期間の10日ほど、奈良公園から東大寺、春日大社、興福寺あたりの全域にろうそくを立て燈花を楽しむのだ。お盆行事だけど、市民行事であり宗教行事ではない。東大寺も春日大社も行事に合わせ1日ずつ参加しているけどね。

毎年行っていて、いつもは奈良国立博物館を見て日が落ちたころ外に・・というパターンでしたが、今年はあまり興味をひかれる展示ではなく、探したところ東大寺　本坊音楽の調べ　というがあり、12日にバロックのコンサートがあるというので行くことにしました。

お寺でバロック音楽、座席は「座布団席」とある。
蓮の池と若草山を背景にした座敷にチェンバロがどーんとそびえ、客席？には座布団。
大変珍しい環境でのコンサートでした。
中身は、音響がまあ・・でしたが、異空間でソプラノとバス、美しいチェンバロを堪能しました。イタリア語で歌詞は全く分からなかったけれど、解説もつけてくれ2時間、日が暮れるまでイタリア歌曲を楽しみました。

『花咲く庭園Ⅱ』
出演は日本を代表する声楽家、ソプラノ高橋薫子とバリトン立花敏弘そしてチェンバロ・ピアノ奏者水野直子。


【曲目】
カッチーニ：天はさほども輝かぬ / A・スカルラッティ : 熱き血潮よ / ヘンデル : オペラ / ジュリアス・シーザー』より「この胸に息のある限り」 / クープラン：百合の花咲く* 他
*はチェンバロ独奏

畳に座ってのバロック音楽。なんて貴重な体験。足がしびれるので、崩したり座禅風にしたり、体育座りにしたりと、みんなごそごそ。後方の椅子は高齢者のために。
1回公演なので、時間は適当。かなりたくさん解説を入れてくれたため、ちょっと延長したのかしら？でも終演後の日暮具合がちょうどよかった。

開演あいさつは、東大寺の僧侶の方で、15分ありがたいお話を聞いた。お坊さんって話が商売だから、楽しかったけど長い。この時点ですでに足がしびれてた。
開演後は、ソプラノ、バス、チェンバロ独奏。ってチェンバロの出ずっぱり。
15分の休憩時間には、先ほどの僧侶の方が、「見て回っていいです」といってくださったので（足がしびれてるし）、縁側に出て、庭を堪能。蓮の池が美しかった。向かいに見えるのは聖武天皇のご位牌のあるゆかりの建物とか？（うろおぼえ）。
2部のチェンバロソロが印象的。最後に、ソプラノとバスが一緒に歌い、終演。
3人ともお話が楽しくて、歌も楽器もとても素敵だった。
ただ畳の部屋で音響が今一つだったのが残念。板敷で天井の高い本堂ならもっと音響が良かったのでは？と思う。足は辛そうだけど、もし可能なら本堂の仏様の前で演奏してほしい。大仏様の前・・なら天井が高すぎるかな。でも見てみたい。

外に出ると、19時からライトアップ開始。東大寺の門や仁王像がライトアップされ、とても綺麗になっていた。もちろん門は締まっているので、外から除く人で鈴なり。
それから奈良公園をぶらぶらと歩く。鹿も外国人もいっぱいいた。
燈花会はとても綺麗。暑かったし、お腹すいたし、レストランなんてないので、駅まで戻って奈良名物（日本酒もうまい）をいただきました。東向き商店街っておいしい店が多いので大満足。