2011年11月6日
DVD観劇
2003年 花組新人公演「エリザベート」
当時は何てこと無かったけれど(大失礼)、未涼さんの魅力に気づいてから
とっても見たかった花組新人公演「エリザベート」。
それが「蘭寿とむ新人公演DVD」にまるまる収録されているのを、つい先ごろ知った。
いや~蘭寿さんの新人公演集とは知っていたけど、ダイジェストだと思っていたの~
愚かにも、『どうせ蘭寿さんだけしか映ってないんだ』と思い込んでいた。
そんなある日、キャトルレーブでちらりと見たら。「全部入ってる!!!」
出張中にもかかわらず、その場で即刻買ってしまいました。衝動買いの典型ですな。
感想。すごい!これかなりレベル高かったのでは?(←めっちゃ贔屓目入ってます^^;)
新人公演だけど歌がすごく良い。レベル高い~って思うのは芝居と、歌の出来ですよね!
(歌に拘るなあ~まあ、全編歌のエリザベートで歌が駄目なら終わるから、いいよね)
購入動機の未涼フランツ皇帝、遠野エリザベート皇后、桜ゾフィー皇太后、桐生ルキーニ。
いや~堪能できた。素晴らしい!主役の蘭寿さん綺麗(が歌がやや・へ・)
買ってよかった。これ1万なら惜しくないわ(実際5千円分は惜しいと思った:下記理由)
エリザの他にも、「琥珀色の雨にぬれて」という名作が入っていたので、お得感満載♪
「ミケランジェロ」という笑劇作も付いているではないか!(まだ見てない)
しかしこちらの2本はダイジェストだった。WOWOWの小部屋もダイジェスト(悔涙)
1万5千円もするんだから、カット無しで全部入れて欲しい。小部屋も話し全部聞きたいよ。
‘蘭寿さんの顔だけ見れたらいいの♪’というファンではないので、ぶつ切り感が悔しい。
ちゃんとお芝居を見せて~!!(そのほうが売れるよ>私のような客に^^;)
とりあえず、詳しく語ろう!そう、エリザベート~♪ (ノリノリですな)
「エリザベート」 作・演出/小池修一郎、演出/中村一徳 新人公演演出/植田景子
2幕ものだが、新人公演ではいろいろカットしながら2幕上演されていた。
上手いことカットしてたが、「え~ここカットぉ~?」という箇所もあり。ま仕方ない。
出演者はレベル高い。そして84期の魅力を楽しめる配役だった。
ヒロインと2番手3番手が同期なんて、本公演では有り得ないわ。
気になる順に書く。
皇帝フランツ・ヨーゼフⅠ世(未涼)
この人から語るか?って思われるでしょうが、ここから語ります。購入動機だもん(笑)
以前「歌劇」の「初なんとか」のページで出ていた1枚の写真。‘初髭’らしいけど
この新人公演のフランツ皇帝の御姿だった。余りに美々しい高貴なオジサマ姿に一目ぼれ。
そこから花組新人公演「エリザベート」が見たい!と思うようになったのでした。
いや~堪能した。
若いころは金髪が似合っていて(今でも似合うが見慣れてないだけだ^^;)、
凛々しく美しい青年皇帝、
そして髭が出てくると渋いおじさま皇帝、これが素晴らしく美しかった。
見た目だけではなく、声もちゃんと年を取っていくの。もちろん仕草も歩き方も。
こんな上手に老け役ができる役者は大事にして欲しい!(このとき研5でしょ?すげー)
心から感動しましたわ。もちろん肝心の歌はとても綺麗に歌えていた。
デュエットは美しく重なり、歌詞は明瞭、音程は正しく、心情も載せて、
そこに物語の進行とともに年齢を加えていく。簡単に言うけど、すごいよね。
(今から比べると、声がやや弱いときがあるかな、くらい。)
老境に入ってから白髭と巨大もみ上げが付くのだが、それはちょっと・・髭が・・
歌劇誌でもご自身で書いていたが、サイズが合ってなかった・・と分かる(下方過ぎ^^;)
まあいい。だがあの髭で『夜のボート』を歌うのはなかなか大変だったのでは、と思った。
フランツ役って、辛抱役だ。ずっと耐えてる。苦悩しながら耐える姿が似合う。
フランツ役の方はフィナーレの銀橋独唱がないと昇華しきれないのでは、と思うほど。
新人公演にフィナーレが無くて心底残念だった。
ともかく、私は満足した。若いころから上手く美しかった。(青年皇帝は可愛かった。)
あれから8年が経過、2011年の現在はさらに渋みが増し、歌はパワーアップしている。
いま、再び「フランツ皇帝」がみたいなあ・・・音月さんのトート閣下も似合うだろう。
早霧さんはルキーニの狂気が嵌りそう(歌は要特訓^^;)舞羽皇后も美しかろう(同左)。
なんか急激にいまの雪組で「エリザベート」が見たくなってしまった。
エリザベート皇后(遠野)
こちらも上手い。何より歌えるし、ドレスも綺麗にこなしていた。
初々しさや高貴な輝きは花總様に及ばないものの(あの方は比類なき程すごかった・・・)
それでもエリザベートらしかった。なんというか・・安定感があり安心感があり、
新人公演ではなく本公演のヒロインのように感じる。
まあこのころはまだ大鳥さんがトップ娘役(女役?)を立派に張っていたが、その次の
ふづきさんトップ時代の作品って、「ヒロインはどっち?」という影ヒロインが居て、
その役が遠野さんだったように思う。物語上の主役ってところを演じていたかな。
このエリザベート見てたら、そういう扱い(この後の時代だけど)も納得だな。
立派なエリザベートでした。
暗殺者ルキーニ(桐生)
最初に登場するのがこの人。カッコイイ!!!と胸が高まる容姿ですね。
男らしいというか男臭いと言うか。歌は・・・轟さんを髣髴とさせる男らしい容姿
なので声にちょっと期待してしまったが。このくらい歌ってくれたら十分OKです。
時間の関係で端折った部分は、ほとんどルキーニの説明台詞になっていた。
その分出番は多いが、歌は減っていたような気がする。かっこよかったわ~
ゾフィー皇太后(桜)
桜一花さんは、「ああ、このゾフィーを見ていたら、カルロッタのあの出来も納得ね」
と頷ける素晴らしいゾフィーでした。先にカルロッタ(ファントム)を見ていたので、
これぞカルロッタ役者の真髄発揮よね~と当然のようにそのレベルの高さに頷ける。
(実際は時系列が全く逆で、その間も9年?一花ちゃん、すごおい)
でもってこの時、研4・・・この人も凄い役者だ。歌も歌えている。迫力が並じゃない!
桜さんも凄い役者さんだと思ってましたが。ほんとに凄い役者です。
しかも今も余り変わってない?可愛いままだし。年齢不詳に化けるのね。役者だね。
黄泉の帝王トート閣下(蘭寿)
おおお若い!!!と思ってしまう。この人が一番年月の経過を感じたな。
最近トップになったからか、お疲れが顔にでているようで、ちょっと休ませてあげたい
気もするほどなので・・DVDの若くて元気のいいツヤツヤの蘭寿さんがまぶしい。
下級生時代から「研21」とか「年ごまかしてる」「落ち着きすぎ」とか言われてましたが
(上記発言は、たしか愛華みれさんとか矢吹翔さんが言ってたと記憶している。
へ~どんな子だろ?と当時「蘭寿とむ」という下級生の名前を記憶した覚えがあるから)。
トート閣下は難しい役のようで(人間じゃないし)、あのデキルと噂の蘭寿さんもやや
苦戦している様子でした。ま、歌がメインの演目で、歌が絶賛されてる本役さんだし、
プレッシャーもかなり大きかったのでは、と思う。
でもって歌は・・・、結構狂いが分かってしまう感じだけれど、(気合は感じた)
ダンスはとっても迫力があってステキでした。
総合的に、エネルギーの溢れた力強いトート閣下(麻路さん風)で、それはそれで
カッコよかったです。この2幕モノの大作で、長として若いメンバーをまとめるのが
大変だったでしょうね、挨拶などを聞き、リーダの資質を感じました。
大人のルドルフ皇太子(愛音)
か、可愛い。若くて凛々しいルドルフ皇太子だ。しかしこの人は年を取らないわね~
(こっそり美容講座開いて、若さを維持する秘訣を教えて欲しいくらいだ)。
ルドルフは2幕にでてきて、嵐のように場面を攫って去っていく役。
役者としてはやり難いけど、美味しい役だと思う。愛音さん、かっこよかった・・
ハンガリー革命家とのやりとり、父皇帝との会話、母皇后との会話。上手い!
いい役者さんですね。
子どものルドルフ皇太子(華城)
可愛いなあ~声が綺麗。この人のエリザベートも見てみたかったなあ。
新人公演では1幕と2幕でエリザベート役者が違うことも多いのに、
この時は遠野さんだけだった。圧倒的に遠野さんが強かったのか。ちょっと残念。
豪華ドレスを着た高貴な役を見たことが無かったので、一度見てみたかったです。
黒天使マデレーネ(花野)
おおじゅりあさんが妖艶だ。最近は恐い役の印象が強くて(迫力があるし)そういう役が
得意かと思っていましたが、実は可愛いんですよね。この時は妖艶と言うか。
私の中では星奈さんが「基本マデレーネ」なので、ダンサー足の筋肉質で細い足が
焼きついている。花野さんの足は、肉の付き方がむっちりで生々しく感じた(^^;)
しかし・・皇帝の傍でトウで立たないで欲しかったです(><;)
黒天使(桜乃)
はっきり言って、黒天使は見分けが付きませんでした。
でも中で唯一「お!」と思ったのが彩音ちゃん。やっぱり可愛い!凄く綺麗だ。
私がこのタイプの顔が好きだからかもしれないが、目立つ。私には目に付いたの。
まだまだ下級生だろうに、マダム・ヴォルフの場面で目立つ役を貰っていた。さすが。
マダム・ヴォルフ(七星)
実は全然知らない方。私が花組を見だしたころは既に退団されていたのか・・?
でも凄い迫力で!新人公演とは思えないマダム・ヴォルフではないですか!
いいなあ。この方はどういう位置づけの方だったのでしょう?
いまいたら宙の鈴奈さんみたいな感じになったのかな~なんて思いました。
こんな感じ。重臣のみなさま、革命家の諸君も頑張っていたが、いかんせん出番が少なく。
革命家では華形さんが頑張ってた印象がある・・
とりあえず、私は結構(1万円分)満足しました。
後は本公演で劇場でもう一度みたいです。(誰を?とは書かずとも^^;)
こういうDVD、コアなファン以外にも売れるように(編集して)、宣伝すればいいのに。
(既にしてたらごめんなさい、私の視界に入ってなかったのよ・・・)