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宝塚歌劇「エル・アルコン/Ray」梅田劇術劇場 [観劇感想(宝塚)]

宝塚歌劇「エル・アルコン/Ray」梅田劇術劇場
2020年11月27日(金)16:30 3階3列センター

星組の梅田劇術劇場公演を見てきましたので覚書を。
なんだか超が付くほど忙しく、観劇から1週間も経ってしまいました。

覚えているのは、「ああそういえば、この話は原作と別物だったな」と思いだしたこと。
オープニングがかっこよくて、あとは歌を楽しむ演目で、決して原作を思い出してはいけなかったこと・・・なんていうのを思い出した。
今回も礼さんの歌が上手くて、楽しめた。舞空さんは可愛くて、幸せなハッピーエンドにしてあげたい気分になる。愛月さんは若い役で声を変えてますね!私は渋い声のほうが好き(見た目はどっちもカッコいい。でもオジサマ声のほうが好き)。

原作を思い出してはいかんと思いつつ、「これ素直に『七つの海、七つの空』をやればいいのに」と思ってしまいました。ルミナス主役で礼さん、ジュリエットがヒロインで舞空さん、ティリアンが愛月さん。嵌るやん?と。なんで『エル・アルコン』と混ぜるかな?やっぱりサイトーさんとは感性が合わないようだ。

ショーはオリンピックが微妙だなと思ってましたが少々削除で入ってましたね。あとは衣装もダンスも素敵なショーです。中村B先生のショーは宝塚らしくて好き!不満がないので、「楽しかった♪」という記憶しかない・・。

202011星鷹RAY.jpg
グランステージ
『エル・アルコン-鷹-』
~青池保子原作「エル・アルコン-鷹-」「七つの海七つの空」より~
原作:青池 保子(秋田書店)
脚本・演出/齋藤 吉正

上に書きましたが、素直に『七つの海、七つの空』をやればいい。その方がキャストにも嵌るし、物語が混乱しないと思う。こちらの話はルミナスが主役で、父を無実の罪で殺され、法律家を目指す金持ちのお坊ちゃんが筋金入りの海の男に成長して父の仇を撃ち、海の男になる物語。復讐相手の裏切者ティリアンに利用されていた可憐で勇気ある貴族の少女ジュリエットを助けていい感じになるという少女漫画のお約束もある。これ礼さん舞空さん愛月さんにキャストぴったりと思うのだ。
初演は安蘭さんというちょっと捻くれた魅力のある大人の男役が主役で、やはり強くて大人の女が似合う遠野さんだったから。礼さんと安蘭さんの声は似ていた。だからそこは良かったけど。安蘭さんも少年役が似合う方でしたが、トップになったのが遅かったのでトップ時代は大人が似合ってた。惜しい。

とりあえず感想は、上に書いた通り、原作回帰を願いたい!とりあえずサイトーさんには書き直してほしかった。それに尽きる。

ティリアン・パーシモン/礼 真琴
国を裏切る海軍士官なのに、かっこいい。ピカレスク浪漫の神髄を体現したような男ですよね。漫画でも、『七つの・・』で敵役でその際に死んでしまうのだけど、あまりに人気があったので、彼の物語『エル・アルコン』が描かれたという。
礼さん、声がぴったりで難曲が多い歌が素晴らしかった。見た目もいつもよりずっと大人。目が大きくて丸顔の可愛いイメージがあるので、冷酷で表情が出ないティリアンとはイメージが違うけど、原作を思い出さなければ(こればっかし)かっこいいティリアンだと思える。

ギルダ・ラバンヌ/舞空 瞳
フランス貴族で海賊の家柄。女海賊を率いて海の女になるのですね。体中傷だらけで、勇ましい。ギルダも原作ではかなりきつい性格で、非情で冷酷な面があるのですが・・・舞空さんも丸くて表情が愛らしくて可愛いんです。原作のティリアンとギルダは好敵手のような友情に近い愛情というか、かなり変わったカップルだったのでそれは宝塚では難しい。舞空ギルダはまっすぐ礼ティリアンを愛してしまってました。可愛いヒロインタイプなのに、なぜかイメージと違う役が多いと思う舞空さん。「モーツァルト」の役が一番似合って可愛かったよ。こんな可愛いカップルに冷徹な裏切り者と女海賊という役を・・?安蘭さんトップ時代なら『スカーレット・ピンパーネル』のほうが合うと思う。

ルミナス・レッド・ベネディクト/愛月 ひかる
豪商の息子で、大学で法律を学ぶ世間知らずのお坊ちゃん。それが絶望の果てにティリアンと対峙するほど成長し、憎悪の果てに海の男として生きていく。もともと原作の主役なので、設定からして主役らしい。とてもかっこいい生き様。実際も金髪の美男子。愛月さんはとても素敵だが、青二才のボンボンというにはしっかりしているように見えた。後半の復讐に燃える部分は良かったけど(場面が少ないのが大変残念)。
ルミナスとジュリエットは全然進展しないままだったような気がする。脇役になってしまったのね・・残念だ。愛月さんは、オジサマが入った落ち着いた大人の男の役のほうが好き。声も低めがいい。

<その他主要キャスト>
ジュリエット・グリンウッド/桜庭 舞
本来なら主役のルミナスの相手役のはずが、なんだか煩いだけの小娘になっていた。これはサイトーさんに文句を言いたい。桜庭さんは可愛いのだろうけど、なんだか馬鹿げた騒がしさだけが印象に残る。このジュリエットは出番が多くないのに。

ニコラス・ジェイド/咲城 けい
ティリアンの従僕で、最後まで一緒にいる忠臣。ティリアンがどれだけ悪でも冷酷でも、黙ってついていく人。ティリアンのすべてを受け入れ肯定するただ一人の人物。だからティリアンが唯一心を許している人。何気に目立つ。実は超重要役ですね。咲城さんは初めて見た気がする方でした。

キャプテン・ブラック/天飛 華音
ルミナスの盟友。彼が本当の海賊。にわか海賊のルミナスに海賊とは?を教えてあげる意外に面倒見の良い方。彼はレッドよりティリアンよりずっと年上の頼れる海の男という立場だと思う。でも本作ではなんかレッドと同格というか、頼りになる仲間(配下筆頭)という感じになっていた。レッドが愛月さんだから従えてしまったのかもしれない。

<ティリアンの犠牲者>
ペネロープ・ギャレット/有沙 瞳
海軍提督の一人娘で、ティリアンの友人(知人か)の婚約者だったために、彼に誘惑され命まで奪われてしまった哀れな方。ティリアンがいなければ、文句をいいつつエドウィンと幸せに暮らしたでしょうに。有沙さんのよろめく令嬢役は久しぶり。最初誰かわからなかったくらい。この方は芝居上手いですね。

エドウィン・グレイム/天華 えま
この人も、ティリアンに嵌められて出世はなくなり、婚約者を奪われ、命だけは助かったけど‥というレベルで人生を駄目にされた犠牲者。もともとペネロープには弱かったし、結婚していたらいい夫になった感じだ。だからティリアンに甘く見らていて簡単に嵌められたんだろうな。育ちが良いが頼りないお坊ちゃんに見えましたもん(ティリアン比だとほとんどの男が頼りないか)。

<ティリアンの親族>
ジェラード・ペルー/綺城 ひか理
この方が真の悪党では?と思う。彼がティリアンをスペインに導く教育をして洗脳し、人を陥れるやり方を教えた。冷酷で残酷で、でも頼もしい大人の男でティリアンの憧れだった人。端正で貴族的で、イザベラとの雰囲気が素敵。それが老いてティリアンに裏切られるところまで描かれる。ティリアンにとってなんて残酷な。綺城さんは貴族が似合う。組長イザベラとカップルで似合っていたという凄さですが、これから経験を積めばもっと良くなりそう。ぜひ髭の似合う素敵なオジサマになってほしい。彼ならなれる。

イザベラ/万里 柚美
ティリアンの実母で、スペインの血を引く女性。ジェラードはいとこだっけ?夫よりジェラードを愛し、ティリアンは多分ジェラードの息子。そういう示唆があまりに多くある。それだけにティリアンとジェラードの前半の関係と、再開後の展開が鬼畜レベルにティリアンに酷い展開だと思うのだ。イザベラはティリアンを愛していたけど、彼を通して憧れの故国スペインと愛する男を見ていたのでしょうね。ティリアンの孤独はイザベラが表現していました。
美人なお母さまです。万里さんは綺城さんと夫婦にみえる。すごい。

パーシモン卿/朱紫 令真
一応ティリアンの父ということになっている人。イザベラ、ジェラード、パーシモンは3人とも真実を知ってる。だからこそティリアンが孤独になる。パーシモン卿は息子に関心がなく、というより嫌っていて、冷たかったですよね。利用していただけ。印象に薄い人でした。

シグリット・シェンナ/音波 みのり
そのパーシモンの愛人筆頭。かなり陰謀好きの年増美人。ティリアンも篭絡しようとして、逆に利用されてました。命が助かっただけよかったなだよ~と言ってあげたい。

と、こんな感じ。役が少ないけど、別箱ならちょうどで、みんな活躍できてよかった。


Show Stars
『Ray -星の光線-』
作・演出/中村 一徳

ショーで出てきた礼さんを見て「やっぱり可愛いかっこいい。こっちがいい」とか思ってしまいました。満面の笑顔で歌いだすと、これが礼さんの魅力やね~と思う。ほんと声がいい、歌が響く、声量がある。

ショーは見たあとは「宝塚らしいショーで好き」と思ってましたが、具体的にはなじみの薄い星組なので、誰がどうとかわからず、覚えてない。全くごめんなさい。すぐに書かないとだめだ。この日は観劇後別の用事があり、終演後に速攻でそちらへ行った。だからメモすらない。
衣装が綺麗で、トップコンビが若くて生き生きしていて、やっぱり正統派のほうが似合ってると強く思ったのは覚えている。音楽もノリが良くて、ダンスが多くて(欲を言えば、舞空さんセンターでもっとガンガン踊ってるところを見たい。娘役センターのダンス場面てなか少ないから)。唯一花でよく見ていた綺城さんが3番手扱いで、「良かったねえ~」と思ったこと。この方の声は好きなので、もっと強弱が安定するといいなあ~って思って、ソロを聞いていた。久城さん系の硬質の声が好きなのだ。


ということで、ショーの感想がほぼ書けない。見たらすぐに書きましょう(教訓)





年内超忙しい。なぜ?と思うほど。仕事が増えたというより手間が増えたのが原因だと思う。
収入は変わらず、時間だけが費やされていく。上演しているので見に行きたい欲と戦ってます。

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