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宝塚雪組「パッション・ダムール -愛の夢-」 [観劇感想(宝塚)]

宝塚雪組「パッション・ダムール -愛の夢-」
2020年10月19日(月)14:30 4列上手

凪七さんと雪組さんのバウ・コンサートということで行ってきました。
コンサートですねー岡田先生のショーの抜粋という感じで、ところどころ記憶がよみがえってきました。懐かしい。レトロといかオールディズというか古き良き昔という雰囲気。
凪七さんにピッタリ似合っていて驚きました。凪七さんはこういう世界が似合うのね。
雪組選抜メンバーは、縣さんが目立ってましたね。2番手みたいな出番と演出。ダンスが素晴らしいし、男役っぽい姿が王子様風の凪七さんといい意味で雰囲気が違ってかっこいい。
なんかまだ新人公演内の人と思えない貫禄がありますね。ショーになると水を得た魚って感じです。

お芝居好きな私ですが、意外と楽しかった。

202010雪かちゃバウ.jpg

凪七瑠海コンサート
ロマンチック・ステージ
『パッション・ダムール -愛の夢-』
作・演出/岡田 敬二


凪七さんはさすが上級生というか、いろいろ安定されてますね。歌も安置している。ダンスは端正で、往年の宝塚の男役という雰囲気、それが岡田先生の演出にとても合っている。あの一歩間違えば悲惨になるヒラヒラ衣装をモノにしていたのは見事だ。スーツモノより、宝塚のショー(しかも岡田作品)以外では見ることのないようなヒラヒラ衣装が似合うのは貴重だ。中性的なのが似合うのかな。あの学年にしてあのフェアリー度は素晴らしい。
真ん中が安定しているので、安心して周囲に目を配れました。

その周囲。まず縣千さんがとびぬけた扱い。堂々たるスター扱いですね。新人公演1回の新人公演内学年とは思えない破格の待遇では?と思ってしまうけど、後で冷静になってからでなければそんなこと思わなかった。見ているときはその扱いに全然違和感がない。なんというか、舞台空間を一人で埋められるスターらしいダイナミックな方ですね。
男っぽくて、ストライプのスーツが似合うダンサー。凪七さんとは対照的な魅力なので、大変目立ってかっこよかった。縣さんはお芝居よりショーですよね。この前の梅芸「炎のボレロ/ミュージックレボリューション」でも、お芝居ではあまり印象になかったけど、ショーのほうでは堂々3番手格で大活躍でしたもの。ショーで輝く男役ですね。かっこい。今回、歌も上手くなってたように思う。ソロも何度かありましたが、上手いとは思わないけど(ごめん)、聞くのがつらいって程のことはないので、私の許容範囲。あれだけかっこいいなら問題ない。この先が楽しみな方ですね。

男役では、叶ゆうりさんが声で分かる。本公演でも歌を任されているだけあって、いい声してますね。ソロもあってよかった。ソロで歌われた「Smile」より、その他凪七さんダンス場面の横で歌っていたときのほうが上手く聞こえた。この人の歌で踊りたいって思う(踊らないが)。

眞ノ宮るいさんが可愛い。結構いい場面で踊っていた。壮海はるまさんは愛陽みちさんと二人で場面をもらっていたけど、歌もっと頑張って~初々しさ全開でした。カッコいいから。
あとは最下級生の紀城ゆりやさん。私の席が下手だったので、結構前に来てくれたので見ていた。音月桂さんに似た感じで可愛い。「ボレロ」のお芝居で名前を憶えていたので、今回も活躍が見れて嬉しい。士官の制服衣装が似合っていた。

娘役は星南のぞみさんが美しくて、ヒロインらしく輝いていた。彩みちるさんも可愛いヒロイン。このお二人のお芝居は好きじゃないけど、ショーなら文句ないわ。二人ともあまり歌わなかった気もするし。歌っていたのは有栖妃華さん希良々うみさん、莉奈くるみさんが印象に残る。有栖さんは綺麗だし歌もいいし、素敵な娘役さん。莉奈さんも可愛い。希良々さんは歌がすごく良かった。迫力があって、先の公演で退団されたお姉さま方の後を継げそうな気配。貴重な女役さんに育ってほしい。


午前中仕事だったので、オペラグラスを持っていかなかった。前列だから大丈夫だと思ってたんだけど、はしっこすぎてオペラグラスが欲しかった。なので気になって幕間にプログラムを買いに走った。だから判明したことも多い。

最初はスパニッシューでタイトル歌を歌うという王道。さすが岡田作品。引き続きガウチョというスパニッシュのアレンジのような場面。ここでのヒロインは彩さん。次の場面との間に、<間奏曲>というのが挟まっているのだが、最初(私の印象)は壮海さんと愛陽さんのコンビ。若くて初々しい感じは良いけど、歌はもう少し勢いがあればいいなあ。ガウチョ場面はかっこいいね。雪組はガウチョ多い気がする。私の大好きな『タンゴ・アルゼンチーノ』の再演がないかな~彩風&朝月コンビに彩凪さんなら似合いそうな気がする。ぜひ再演を希望する。ガウチョかっこいいのだ!

次の間奏曲は実に岡田先生らしい場面。有栖さんと莉奈さんが妖精さんで歌う間奏曲。二人とも上手いわ~薄ピンクと薄黄色のドレスが綺麗。この後の妖精さん娘役のドレスは、岡田先生のショーらしい色彩でとても好き。こういう場面の真ん中の王子様の衣装はむにゃむにゃ・・・似合う人が少ないと思う。凪七さん凄い。ヒロインは星南さん。美しいわあ。
次の間奏曲は、男三人(天月・叶・汐聖)。ソロありで、叶さんの声はすぐにわかる。あと二人は帽子が邪魔で分かりにくくて。プログラムに助けてもらった。

次の章は縣さんのソロから。衣装が雰囲気違って(草野ショーのようなワイルド衣装)、これを着こなす縣さんもすごい。歌が上手くなったように感じて嬉しい。続いて凪七さん率いる(今までもずっと芯は凪七さんよ)男役スーツ群舞。カッコいい!
そこへ同じスーツに着替えた縣さんが登場するのだけど、いつの間にか合流でなはなく、後方センターからバーンと登場する。2番手か、ライトがあればトップの登場方法。感心した。縣さんのダンスはダイナミックなんだけど、色っぽく、流麗、しなやかと、場面によって変化があって目が惹きつけられる。カッコいい帽子の所為で、見分けがつきにくいのが難点な場面。
娘役さん登場。この衣装、見たことあるぞ。昔、花總さんが着ていたような気がする。ヒロインは彩さん、そしてアダルトに歌う女が希良々さん。ここの歌がすごく良かった!

次の間奏曲は叶さんで「Smile」。彼の声は、こういう明るい曲よりドラマチックな方が似合うと思う。
第1部ラストは、凪七さんと眞ノ宮さん、縣さん、一禾さん、壮海さん。将来のスタークラス若手(縣さんはすでにスター扱いだけど)によるソロありのかっこいい群舞ですね。

ここから2幕。1幕がすっごく早く終わった気がしてたけど、実際に短かったようだ。
2幕の幕開きは、男役二人がマフィアスーツでタンゴを踊ってる。誰かわからなかったが、ダンスがすごく綺麗で見惚れた。あとから、縣さんと眞ノ宮さんと判明。やはり~オールバックの縣さんが似合いすぎ。この方はフェアリーな衣装より、反社会的勢力風の衣装のほうが似合うと思う。
続いて凪七さん率いるジゴロ隊。この時、私の頭の中に、なぜか真矢みきさんが浮かんだが、後からプログラムを読むと間違っていないことが分かった。私の記憶力すごい(笑)
太いストライプのマフィアスーツ。岡田作品では珍しい。私は夢々しいフェアリー場面よりアウトローな場面が好みなので、堪能した。見ているうちに、縣さんで『スピーク・イージー』が見たいなあと思った(真矢さんが頭から抜けてないね)

次の間奏曲は、有栖さんのソロ。貴族令嬢風でとても美しい。歌も美しくて、本公演でもっと出番を!と思う。
そのままの雰囲気で、士官軍団登場。色が淡くてちょっと夢々しい軍服。記憶の中の舞踏会みたいな雰囲気。真ん前に来た紀城さんを見つける。似合うじゃない。またしてもいろいろ目が足りない。凪七王子と踊るのは、星南令嬢。これぞ岡田ショーの醍醐味でしょう!という場面でした。
士官と令嬢・・・初演の『シトラスの風』を思い出していたら、次の間奏曲が「愛・アモール」でした。花總さんが歌ってた。それを千風さん。途中から天月さん登場。いい曲。
続けてもう一曲<間奏曲>があり、今度は縣さんがソロで「SHE」、可愛い娘役3人を率いたスターらしい場面。

最後は小さな階段(全国ツアー用みたい)が出てきて愛のボレロ。やっぱり階段が出てくると気分が盛り上がる。

そのままフィナーレかな?と思ったら、なんと「カーテンコール」と名のついたトークタイムだった。毎日交代でトークしている様子。私が観劇した日は、彩さんの誕生日とのことで、凪七さんがバースディ告知、全員で歌ってお祝いをした。彩さんテンション高く喜んでました。さらに、雪組トップスターの望海さんも誕生日とのことで、「日本のどこかにいるはず、お誕生日おめでとー!!」と空のかなたを見ながらコール(笑)。舞台のみなさん全員上空を見上げていて笑ってしまった。

お話担当は3人。
紀城さんが、「『Puck』のファンで凪七ダニーと一緒に舞台に立つなんて夢みたい」って感じのことを。去年の『壬生義士伝』の頃はまだ雪組生ではなかったとか。最下級生ですが『炎のボレロ』もこちらも大活躍ですね。
次に汐聖さん。こちらは希良々さんと一緒にその『Puck』に組周りで出ていたとのこと。初舞台も月で、と凪七さんの想い出。あとは岡田先生のお話だった。お洒落でダンディなオジサマなのだなあと。そういえば、ジェンヌによくある謙譲語丁寧語の使い過ぎか、岡田先生の形容詞に「この公演を演出させていただいている・・」と言ってしまい「(君が)演出家だったのか!」と凪七さんから突っ込みを入れられていた。緊張のあまり!ですね。すぐに「演出していただいている岡田先生」と訂正。歌劇の方は、普通の社会より謙譲語尊敬語丁寧語が異常増殖している世界で大変ですね。「演出の岡田先生」でいいやんとか思った私。
最後が眞ノ宮さん。ああ!汐聖さんが面白かったので忘れてしまった。ごめんなさい。なんか楽しかったのよ~

そのまま終わりかと思ったら、最後にアンコール風に、主題歌「パッション・ダムール」をもう一度全員で歌い踊り幕。コンサートだっけ?と思いだしたのでした。
凪七さんの集大成風で、学年的にもう退団?とか思いましたが、その割には過去の出演作の曲が入ってなかったし、どちらかというと岡田先生の退団公演(?)みたいでした。
全編岡田先生のショーは古典なのでもうしんどいから、たまにこんな風に作風に似合うセンターのスターがいれば、バウでまとめてやっていただきたいですね。


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