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宝塚花組「A Fairy Tale -青い薔薇の精-」新人公演 [観劇感想(宝塚)]

宝塚花組「A Fairy Tale -青い薔薇の精」新人公演
2019年9月10日(火)18時 1階23列センター


花組新人公演も見れました。
幻想的でおとぎ話のような雰囲気が漂う世界観ですが、何より登場人物が美しいことが世界観成立の最大の前提条件であることが分かりました。
聖乃さん、帆純さん、美しかった。この世界観を維持するための華と美は十分!
都姫さんは堂々としてとても力強くて、華さんとは違うシャーロットを作っていました。
フローレンスとニックの場面が少し本公演と違ったような気もしたけれど、新人公演のほうが好み、特にフローレンス。社長も若いけどダンディ素敵、樫の木の長老も良かった。

こんな感じで満足です。


201909花新人公演.jpg





『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』
作・演出/植田 景子
新人公演担当 熊倉飛鳥


今回は、青薔薇の精の聖乃さんは、本公演では青薔薇の昔時代の白薔薇の精を演じていて、ずっと青薔薇の傍にいる。ハーヴィの帆純さんは、ハーヴィ秘書のようにずっとそばにいる、マシューを演じていて、ずっとハーヴィの傍にいる。
新人公演で演じる本役さんのすぐそばでずっと見ている役というのは、勉強のためもあるし、配慮されてるなあ~と思う。
しかし観客である私は、「ん~なんか見慣れた感があるわ~」って感じでした。白薔薇とマシューが演じているみたいで、違和感がない。唯一、本公演と「違うな」と感じたのは、シャーロットだけ。都姫さんは本役の華さんの幼女時代を演じていて同じ配慮をされているのだけど、役作りが違うように感じた。

全部覚えてないので、印象に残った人だけ書きますね。



薔薇の精エリュElu de la Rose(聖乃あすか)
明日海さんのエリュのような感じ。違和感ないの。綺麗だし、歌も明日海さんほどではないけど、ちゃんと歌だ。あの歌やっぱり難しいんだな~って思った。でも同じ歌に聞こえたし.綺麗で歌えたらいいよね。


シャーロット・ウィールドンCharlotte Wheeldon(都姫ここ)
新人公演のシャーロットは強かった。華シャーロットは「こんなはずじゃなかった」という不満がいっぱいだけど、何もできずに流されている感じがして、最後の老女になったところだけ「諦め」が入って大人に感じたけど、あとはずっと子供のように、嘆きながら閉じこもって流されるだけ。だけど都姫シャーロットは、少女時代の「やりたいことはやる!!」精神をもって成長しているように見えた(本公演で、都姫さんの元気いっぱいの幼女時代を見ているからかも・・)。だからストーリー上、少々違和感もある。彼女なら夫に背を向けて殻にこもらないような・・・でも夫との口げんかの場面は新人公演のほうがしっくり来た。華シャーロットはヒステリーで夫に言い返しただけ(初めて言い返した!)でその後の悲鳴には狂気を感じる。都姫シャーロットは「我慢できない、言ってやる!」で言い返した(口論はいつも)って感じでその後のは自己の無力さに対する嘆き・八つ当たり。夫のタイプも違ったけど。
老女はやっぱり難しいね~とは思った。若い顔で老女感を出すのは大変。
歌は都姫さんはとても上手かった。力強い声で、力強い瞳で、なんとなく雪組の真彩さんを思い出す。タイプが似てるように思えたな。ともかく度胸のよい方ですね。期待大。


<ヴィッカーズ商会>
ハーヴィー・ロックウッドHarvey Rockwood(帆純まひろ)
こちらも本公演と同じで違和感なし。というより、衣装があまり変わらないし、出ている場面が同じなので、あれマシューが?と混乱した私の脳みそ(情けない)。
大変お美しい。ホント綺麗なのですが、柚香さんと同じお芝居。お芝居は得意じゃないのか、芝居が私の好みじゃないだけなのか。(このタイプ、顔は好みだけど芝居は好みじゃないのかもしれない。我儘でごめん)


マシュー(希波らいと)
マシューの部下のようにくっついているのですが、とても良かったの!私が本公演で思っていた「この台詞もっとおいしいのに・・」と思ってたところを、ちゃんと美味しいセリフに料理してくれていた。そう!このタイミングよ、この言い方よね!と大変私好みであった。マシューは大げさに騒いでくれたほうがいい。そういう役割なんだと思うの。それで悩めるハーヴィへの対比や話の息抜きになっているのだと思った。それこそヴィッカーズ商会のイケメン社員たちの役割分担ってもんじゃないかしらん。
希波さんって、可愛いし芝居も私の好みだったので、期待大だ!


オズワルド・ヴィッカーズ(一之瀬航季)
ヴィッカーズ商会の社長はやっぱりダンディ髭がないと始まらん。若いけど似合ってて、貫禄もある程度出ていたので良かった。やっぱり瀬戸さんの髭の似合いっぷりと貫禄は一朝一夕には出ないものだと実感したけど、新人公演ではちゃんと一之瀬社長に見えたのでよかったわ。歌もエリュとの掛け合いがちゃんと聞こえたし。いい声してますね。


ベン(龍季 澪)
社長秘書のタイプが全然違った!本公演の綺城さんはキリリと冷徹な計算に強い秘書室長でしたが、新人公演の龍季さんは、付き人秘書。計算とかはほかの人がやってその資料をもって社長の傍に控えており答えるだけ。社長が「何が欲しい」という前にさっと差し出すタイプ。仕事以外に娯楽や社交にもお付き合いして場を盛り上げてそうなタイプに見えた。明るく表情豊かなのだな。社長の懐刀のような綺城ベンに対し、社長の機嫌を損ねない秘書ですね。


ケヴィン・グリフィス(泉まいら)&ネリー・グリフィス(美羽舞)
こちらのご夫婦は役割をきちんとこなしていた。家庭的な幸せ一般市民カップル!美羽さんは本公演でシャーロット少女前期時代を演じている。私の好みの可愛い子だなあ~と思っていたけど、昔の雪組トップ娘役の舞羽美海さんに似てるような気がする。


<ウィングフィールド屋敷/幸せな記憶>
ニック・ロックウッド(侑輝大弥)
ニックってセリフ少ないなあ~しみじみ。幸せだったころの薔薇園の象徴する人物だし、主役の二人(エリュとハーヴィ)がニックのことを語りまくるから、出番もセリフもないのに存在感がいる役なんだ。意外に大変な役であることが分かった。少ない出番で印象付けるのが大変そうでした。本公演とちょっとだけセリフ変わってたような気がしたけど・・。
新人公演で気づいたけど、ニックとハーヴィって、叔父甥というより祖父孫という暗い年齢離れてないか?

フローレンス・ウィールドン夫人(咲乃深音)
シャーロットの母らしかった。本公演と同じ衣装だけど、咲乃さんのほうが(少女のように可愛らしいけど)優しい母親を感じた。化粧が濃くないのかもしれないけど・・おっとり優しい母親。城妃さんは母より少女らしさが出ているように思ったので。ニックとの場面は少女感があるけど、これは本公演のほうがより感じるし、この奥様は若かったんだろうな~とか思った。咲乃さんも歌声が良いですね。


白い薔薇の精(天城れいん)
本公演ほど印象に残らず・・・セリフないもんね。ビジュアルも私の好みじゃない感じで、少しすっきりすると綺麗に見えると思う。まだ若い人ですよね、これからに期待してます。


<シャーロットの過去/辛い記憶>
ギルバート・カーライル(愛乃一真)
シャーロットの夫。夫が下品な成金というにはちょっとカッコよくて、シャーロットと普通の夫婦喧嘩に見えてしまった。シャーロットも本公演より気が強く正気っぽいので、余計に。でも夫が(幻想世界は信じてくれなくても)良い人でイケメンでも、それでもシャーロットがエリュを忘れられずに病んで現実世界を拒否するほうが、ストーリー的に良いのかも?(エリュの罪がさらに重くなるな)と新人公演を見て思いました。愛乃さんいいねえ。


<精霊>
ディニタス(芹尚英)
樫の木の精、精霊界の長老ですが、ちゃんと長老に見える。セリフ回しも凄く重くてよかった。上手い。

プルケ(詩希すみれ)
新人公演でパッと目についた。私の好みの顔なんだろうな(笑)。(なんかOSKの千咲えみちゃんと似たお顔なの。ヒロイン顔だよ~)

<謎の人>
Mysterious Old Lady[謎の老婆]若草萌香
謎の老婆もいい味出してました。ちゃんと老婆に見えました!やっぱり謎だけどね。

Mysterious Lady[謎の貴婦人]音くり寿
凄い歌声と存在感。本役でも行けそうに思える。いや行ける。この歌声は絶品ですね。お芝居もミステリアスな感じが出ていて、セリフ回しがとても良かった。影の主役は新人公演でも影の主役だった。音さんすごいです。


新人公演を見ると、若いジェンヌさんを覚えられて、本公演まで楽しくなる。新人公演っていいわあ。なかなか当たらないけど。


実はこの日は本公演も見たのだ。一日花組三昧という幸せな日。
「シャルム」のアドリブでの明日海さん。
「今日はこのあと新人公演というものがあるんだが・・」って言って、ちょっと後ろに観客の注意を向ける。私、この時までこの場面にカタフィル6人組がいるのに気づいてなかった(オペラグラスで明日海さんだけを見てたからか・・がーん)。
そしたら、聖乃さんと帆純さんが深々とお辞儀を。座ってるほう(帆純さんだと思うが)は正座して丁寧に土下座状態、立ってるほう(聖乃さんだと思う)はその頭のうえで深々お辞儀。周りの新公卒業組は、その「二人に注目!」って仕草をしていた。明日海さんに振られて、とっさにそれだけやったの、すごいね。一言も発せず「よろしくお願い申し上げます」が聞こえてきたよ。
それを見て明日海さん「ま、シャルムには関係ないけど」とばっさり(大笑)
明日海さんも、すごく上級生になって~まあって、その言動に先日から感動してます。

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hanihani

新人公演を観れて良かったですね!

新公をみると下級生を覚えるから楽しいよね。
花組はまだ本公演でも人が少なめだから「新公で良かった子、どこ?」
と思ってもすぐに探せますよね。
宙組と星組はもう全然わかりませんわよーーー(*_*;

観劇した友人たちも良かったのはここちゃんがすごく立派だった
とのこと。やはり無駄に成績が良いってことはないよねと。
ただ、顔立ちが可愛いけど真ん中に寄っていて、宝塚化粧があまり映えないのが残念とのことでした。

詩希すみれちゃん、今後とも宜しくお願いいたします。
by hanihani (2019-09-25 14:55) 

えりあ

花の新人公演は当たったんですよ~ご縁があったかと。ここのとこ花組はご縁があるようなので、別箱もたくさん見ているから、すごく楽しかった。

ここちゃん、ヒロインしてたわ~歌も芝居も良かった。
詩希さんはね、書いた通りOSKの若きヒロイン千咲さんに似てるのよ~だからすぐに目が行く。可愛いしいい役つくといいなあ~

by えりあ (2019-09-25 22:26) 

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