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宝塚雪組「壬生義士伝/Music Revolution」 [観劇感想(宝塚)]

宝塚雪組「壬生義士伝/Music Revolution
2019年6月18日(火)13時 1階25列通路
2019年6月23日(日)11時 1階2列下手

雪組公演をやっと見れた。5~6月は忙しくて。

お芝居は違う時代の人物に語り部任す形式。「猛き黄金の国」を思いだした。
あれは結末が明るかったけど、こちらは大変暗い。いろいろ端折られているのと、南部弁がちょっと厳しかったのですが、台詞は全部理解で物語の世界に没頭できました。

明治維新のあの国中がひっくり返った激動の時代に、天下国家ではなく妻子のために生きた男もいたというお話。あの内戦を主義主張ではなく、家族に送る金を得るための仕事としてこなしていた男・吉村寛一郎の物語。大変珍しい主人公だと思いました。
そしてそれがちゃんと一本筋のある物語に仕上がっていた。有名原作小説があったとはいえ、よく書いた良く演じた!人間の物語として、とても面白かった。
そして、さすが雪組、日本物の年季が違うなあ~という美しい所作もいっぱい見れました。
しかしながら、暗い結末であったので、元気いっぱいの明るいショーがついていてよかった。

お芝居の印象は、吉村さんイイ人だ。谷さん狡い。斎藤さんかっこいい!!
ショーの感想は、彩風さんかっこいい!!!朝美さん素敵!永久輝さん大きくなったな~
最初は、衣装センス悪!と思ったけど、踊りまくりで何回も見たくなるショーだな。
まとめるとこんな印象でした。

201906雪壬生義士伝.jpg


かんぽ生命 ドリームシアター
幕末ロマン
『壬生義士伝』
~原作 浅田次郎「壬生義士伝」(文春文庫刊)~
脚本・演出/石田 昌也


上でちょっと書いたけど、原作は名作らしい。買ったけど途中までしか読めてない。ちょっと変わった形式だったので、読むのに疲れた・・・また忙しい時期が去ったら読みたい。
で、半分しか読まずに見たけど、新選組のあの時代なので今まで数々の作品を見てきたので端折られてもある程度は脳内補完できるのでよかった。多分、かなーり端折られている。そのため解説・進行役に「明治チーム」がぞろぞろと出てくるのだ。これは「猛き黄金の国」と同じ手法だよね>石田センセ。明治チームと幕末チーム。斎藤さんと池波さんと千秋さんだけが両方の時代に出てくる。ちょっと変則。


<ファミリー>
吉村貫一郎(望海 風斗)
主人公。南部藩の足軽だったが貧困から脱藩し、新選組に参入。稼いだ金をすべて家族に送る。という、あの価値観が揺らぎ日本中がひっくり返った時代に、「家族第一」だけを考えて生きてきた男。主義も思想もない。ただただ稼げるから新選組に入り、金のために人を斬り、家族を養うために生きてきたという人生。多分、現実にはそういう人が多かったんだな~と思った。いや激動の時代に一発逆転や立身出世を願って、主義思想に関係なく陣営に参加し参戦していた人も多かったんだろうとは思ってたけど、家族のために稼ぐために参加した人もいたのだと・・多分、ごく少数派のようだけど。その吉村寛一郎を主人公にしたところが凄い。純粋で愛と優しさに溢れ、本当に善良な人。その彼が金のために人の命を奪うことを仕事にして良心の呵責を感じない。壮絶な時代だったのだなと思い、熱い情熱に隠された背筋が寒くなる異常な時代を表現するのに、土方歳三や勝海舟でなく、吉村寛一郎という男を主役にした作品のすごさを感じたのだった。
で、その物語を望海さんの寛一郎はとても的確に表現していたと思う。お芝居上手い。自分と家族のことだけを考えるようなこんな狡い男を、誠実で真摯な人物、「新選組の良心」と称えられる人物として演じてくれた。彼がただの自分勝手な守銭奴に見えるよう演じたら話が破綻するもんね。自分勝手な生き方を、誠実な生き方に見せ、そして涙を誘う最期に持ってきた望海さんは原作通りの人物を演じたのだろうと思った。お見事です。
どーでも良いことだが、南部藩士時代の着物が大野様の着物と変わらないくらい綺麗で立派で、「その着物で極貧と言われても」と思った。まあ宝塚の主役だから、外部演劇のようなリアリティは不要なのだな。貧しくても守銭奴でも、とってもかっこいい男でした!

しづ(真彩 希帆)
農家の娘で、南部小町と言われる美貌・・は何とも言えないが、とても可愛らしい奥様。芯がしっかりしていて、一途に夫を愛しぬいた。子供を守り夫の不在を守り、夫の行動を疑ったことがなさそうで。本当に一途な純愛を感じた。
しづは劇中ずっと寛一郎に思われているのが分かり、ある意味ずっと存在感は感じる。だが現実の出番は大変少なかった。みよとの二役も納得。


吉村嘉一郎(彩海 せら)
吉村家の長男。大変立派な息子で、父の心を受け継ぎしっかり母と妹弟を守っていた。そして父の脱藩についても理解し、そのことでどんなに酷い目にあっても父を恨むことなく、父の行動を正しいと信じ疑いもしない。そのあたりは母そっくり。ラストシーンの、大野様のキツイ態度も思いやりであると理解し、そのまま感謝を返し、不本意ながら藩を出た父の代わりに南部藩への忠義を果たそうとしている。生まれや逆境を恨むことなく、なんて立派な息子だ。素晴らしい。「良い息子を持った」という大野様のお言葉、私もしみじみしました・・・。どうやったらそういう息子を育てられますか?とご夫妻にご教授賜りたいくらい。
彩海さんが可愛くて健気で、本当に素晴らしい寛一郎自慢の息子に見えた。父子らしくて、なんか望海さんと芸風似てる?と新人公演みても思ったのでした。

みつ(少女)(彩 みちる)
吉村家の長女。父の脱藩後、母の病死後、兄の戦死後、兄の友人でもあった千秋の庇護のもと、成長し看護師となる。南部時代のみつは幼い少女で、兄を慕い、泣いたりしてる。でも健気で可愛らしい少女ということはよくわかる。成長してかなりはっきりした性格になったのね・・と思う。


<南部藩>
大野次郎右衛門(彩風 咲奈 )
南部藩の高官。元は足軽長屋の生まれだが、本妻の嫡子の死後、跡取りに。寛一郎とは親友。そのあたりが省かれていたけど、親友ぶりはセリフに書いてあった。寛一郎が脱藩すると告げたときの返事、「違法行為だ!」と大声で怒鳴る建前より、「お前がいないと心細いんだ」と不安げに呟く本音が、本当に二人の関係を表していて、ジロエが敵だらけの上流の藩士の中で蔑まれながら必死で戦っているのが感じ取れた。私、ここでジロエに胸キュンだった(咲奈さんこういう芝居が上手い!)。ほかの誰も入れない二人の関係がここで示されるから、ラストシーンが感動的になるのだな・・・。
ラストシーンの刀もおにぎりも、あのシーンのジロエさんの心遣いと心境を思うと泣けてくる。本当は優しく情の深い人なのに、立場から正反対のことをしなければならない辛さが。
咲菜さんの芝居に泣かされたやん。いや大きくなったわ。歌も声も良いし、好きなタイプ。
偉い人になるほど動かないので、大野様はあまり動かない。堂々としているのだ。咲奈さんが堂々と落ち着いた管理職の武士をされているのをみて、なんと立派になられたこと、とまるで母のようにうっとり見上げてしまいましたよ(笑)→ひさに感情移入中。
凄くカッコよかったです。最初と最後しか寛一郎と関わりませんが(というか出番もない)、なぜ大野ジロエが2番手の役なのかが良く分かりました。
関係ないけど、ジロエってカタカナで書くとなんかフランス人みたいだ。

佐助(透真 かずき)
ジロエの忠実な下男。実母ひさのところへも同行し、事情も良くわかっているようだし、また寛一郎との関係も理解している様子。彼は大野家の家来だけど元からジロエのことを見守ってきた人なのではないかと思う。ジロエも信頼しているし、それに値する人物。
なんだか普段チャラいお洒落なイケメン役が得意な(失礼)透真さんが、地味で誠実で武骨な従者役なんて、最初誰だか分かりませんでした。

ひさ(梨花 ますみ)
ジロエの生母。貧しい生まれの妾で、たまたま本妻の嫡子の早逝で自分の生んだ息子が跡取りに迎えられ、その子が有能で出世していく。が彼女自身は息子と離れ、依然貧しい家でそのままの暮らし。なんか「息子の邪魔にならない!」という心意気を感じる。息子のジロエ自身も感じているし、親友寛一郎も感じている。だから寛一郎は自分の家も食うや食わずでも、親友の母ひさのもとへ食料を届け何かと気を配っているのだろうな、当然何も言わないけどジロエも知って感謝しているような、そんな関係。ひさは自分の誇りを持って生きているから、ジロエも優秀なんだろうか。

大野千秋(綾 凰華)
ジロエの嫡男で一人息子(かな?他の子も妻も出てこないし。)。勉強はできるけど、武道は苦手。千秋は生まれながらに身分が高く、ジロエと寛一郎のように千秋と嘉一郎は親友になる立場にないはず。でも文武両道の嘉一郎のことは尊敬しており、嘉一郎も千秋を信頼しているように見えた。息子世代の二人も親友に見える。ここも端折られているのだろう。千秋はとても善良で誠実で優しくて、彼も「良心」と呼ばれて良い人物だと思う。
大野千秋と、斎藤一、池波六三郎の3人だけが、幕末と明治の両方に生きて(出て)いるね。幕末でも明治でも重要な役割がある千秋ってかなりすごいイイ役だ。


<新選組/古参派>
斎藤一(朝美 絢)
新選組でも指折りの剣客で、左利き。人間嫌いの人間不信・・といいつつ沖田とはかなり仲良くて親友みたいだ。たしか同い年なんだよね。人間不信で親しい人は誰もいないという斎藤と、家族第一の吉村。どちらも主義思想がない(どうでもいい)というところは同じだけど、参戦理由が真逆なのが対照的。無意識に感じているから、斎藤は吉村に絡む。そのあたりの「自分の心が読めない」斎藤さんの焦りが感じられて、ちょっと可愛かった。
ニヒルでぶっきらぼうで、でも熱くて、かっこいい。私はもともと新選組では斎藤一が一番好きなのだが、この朝美版斎藤さんも好き。(斎藤さんは咲奈さんのイメージがあったから、最初見たとき「なんか小さい?」と思ったのを深く反省してる。)
正直、この役は2番手でもおかしくないほど重要だと思う。出番も多く、主役の吉村に絡み彼の価値観を露にする重い役。朝美さんは不足なく役割を果たし、とってもとってもかっこよく演じてくれた。私の斎藤一好きに朝美版も追加だ。
斎藤さんが左利きという話はよく聞くけど、今回はそれがかなり重要な役割を果たしていた。刀、右腰に差していたけど、実際に左利きの武士はどうしてたんだろう?(個人的な話だが、私がちょっとだけ習いに行った道場では、「左利きでも刀は右手で持つ!」とされ、剣を上手く操れずに辞めてしまった・・という事例がある)舞台で左手で刀を操る斎藤さんは初めて見た。朝美さん(が左利きでなければ)、大変だっただろうなあ。


土方歳三(彩凪 翔)
説明する必要なしの超有名人。ついこの前見たOSK版「新選組」では主役だった(超かっこよかった)。語る必要がないほどかっこいい。だが、今回はあまり出番がない。彼の思想とか行動はあまり物語に関係なく、新選組副長、斎藤の上司という立場が彼の役割だった。
イライラして行動に移す斎藤と、それに笑いながら同意する沖田。彼らの望ましい暴走に、体面を保ちながら始末をつけるという中間管理職のような役割。土方さんも苦労が多かったのね・・・と思ってしまう。この作品の沖田さんは、土方さんより斎藤さんとつるんでるから、ちょっと寂しい(笑)。
ともあれ、器の大きさと面倒見の良さ、筋の通ったとても頼れる人物であることは表現されていた。銀橋に並んだ、沖田、土方、斎藤の並びは、大変目の保養になりました。土方歳三の名に恥じぬ素晴らしい美貌です!


沖田総司(永久輝 せあ)
こちらも数々の物語で主役を張る超有名人。本作では沖田君だけ月代ヘアスタイルなのね。
この作品では、主人公に近い斎藤さんを陰から見守る親友役。さわやかにさらっと怖いことを言う。黙って怖いことを実行する斎藤と、実は同じことを考えているのが分かった。明るく人当たりがよいから分かりにくいが、斎藤さんと気が合うだろうって感じ。
根は怖いのにさわやかな青年という感じが、永久輝さんぴったりで、とてもかっこいい沖田様です。


近藤勇(真那 春人)
新選組局長。土方と沖田が心酔している。が、今回は「幕府の旗本に取り立てられる」という出世に目がくらみ、試衛館時代の素朴でおおらかな大人物感が薄れているような近藤像。
伊東や谷といった人物が周りを取り囲み、体面重視で筋が通らぬことを認める。その行動に斎藤が苛立ち、沖田が心の底で斎藤に同意し、土方も同意しつつなだめる。この近藤さんは、はっきり土方沖田斎藤とは心が離れているのを感じた。貫禄が感じられず印象薄い。
でも、そうでないと谷さんとか出せないものね。やはり真那さんは上手いや。

<新選組/新参派>
谷三十郎(奏乃 はると )
名門出身の新選組隊士。その血筋ゆえに近藤局長が重用し、優遇している。でも能力的には剣はダメダメ、セコくてお調子者で全く信頼できない男として描かれてる。新選組が平和であれば、成長期にはこういう人物も仲間に必要だろうけど、動乱の時代だからねえ。
で。イラついた斎藤が我慢できず、賛同者も多かったことからあっさり排除されてしまいました。可哀想・・だけど、可哀想と思えないエピソードが満載で、そこは奏乃さんお芝居が上手くて、「まあ殺されても当然だよな」と思えてしまう(ひどい)。ただ弟の周平はとても兄を慕っており、谷三十郎もいいお兄ちゃんをしているので(ややお父さんみたいだが)、そこだけは可哀想と思える。
いや~谷さんってとても重要な役で、この作品の新選組で重要な役を上げろと言われれば、「吉村、斎藤、谷」というほど重要だ。彼がいないと吉村さんが腕を振るう機会が激減する。
今回組長大活躍ですね。すっごく目立ってた。

近藤周平(眞ノ宮 るい)
谷三十郎の弟で、お兄ちゃんラブ。近藤家の養子の話も、兄が言うから・・という感じで、兄を喜ばせるために受けたみたいだ。年の離れ具合と世話の焼き加減から、父と息子みたいにも見える。
彼は最初から最後まで、「お兄ちゃん大好き!」を通していた。彼にとって新選組とは、「お兄ちゃんのため」、だったのだな。少年らしくてとても可愛かった。

伊東甲子太郎(煌羽 レオ)
出番は少ないが、彼も谷さん同様、吉村の腕の見せ所のためにご出演か。剣の腕も立つように見えたし、彼が率いる一派が新選組と袂を分かつ場面が丸ごとカットだったので、大変残念。もうほぼ吉村の腕の見せ所と、斎藤&谷のために出てきたように思える。
煌羽さんニヒルでかっこいいのに。

小川信太郎(久城 あす)
殺されるためだけに出てきた人。多分濡れ衣で、谷三十郎が悪い(想像だけど。噂を信じてごめんね谷さん)。切腹の最中に、その谷に反撃に出た人。あれ吉村さんがいなかったら、谷さんを殺してたのでは?と思える。窮鼠猫を嚙むを実行した人だった。切腹から反撃に至る鬼気迫る様子は、すごい迫力だった。修羅場というのか。
その小川を斬った後の吉村が、順当に普段の穏やかな言葉遣いで報告したのが、さらに怖かった。
吉村の凄さを感じたので、小川さんの役目は重要だったのだ。


<京の町人>
八木源乃丞(桜路 薫)
八木家の当主。新選組に便宜を図ってくれてて、町人らしさがでてて、とても素敵。桜路さんも凄くいいお芝居する方なのを発見。なんか朝風れいさんを思い出したわ。

みよ(真彩 希帆)
寛一郎に一目ぼれした豪商の一人娘。我儘じゃなく、寛一郎を死なせたくないから、という愛。周到におぜん立てしたのに断られた。初めて自分の意見が通らなかったのだなあ・・でもちゃんと諦めて、八つ当たりも復讐もしない良いお嬢さんでした。
綺麗な着物!真彩さんの二役ですが、豪華な振袖が着れてよかった。我儘なお嬢さんだけど、健気で可愛かったです。(娘役にあまりに役がないから、本当は別人でも良かったけど、しづにあまりに出番がないからねえ・・)


<明治チーム>
松本良順(凪七 瑠海)
帝国軍医の高官。解説と進行のために出ていた。ずっと銀橋か舞台の幕前をぞろぞろ歩くだけ・・おおお。せっかく出てきたのに!

ビショップ夫人(舞咲 りん)
イザベラ・バードなのね。怪しげなガイジン風の日本語を自由自在に操る才女。もう舞咲さんしかいないよな・・というエキセントリックな役でした。解説&進行チームはビショップ夫人とみつの疑問で話が進むので、夫人の思い付き質問がかなり重要だった。

松本登喜(千風 カレン)
松本良順の妻。解説チームで、ほとんどビショップ夫人の会話相手。

鍋島栄子(妃華 ゆきの)
意外によく解説役をしていた。美人ですね。彼女が鹿鳴館の舞踏会を主宰した、という設定なので、解説進行チームにいた。実は最初はどういう立場の人か良くわかってなくて。松本先生、両手に花ですね、なんて思ってました。

みつ(朝月 希和)
大人のみつ。看護師になり、大野千秋の妻になっている。新時代に成功した千秋に妻として大事にされ、自身も仕事をもって生き生きしている。人生成功している様子。寛一郎は天国からみつの姿見て大喜びしているよ。子供の時は泣いている場面が多かったけれど、大人になったら、物おじせずはっきりモノ言うしっかりした女性になってました。優しいところは変わらず、そこが優しい千秋と合い、看護師という仕事を選んだのかなと。この作品は娘役にほとんど出番がないので、この「大人みつ」は2番手娘役といってよい出番ですね。
ほんとにどうでもいいことなんだけど、吉村家の第3子、みつの弟の消息も教えてくれて、観客をすっきりさせてくれる親切は、石田先生の良いところだと思う。池波さんが問いみつが答えてくれた。ありがとう。

大野千秋(綾 凰華)
千秋はみつとは違って、少年時代から綾さんが通して演じている。だから同日人物感がある(あたりまえ)。優しい千秋が父の予言通り学問で身を立てている様子を見られて嬉しい。父亡き後やはり苦労はしただろうなと思うけれど、それを全然感じさせない明るさがある。
彼は幸せになるだろうな~と思う。ジロエも天国で喜んでるよ。

斎藤一(朝美 絢)&池波六三郎(縣 千)
幕末編から明治まで両方出ているお二人。明治パートでは警官の格好で洋装です。朝美斎藤は和装のほうが似合うなあ~朝美さんてば意外に着物のほうが似合うのかもしれない。どちらもかっこいいんだけど、羽織を翻しているほうがよりカッコいいと思うのだわ。池波さんは幕末編がまだ少年なので、大人になったなあという感想。幕末では道場で吉村さんに叩きのめされてるところしか見てないし。斎藤さんなんて恐れ多くて口もきけないレベルというお年頃。だから斎藤さんに突っ込みつつ背中任せてもらえる相棒みたいに成長していて、なんだか嬉しい。
斎藤さんは、吉村の遺児みつさんに対面したとき、「なんで俺が生き残って、吉村が死ぬんだよ」って思ってそうな顔をしているので、生き残ってよかったと思ってくださいお二人は。池波さんは人生謳歌してそうで、彼がそばにいるから安心。

という感じで、暗い話のわりに、なかなかに感動したのでした。私は結構石田作品好きかもしれない。今回思い出した「猛き黄金の国」なんて40回くらい見たもんね。



かんぽ生命 ドリームシアター
ダイナミック・ショー
『Music Revolution!』
作・演出/中村 一徳


中村一徳先生も大好きなショー作家。今回はちょっと衣装の色彩が趣味に合わない・・どしたん?と思ったけど、ショー全体は良かったと思う。
いつもながら踊りまくりで、でもちゃんと緩急ついているから、息がつける。このタイミングが絶妙で好きなの。


プロローグの衣装はかっこいい。黒い銀て素敵。ただ娘役さんの黒の10分丈スパッツはどうかと思う。足見せてよ・・!とオジサンのようなことを思ってしまった。

「革命と独立」ガウチョと軍隊の場面。ガウチョ姿の望海さんのかっこよさ!「タンゴ・アルゼンチーノ」再演してほしい。全国ツアーとか(もうないかな)外箱でいいから見たい。見たい~というカッコよさだった。彩凪さんもかっこいい。帽子で美貌が隠れるのがもったいないほど。
カッコいいのはまだいる。朝美さん率いるスペイン軍だ。赤い軍服がカッコイイ。隊長の朝美さん、もっと「隊長」ってわかる衣装にしてあげて欲しい。麗しい対決であった。
フラメンコ衣装の真彩さんの歌も素敵で、踊り倒す男たちがカッコイイ。

次が「Jazz Sensation」ニューオーリンズのジャズの場面。咲奈さん率いるダンサーチームが踊り倒す。綾さんがサックス、縣さんがトランペット。でそれぞれチームを率いて踊る。なかなか見ごたえのあるダンスシーンです。こういうのは咲奈さんの場面ですね。咲奈さんのダンス、品があって優しくて、私すごく好きだな~。

「Classic Wolrd」 朝美さんの銀橋ソロから。クラシックのアレンジなんだけど凄い。朝美さんも歌が上手いや。惚れ惚れする声だ。もちろん音もしっかりしてる。雪組の大戦力ですね。真彩さんがあの音域の広い「ラ・カンパネラ」を歌うのだけど、凄い。さすが真彩さん。益々好き。ラストは「威風堂々」。
この場面、聞き覚えのある曲ばかりで、ダンスも歌も見事で大好きなんだけど、ただ衣装だけが好みでなくって。リボンブラウスの衣装。デザインも色彩も好きじゃないわ~。客席降りもあるのに。まあ通路側の席の時はがっつりハイタッチしてもらって、衣装なんて気にならなかったけどね。
この衣装デザインでも、望海さんのだけはカッコいい。全員これにして欲しかった。まだジレを脱ぐと何とか許せるので、ささっと脱いでくれ!と思った。

次が、ジレを脱いだ衣装で踊る「Dance Revolution」。曲はカノンで永久輝さん率いるダンス場面第2弾。咲奈さんのジャズの場面だけかと思ったら、ここでも激しいダンス場面。永久輝さんはもちろん、沙月さんがカッコよく踊り倒していた。どんなに激しく踊ってもスカートの下が見えないのには感動した。回転が上手い、すごいテクニック。
永久輝さんたちも、素晴らしい回転技を見せていて、拍手が起こってた。わかるわ。

そして、下手から白いゆるッとした衣装で、組長副組長コンビが登場。望海さんに添えて歌う。今回、奏乃さんが素晴らしくたくさんの場面で満面の笑顔で踊っていて、驚いた。組長就任お披露目のようで、あちこちで踊り倒す奏乃さんをお見掛けして喜んでいた私。(千風さんまでは目が追い付かなかった。こちらも副組長就任祝い出番があったのだろうか)。
その「Music my life」。凪七さんが望海さんに絡んでいく。なぜか退団でもないのに全員がゆるっとした白衣装で踊るの。この振付じゃ、凪七さん退団公演かと思ってしまうわ。

綾さんと若手5人組。新人公演で活躍されているメンバーですね。みんなイケメンやなあ~と思いながら、雪組安心やね!とここでまた母の心境になって拍手しておりました。

次が潤花さん率いる可愛いラインダンス。こちらも良く回って足上げてました。さすが中村B先生。ラインダンスの音楽がどこかで聴いた感じだったような気がする。

ここからフィナーレ
大人っぽい紫に黒レースドレスの真彩さん。やっぱり歌が素晴らしい。銀橋で凪七さんと謳う。黄色いドレスの女役さんたちが舞台で踊っているのだけど、真ん中のフランス人形のようなヘアスタイルの方は、舞咲さん。目に飛び込んできました。

大階段に黒燕尾。やっぱりものすごくかっこいい。雪組の黒燕尾は上品な雰囲気が好き。ここはもう堪能するのみ。あとは銀橋をスターが順番に出てきて歌うという形式。ラストのデュエットダンスは「愛の夢」。なんかリストが多いな。
フィナーレはプロローグの衣装で、よかった!!!この衣装はかっこいい。
黒と銀で渋く決めてくれました。このショーも大好きまではいかなくても、好き。
そして暗い悲劇のお芝居の後でも、明るくエネルギッシュなショーを見ると、楽しい気分で帰れるから、嬉しい。


5月から忙しくて、多分7月過ぎるまで忙しい。時々時間を作って観劇しているけど、感想文が全然かけない。書く時間がなくて、メモのまま溜まっていく・・・。順次文章にする予定。メモが読めるうちに。



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