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映画「猿の惑星:聖戦記」 [映画鑑賞]

映画「猿の惑星:聖戦記」
2017年10月28日(土) 12:30-15:00 なんばパークスシネマ スクリーン9

続きものなのを忘れていた・・前2作を見直してから行けばよかった。
実は1作目は割と記憶にあるのだが、2作目があまり覚えていなくて。
今回はがっつり続きだったので、「しまった・・」と思いました。
内容は、3部作ラストという感じ。
原本「猿の惑星」(1968年)へと続くことを示唆する内容で終わりました。
これであの「猿の惑星」の設定の謎が全部解けたような気がします。


ネタばれあり。
201710猿の惑星3.jpg


オリジナルの「猿の惑星」(1968だから公開当時は当然見てない)、小学生の時にTVで見たのですが、あまりの衝撃にいまだに記憶鮮明。その後大人になってから、CSで見たりして、結構覚えている部分が多い。だからこの【謎解き編?「猿の惑星」3部作】はとても楽しかった。初見の衝撃(小学生だったが十分衝撃だったよ)で感じた「なぜ地球が猿の支配する星になり、人間は原始人に戻ってしまったの???」というあの最大の謎。その謎を一つ一つ丁寧に丁寧に解いていくのが、この3部作の役割だったのではないか?~この3部作を作った方は、私(や大勢の観客)と同じ謎を抱き、自分で解決策を考え、提示したのだと、私は思いました。ほんと、何十年もの謎に回答を与えてもらった気分です!

時間軸も短かった。3部作の間に流れた時間は、シーザーが生まれてから死ぬまで。一人?の猿の一生です。つまり数十年。「猿の惑星(オリジナル)」で、ウラシマ効果を経て戻った主人公たちが絶句した世界は、ほんの短い時間で起きたことだった。そのつじつまもあってる。エイプを賢くし、人間を死に至らしめ、また生き残った保菌者を原始に戻してしまうウィルス。短い時間に既存の人間と人類の文明は滅び、エイプは進化してエイプの文明を図いていく。ただし、それは最初に人間の手が入っているため、人間の文明に近いものとなる。エイプの支配する時代の到来を迎えるなか、生き残った人間たちは人間同志の戦いに明け暮れ、少ない人数をさらに減らしていく・・しかしながら、発症した善良な原始的人間は生き残る。だから「あの世界」が、猿の文明・猿が支配し、人が飼われる世界が、速やかに構築されるのでしょう。(オリジナルの設定は何年だっけ?→調べたら、1972年に帰還のはずが、4000年だって。そりゃとんでもない未来だ。猿の惑星すら終わってそうな未来だ:(笑)たぶん、そんなに時間かかってない。この「聖戦記」のラストから「猿の惑星1968」の猿の文明まで、300年程度でできそうな印象だわ、ここは現代っぽく凄いスピード感あるもの)

というわけで、3作見てすっきりした。「地球が猿の惑星になるまで」を緻密に合理的に、そして実現可能性が高そうに描いてくれました。ウィルスって、瞬く間に生物の一種類くらい滅ぼす力を持ってるんですよね。特にある目的をもって変異させたものは。予想外の効力をもって。(あー、「復活の日」を思い出す。人類の代替となる種族がいなければ、あの世界になるのだな~)
この設定の世界では、人類に救いが無いですね・・・今回の「聖戦記」のラストからすると、人間が再び文明を築くことは、ウィルスを克服しない限り不可能で、それは人類自身の手ではできない・・ような雰囲気。これからも猿の惑星は続いていくのだ。1968年版を見ていると、さらに絶望が深くなるような、ある意味追い打ちのラストです。
ま、地球の支配者の地位が、いつまでも人間にあるわけでもなし、エイプに移っても仕方ない。エイプもまた違う種族にとってかわられる日も来るのだろうし。

大変スケールの大きなテーマですね。ある意味、諸行無常か。

シーザーの生きざまが見事でした。
異端として生まれ、それでも愛にはぐくまれて育ち、迫害と隷従。そして戦い。自身の手で仲間を得て愛をつかみ家族を持ち、みんなの幸せになれる居場所を探し作り、戦い。仲間との対立と争い。そして敵である人間のリーダーへの理解と共感、孤独。憐憫の情。「憐憫の情」を持つのは人間の特徴と言われていたのに、それをシーザーは持った。もう地球の支配者の交代は明らかだった。大佐と対峙するあのシーンはとても印象に残りました。(モーリスもでしたね)

もの凄い人生(猿生)です。この過酷すぎる一生を、悩み苦しみながらも知恵と力を尽くして堂々と生き抜いた壮絶な生き様。尊敬します、シーザー。間違いなく偉業を達成した英雄だ。
シーザーもコーネリアスも代々受け継がれていく「由緒ある誇らしい名前」なんでしょうね(って1968年版に続く名前だからね)

シーザーの瞳、とても知的で理性的で、本当に素晴らしかったなあ。
出てくる猿たちも個性が合って分かりやすいのですが、それでも大勢のモブシーンになると。。。ちょっと。。難しかった。人間はあまり出て来ないし、私は猿の見分けになれてなくて。服着てないから!!人を見分けるのに、服装って大事。

というわけで、登場人物一人一人がとても深く描かれていた。シーザー、モーリス、ルカ、今回から登場の人間っぽい猿、今回登場しないのに印象に残るコバ。人類側も、大佐、口のきけない少女、この二人の設定が深い。猿も人も素晴らしい人物造詣。よく書き込んであった。猿側も、人側も、無駄な人物がいないし。収容所シーンや脱獄場面が少々s冗長に感じたけど、無駄な場面も無かったと思う。

この作品は何が何でも見に行かねば!と思っていたけど、行って良かった。劇場で、誰にも邪魔されずに見たかったの。いつか、この3部作と1968年版を続けてみてみたい。・・・どんだけ時間がかかるんだろう。引退して暇になったらやりたいことリストに入れておこう。

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