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映画「華麗なるギャツビー」 [映画鑑賞]

ちょっと前に見たのですが、忙しくて書き散らしたままアップしてなかった感想を。


「華麗なるギャツビー」
2013年6月27日(水)なんばパークスシネマ


「華麗なるギャツビー」は聞いたことはあるが、見たことが無い作品。
はじめてみた。なんて宝塚向きなんだ!!というのが感想。これは舞台向き。
華麗な衣装と豪華な舞台。お金持ちのカッコいい男たちが取り合うお嬢様な美女。
これだけでもう宝塚でしょ~と思うシチュエーション。
かつて宝塚でも上演されたらしいが、残念ながら見てない。
ぜひ(海外ミュージカルらしい)素晴らしい楽曲をつけて再演をお願いしたい。

ヅカファンな感想はおいておき、もう少し詳しい感想を。




「 華麗なるギャツビー」


偉大なる純愛男ギャツビーと、元恋人で今は人妻のデイジー、その夫トムのお話。
デイジーの従兄のニックが物語を語る・・。
主役はギャツビーだけど、ストーリーテラーのニックが大変目立つ。
ほとんどニックの視点でニックの語りで進んでいくだけに、出番で言えばほとんど主役。
ギャツビーの恋敵のトムより出番も役割も多い。
登場人物がいずれもイケメン美女揃いというのが凄い。(深い意味無く美女が出てくる)
1929年のブラックマンデー前の、禁酒法時代の華やかなアメリカ。
その上流階級の豪華なお城での上流な人々のお話なので、場面が全部豪壮で華やか。
庶民といえば、トムの愛人とその夫(ガソリンスタンド経営者)くらいかしら。
前半は豪華なパーティ場面の連続。上流の乱痴気騒ぎってこんなのか~と感心。
まあ、馬鹿騒ぎのパーティ騒ぎな場面が続くので、話の展開としていささかダルイ。
後半は一気に話が心理戦に進む。三角関係が明らかになってからが本番、ここから
やっとストーリーが動くというのか。前半1時間は豪華な時代を楽しむのだ。

謎のギャツビー氏が過去を語りだすと、急転直下に純愛男に。なにこの恋愛脳。
いまじゃ上流のお嬢様でもなんでも選り取りみどりなんでは?っと思うのに、
ただひたすら初恋のデイジーを追いかける。うーん、女冥利に尽きるというのか、
でも相手にもそれを求めるので、ちょっと迷惑?ややストーカー入ってる?

それに惹かれるお嬢様デイジー。ちょうど夫の浮気にイライラしていた倦怠期。
お嬢様にとっては、ギャツビーみたいな男は珍しいから、恋してしまう。
多分、ギャツビーにお金がなかったら一瞥もしないでしょうけど。お嬢様だからさ。
この人はこの階級の女だ。だからラスト、あんな事件が無くても夫を選んだと思う。
夫は同じ階級出身の大富豪育ち、感性が同じ。辛くもトムが言ったように、
「ギャツビーとのことは、単なる一時の気の迷い。浮気」だったのね。

そして協力者のニック。なに考えてるんだか・・何も考えてないのか。流され型の男。
大富豪夫人になっても玉の輿といわれないお嬢様なデイジーの従兄だから、やっぱり
良家の出身なんだろうなあ・・トムと大学の同窓らしかったし。名門の男だ。
気弱なタイプで、大変流されやすかった。証券マンより作家に向いてるよ。
小さいおうちを買ったといいつつ、高級住宅街でお隣はお城?? やっぱり富豪の出。
トムにもギャツビーにも、いいように使われる。つまり強引な男には逆らえない。
デイジーも姉妹に相談するように、ニックを頼りにしているし・・。
彼もデイジー同様、違う階級の異質な男に出会い、その人生に触れ、
人生最大の経験をしたので、おぼっちゃんから脱皮し、立派な作家になれたんでしょう。

次にトムの愛人マートルその夫ウィルソン。町でガソリンスタンドを経営してる夫婦。
トムは全然気をつかわず、かなりあからさまに夫人と浮気をしている。
だけど、妻は大お得意様である大富豪をもてなしていると思ってるのか、、
夫は気付いてない風・・・本当に気付いてないとは思わなかった。
トム、ずるいねえ・・上手く逃げるところなんか、さすが支配階級育ちの男だよ。
トムだってただの遊び、全然本気じゃない。>この夫婦、似たものか・・。
この夫ウィルソンだけが、ギャツビーと同じ。一人の女を真面目に命がけで愛した。
純愛だね。人の関係が濃い。・・・うん、やっぱり上流の人の考えは分からんわ。
ニックはそういうのが嫌だから、どこか身の置き所が無く戸惑った風だったのかしら。

そして私には謎の女ジョーダン・ベイカー嬢。凄い美人なのだが、なんか居るだけ?
デイジーの友人という設定で登場したのに、ほとんどデイジーと話しないし、
デイジーの心の支えにもならない。デイジーが頼り相談するのはニックだけ。
(もっともギャツビーの心の支えもニックだ。ニックってば・・)トムの愛人でもないし。
ほとんど「綺麗どころ/賑やかし」という雰囲気で、画面に映っているように見えた。
何だったんだろう、この女性。


とにかく、この話を庶民の世界でやったら、大変にしょぼくなるだろうというのは分かる。
これ別世界の、庶民(映画を見ている人)には手の届かない夢の世界の人々の話だから良いの。
豪華な衣装と豪華なお部屋、素晴らしい派手なパーティがないと駄目。
・・と思いました。



監督 バズ・ラーマン
ジェイ・ギャツビー(レオナルド・ディカプリオ)
ニック・キャラウェイ(トビー・マグワイア)
デイジー・ブキャナン(キャリー・マリガン)
トム・ブキャナン(ジョエル・エルガードン)

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コメント 2

パクチー

映画、ごらんになったんですね。
私も観たいのですが、田舎なもので上演館が近くになくて(;_:)
宝塚ならあきらめて片道3時間かけて行くんですが・・・。

華麗なるギャツビー、初演・再演を観ました。
初演の、鮎ゆうきさんのデイジーがあまりにも美しく、デイジーばかりを観ていような覚えがあります。
あれだけ、美しいデイジーだと、ギャツビーの行動にも説得力がありました。
映画のデイジーも美しい女優さんでしたね。
確か、デイジーのセリフで
「女は美しいおばかさんが幸せなのよ」といったような(うろ覚え)のがあったような・・・・
当時、若かった私は反感を持ったのですが、あれから四半世紀、
妙に納得している自分がいて、再演の時は苦笑しました。
by パクチー (2013-07-30 22:11) 

えりあ

パクチーさん

こんにちは、なんだか自分のHPに入れず?

デイジーは美しかったです。若く美しくおばかさん。確かにその通り。それで幸せになれてました。頼りなげな風情でちょっと涙を浮かべたら、周囲の男どもが先を争って助けてくれるんですよね。
私も若い頃は、そんな女には反感もってました。が、今、この言葉の持つ意味に、私も納得してます。若くて美しくおばかさんに見える女が最強だと。「おばかさん」に含まれるのは、誠実だったり、他人を思いやったりしてはいけないということも、分かりました。・・・ただこういう女性が年をとったらどうなるのかは、分かりません。

by えりあ (2013-08-01 10:52) 

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