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宝塚雪組バウ「双曲線上のカルテ」 [観劇感想(宝塚)]

   
宝塚雪組「双曲線上のカルテ」
2012年7月24日(火)13時 宝塚バウホール 13列上手


作品に関係ないけど、今日は雪組フットルース組がご観劇。
未涼さん、沙央さん、その他いっぱい。うわあなんて豪華な客席。
私の直ぐ傍を未涼さんが通過して・・昨日までのあの厳格な牧師様の面影は全く無い。
あの牧師様を演じた人だとは思えない、信じられないくらい。なんて華奢で美しい~
金髪がはらりと綺麗な美人のお姉さんでした。お洒落な黒い服に金髪に映えて美しい・・。
開演前、休憩中、終演後と通路ばっかり見てました。これだけで6千円払えるほど感動。

そのお芝居。石田作品だ・・・というのが総合感想。
メッセージの強さとストレートさ、突っ込みどころ満載なのに泣けるストーリー。
命の重さに泣ける話とはいえ、明るく笑えるエピソードも多く散りばめられている。
まあ、いい石田作品だ。???を気にしなければ、号泣必至の感動作。
連日観劇になるけど、見にいった甲斐、ありました。

役者でいえば、大湖せしるお嬢様、朝風&千風夫妻、夏美&五峰夫妻、奏乃教授・・
素晴らしい役者陣ですね。涙が自然にこぼれる感じで感動させてくれる。
特に朝風さんは1幕で幕!!と言って納得して帰れるほどの感動の名演。
あとは夢華母さんが似合ってて上手かった。下町の小さなスナック?のママで、
夏美院長の愛人で、彩凪君の母に見えた。こりゃすごいわ。ちょっと見直した。



「双曲線上のカルテ」 脚本演出 石田昌也 
原作 渡辺淳一『無影灯』


主演の早霧さんはカッコいいブラックジャック風な医者で、夢乃さんは熱血医者、
星乃看護婦は可憐で可愛かった。
でも感動の最大要因は、ピザ屋のご主人とその奥さんのエピソードだ(私には)。
1幕ラストがこのピザ屋さんの最期で、もうこのままで終わりでもいいほど泣かされた。
朝風さんが上手すぎ。そして千風さんも・・・。
すごい長いけど、感動出来る丁寧に描かれたエピソードだった。
だからこのピザ屋さんに比べ、フェルナンド先生の最期が・・気になるのであった。
このエピソードは、フェルナンドの最期に関連する最大の伏線でもあると思うのだが、
それにしては、「なぜその選択?」とフェルナンドの行動に疑問が残る展開だった。
ピザ屋さんの最期があんなにも力強く思いやりに満ちて感動的だっただけに。
フェルナンド先生にも最期まで戦ってほしかったと思うのは、私の我侭なのか。

またフェルナンド先生と対比する形で、クラリーチェお嬢様のことも描かれているが、
これもまあバレバレな展開で・・・思ったとおりに話が進む(苦笑)
このクラリーチェのエピソード要るの?

いろいろな人間関係が複雑に絡み合っている割に、役割が明瞭に分かってしまう。

石田先生はかなり伏線をきっちり張ってくれるので、「ええ?なんで」とは思わないが
伏線がストレートなため、伏線の段階で展開が想像できてしまう(そして当たる・・)
もうすこしさり気なく伏線が張ってあったら嬉しいな。

でもバレバレの展開でも感動させる力技はすごいです。本当に泣かされた。
役者の力量がある組だと、しみじみしました。

ただ、今回歌える人が結構居るのに、歌ってない。
奏乃さん、朝風さん、千風さん、・・なんで歌わせないの?勿体無い。
早霧さん、夢乃さん、星乃さん、彩凪さんに、そんなに歌ってもらわなくても。
早霧さんの歌はもうちょっと周囲に振ってもいいと思う。
今回の公演、歌は全然堪能できなかった。そこは大変残念だ。


冒頭テロリストから始まって、その後の展開とか主張メッセージを見ていて
花DC公演『相棒』を思い出してしまいました。私だけじゃなく、同行の娘まで。
娘は『相棒』絶賛。今回も絶賛、帰り道は、いかに感激したかを私に語り
「これDVD買って~」とねだってきました。(相棒もDVDねだられた)
もともと早霧さん大好きっ子ですが、実は石田作品好きなのね。




以下、ネタバレいっぱいありますので、観劇前の方は読むと驚きが味わえなくなります。
また一度観劇して、大変感動したので、この感動を大切にしたい!と言う方も注意。
「ネタバレ知ってても感動できる」または観劇後、「なんかもやもやする~」と言う方だけ、
お付き合いください。(前置き長いな)













では個別に。


フェルナンド先生(早霧)
ややブラックジャック先生風の性格(守銭奴ではない)。若干テロリスト風味というか、
社会の不合理や矛盾への不満を抱え、社会を正したいという思いが強い正義感溢れる
(が、そんなようには全然見えない)アウトロー風の医者。
自身の余命を知り、恩師の勧めでこの病院で大人しく生きてる。
だが、結局、死の恐怖に勝てず、純粋無垢な若い看護婦を愛してしまい・・・
彼女にとっては(本人は嬉しいかも知れないが、モニカの家族にとっては)
かなり迷惑な結末となった。本質は強がりな寂しがりの甘えたさんのように見えた。
死病でなければ、確実にモニカではなくクラリーチェを選んでいるに違いない。
そう見えてしまったから、彼の行動がなあ・・モニカに同情したくなるのだ。
死の迫った患者に、死の恐怖をやわらげてくれる天使のような看護婦がモニカだもの。
クラリーチェなら、「最期のそのときまで、前向いて歩き続けなさい」とか言いそう。
(もちろん「私も一緒に歩いていくから。だから未来を信じて歩き続けるのよ」って)
決して、絶望の中で自の手で死の恐怖から逃れることを許さないはず。
だからモニカを選んだんだねえ・・。このあたりの弱さが、私には気に入らなかった。
彼は騙してほしかったんだろうね。自分で状況のわかる医者じゃなきゃよかったのに。
フェルナンドは「君は癌じゃない。治る」と騙されたかった、一人の心弱い青年だった。
今回は、私はフェルナンド先生より、ピザ屋のチェーザレ氏のほうに好感を持った。

早霧さんは、このフェルナンドの2面性のある複雑な性格を、よく演じていました。
脚本が(多分原作が)こんな男だから、あまり共感できなかったけど。
見た目は綺麗で、白衣も眼鏡も似合ってた。
惜しむらくは、声(歌はまあ、おいといて)。
無理に低い声を出そうとすると、割れて台詞が聞き取れないことがある。
台詞が聞き取れないと、話にのれない。(歌はともかく)台詞だけはお願いしたいです。


ランベルト先生(夢乃)
熱血感の青年医師。でも長いものに巻かれてましたね。熱血するのは医療行為だけか。
社会動向とか、矛盾とか、そういうことには関心なさそう。医療オタク?(失礼)
もしかしてフェルナンド先生より年下なの??・・という言葉遣い、態度。
(ランベルト先生のほうがしっかりして年上に見えてたので、途中で驚いた)
なんだかんだとフェルナンド先生に振り回され、尻拭いをしてあげ、有能な医師です。
結婚するなら、ランベルト先生ですよね。クラリーチェと結婚すればいいのに。
放置したら、彼は本気で「仕事と結婚」になってしまうぞ。頑張って院長先生!
しかし・・柚希さんに似てる。最初、なんでここに柚希さん??と思ったくらい。
化粧が星組だし、動きも台詞も星組。なんだか大味なの。過剰に盛りすぎの石田作品には
合ってるとも言えるけど、雪組の繊細で丹念なお芝居とは毛色が違う印象。
「間」の取り方が、違う。(これは早霧さんもあまり雪っぽくないので今回は合ってた。)
ま、今回初雪だもの、これからどういう相乗効果がでてくるか、期待です。
背が高くてカッコいいし、白衣もお似合いでしたわ。



クラリーチェお嬢様(大湖)
院長夫妻の一人娘。大変美人のお嬢様。最初、病院の経営に口出ししているから、
とっくに成人している20代半ばから後半くらいの娘さんで、30歳前後の青年医師との
結婚を考える適齢期・・・しっかりしてるから院長秘書くらいしているのかと思った。
そしたら!!今年大学出たばっかりの異母兄がいるって??もしかしてクラリーチェは
十代ですか??うそ、あんなに落ち着いてよく出来た娘さんなのに。
これ年齢設定無理がありませんか・・?(大体、クラリーチェはアントニオの妹に見えん)
フェルナンドと付き合っていた様子なのに、あっさり振られてしまいました。
彼の弱さを見抜けなかったのか、知ったら叱咤激励してしまっただろうから逃げられたか。
彼が弱ってなければ、絶対にクラリーチェを選んだと思うが。本当にイイ女だ。
ともかく、彼女は前向きで、新しい人生をきちんと生きているようなのでよかった。

娘役転向後、初の大役。ヒロインに見えましたよ! 本当に綺麗だ。違和感ない。
ちょっと背が高いけど、充分美人の娘役だ。早霧さんともお似合いで・・大人っぽい
カップルに見え、「普通、絶対こっちを選ぶよなあ」と思ってみてました。
男役のせしるさんも好きでしたが、娘役でも素敵です。


モニカ看護婦(星乃)
可愛い純粋な看護婦さん。フェルナンド先生の無茶な要求にも応え、本当に素直だ。
まるで「エースを狙え!」の岡ひろみのようだ(フェルナンド先生は宗方コーチね)
少女のようで、まだ看護婦になったばかりの見習いちゃんに見えた。
理不尽で納得できない命令でも、きちんと聞く。無茶をする先生を尊敬する。偉いわ。
そりゃ心弱ってるフェルナンドが縋りたくなるね。(この性格、うちの娘なら超心配だけど)
彼女のチェーザレさんへの態度を見て、フェルナンドはモニカに惚れたんだろうな。
「モニカなら自分もチェーザレさんのように逝かせてくれる」と思ったんだろうな。
フェルナンドに縋りつかれたばかりに、人生狂って仕舞いましたが、幸せそうなので
良いのでしょうか・・。(モニカの父からしたら「うちの娘に何するんだ?!」レベルの
許せん仕打ちだと思うんだがな~だってだまし討ちやん、父は訴えてもいいレベルかと)
今回のヒロインですが、ナースたちの中にいると分からない普通の娘さんですね。
その「ふつーさ」がよかったのだと思います(今回)。
どこに居ても目立つような華やかさではなく、他の華やかさの中に埋もれているけど、
ふと気づくとずっと傍で微笑んでいるような温かさ。そんなホワンとした娘役さんですね。
あまり大人の役は難しそうですが、可憐な少女役は似合いそう。


ピザ屋のチェーザレさん(朝風)&奥さん(千風)
末期がんのピザ屋の主人。フェルナンドの思い入れが強く、彼を幸せに死なせることが
フェルナンド自身の希望と重なっていた感じ。フェルナンドは彼に自己投影してたな。
朝風さんには、今回の最優秀賞をあげたい。彼が脇役患者のままだったら、感動しない。
単なるエピソードだったら、これほど泣けない。表情、台詞の声、本当に素晴らしい。
彼がフェルナンドに騙されているのを知っているのは、途中で分かる。けれど最期まで
心穏やかに生きたいと、希望を持って周囲のために笑っているのが、分かる。
そんな彼でも、嵐の夜には耐え切れず、孤独と恐怖に怯える姿に・・人の弱さを見た。
チェーザレさんはフェルナンドの「影」、フェルナンドⅡだった。
彼が居なければ、フェルナンドの孤独と恐怖は分からない。救いも無い。
本当に、影の主役クラスだったと思う。以前(黒い瞳)から朝風さんは気になってた。
今回、本領発揮と言うか、素晴らしいお芝居を見せていただきました。感謝です。

奥様の千風さん。こちらも上手い。心弱い普通の奥さんを、丁寧に演じていた。
最初、騙されたことを知ってフェルナンドに殴りかかり、夫の書付をみて、真意を知る。
本当に心から夫を愛していたんだなあ・・と、フェルナンドでなくても救いを感じる場面。
彼女を見てフェルナンドは、「愛する人を残して逝ってもいいんだ」と実感したのかなあ。
(しかし、夫の書付が出てこなかったら、どうなってたんだろう・・?チェーザレさん、
本当に心配りの方だったんだな。フェルナンド先生の立場も救って逝ったなんて:涙)
ただひとつ。チェーザレさんは75歳だけど、フェルナンド先生は若いってことを
その違いを理解させてあげておいてほしかったです(涙)



院長(夏美)&奥様(五峰)
女好きの婿養子の院長と、お嬢様がそのまま奥様になった奥様。お似合いなんだが・・。
美人で陽気な奥様が素敵。今回は五峰さんが結構笑いをとってて、素晴らしかったわ。
この方、もともと雪だけあって、「間」の取り方が私とあってるのか。良いわ~♪
劇中のチャリティも(これイシダ作品定番ですな)華麗に踊ってました。
院長、女好きらしいけど、手を出してるのが年増ばかり(ごめん)。
普通、若い美人看護婦(いっぱい居るのに)に手を出すと思うんだけどなあ。
彼は年増好みなの?昔の恋人アニータに、婦長さんだもんね。一番美人が奥様?(笑)
彼の女性の好みは、私と違うらしい。
いや~いいご夫婦でした。夏美さんの台詞回しが、また『相棒』のときの長官に似てて、
余計に思い出してしまったわ。いや合ってるんだけどね。


院長の愛人アニータ(夢華)&その息子アントニオ(彩凪)
院長の結婚前の恋人らしい。だがその割りに現在の院長とは真剣ではない?
行きつけのスナックのママで、ちょっと浮気心で愛人になっちゃった感じだったのに。
院長にも後ろ暗さも真剣さもないし。後から後から深刻な人間関係が出てきて、驚いた。
しかし・・学年を考えると信じられない出来。蓮っ葉ですれたスナックママが絶品。
院長の愛人で、アントニオの母に見えた。すごいや。寄り添いヒロインは似合わないけど
こういう強くて屈折した感じの大人の女は似合うんだな。ぜひ今後もこの路線で。
歌はやっぱり上手いですね。でも主張が強いからデュエットはいまひとつだと思うので、
一人で歌ってほしいです。今回はいい配役でした。

一人息子のアントニオ。いい子じゃないか。私生児で嫌な目に合ってないのか?
えらい素直で楽天的だ。父を恨んでないし、母に感謝してるし。どういう育ちだ?
綺麗で優秀そうだ。大病院の婿に望まれた父親似なんだろうな(笑)
今回、彩凪さんはいっぱい出ていた。しかし通し役ではない。
最初テロリストで華々しくでてきたので、テロなお話かと思ったくらいだ。
大忙しでしたね。・・綺麗だから、もう少し歌も芝居も頑張ってほしいな・・・。


恩師のブルーノ教授(奏乃)
フェルナンドの恩師で、彼の病を知っていて治療薬をくれる大切な人。
温厚そうな紳士で、本当にフェルナンドを息子のように大切に思っているのが分かる。
フェルナンドも彼には甘えて、結構我侭言ったり、失礼なことをしているし。
自覚してないのかな~とも思う>フェルナンド。器の大きい男だ(素敵なオジサマだ)
フェルナンドよ、全部受け止めてくれる人がいるじゃないか!と思ったのでした。
暖かい雰囲気が、彼が出てくるだけで心地よい。だが出番が大変少ない。
奏乃さんは声が良くて明瞭に聞こえるから、大事な台詞をいっぱい話して欲しい方だわ。


不良君たち(透真&九城)
エピソードのひとつかと思ったら、最後まで引っ張って、要所要所?に出てきて
空気を和ませてくれた。可愛かった。無事更生。フェルナンド先生のお手柄ですね。
(私にとっては、ほとんど唯一のお手柄なんです>この二人の更生)


婦長(麻樹)&看護婦(桃花)
実際にどっかの病院に居そうな婦長さん。声がきびきびしてて、仕事できそう。
この病院の看護婦、可愛い・・。チャリティもそりゃ寄付集まったでしょ。
自前でアイドルユニット作れそうだ。こんな可愛い看護婦揃いなのに、
敢えて婦長に手を出す院長。私には理解できん・・。


アイドル(天舞音)&マネージャ(詩風)
「きゃりーぱみゅぱみゅ!!!」と子どもが言ってた。私には良くわからんが、
そういうアイドルらしい。矛盾満載のエピソードでしたが、可愛いし、ま、いいか。
この場面では、何よりマネージャー氏に釘付け(笑)
もし『フットルース』に新人公演があったら、ウィラードは君だ!!と言う感じ。
一場面の出番でしたが、テンション高くて笑わせてもらいました。



<突っ込みどころというか、ものっすごく気になったのは・・。>


1.アイドル傷害事件の行方
アイドルぱみゅぱみゅニーナさんの狂言。ドレスに血がついているのに穴が開いてない!
とフェルナンド先生が指摘し、狂言が発覚する場面です。
・・帰りに子どもが「ドレスに穴開いてないって、ニーナは服を脱いでから自分を刺して、
またドレス着たの???自分で刺しても穴開くよね」と疑問を。
また「アイドルが刺されたのに、警察来ないなんて変」と指摘。
石田先生、冒頭とテイストが『相棒』と似てるから、頭から警察が離れません。
今にも右京さんが現れそうで期待してしまいますわ(笑)
更に「今回水着が嫌だからって、そんなことして映画なくなったなんて、ひどいよ。
それに、次からどうするの? ちゃんと断らないと、みんなが困るよ」
と前向きな説教をしていた。小学生の指摘ですよ>石田先生。


2.フェルナンド先生の魂の行方
フェルナンド先生、遺書おいて自ら湖へ・・・って自殺ですよね。
キリスト教徒なら天国いけないはずでは・・?天使さん、いいんでしょうか。
フェルナンドは無神論者だからOKなら、余計に天国は無理では。
良い場面らしいなのに、こんなこと考えさせないでよ!!


3.フェルナンド先生の・・・?
あの~ラストシーンの子どもは、もしかしてフェルナンド先生のお子様でしょうか?
それなら、フェルナンド先生鬼畜。衝撃過ぎ。
自分に未来が無いのを知ってて、あんな何も分からないような純真な看護婦を
妊娠させたあげく結婚もせずに(遺産も残さず)自殺って!?・・・責任取れ!!!
と叱り付けたくなった。いいラストシーンっぽいのに印象悪い。酷いよ~石田先生!
最後の最後に、愕然としたあまり、出てた涙が引っ込んだじゃないか。
モニカには美しい思い出と使命だけを残すので良いんだ。子どもは要らない。
やりすぎなんだわ石田先生、やりすぎて余韻がぶち壊し。
(たとえ原作がそうであっても、美しい恋に改変するのが宝塚でしょ!)


フィナーレは美しかった。早霧さんとせしるさんのデュエットダンス。美しいわあ。
あんりちゃんともデュエットダンスあったけど、せしるさんのほうが印象強い。
夢乃さんも、ショー場面ではその押しの強さがプラスでいい感じ。カッコいい。
でも慌ただしい短めフィナーレでしたが、まあ満足。



こんな感じ。長いわ(笑)
今回『フットルース』も感動の名作だったし、『双曲線上のカルテ』も良作だと思う。
なんで大劇場でこういう作品をやらないのだ。
雪組のお芝居は好きだ。歌も(フットルース組で)堪能できる組だし。
博多行きたい。なぜ夏休みなの(涙)



<その他のお話>

終演後のアンコールで。
早霧さん、「今日は、雪組のみんなが、昨日梅田で千秋楽を迎えたフットルースの
みんなが来てくれました」と大喜び。喜びのあまりテンパッたのでしょうか。
「客席の雪組チームとお客様と、舞台のみんなからパワーを貰って、良い舞台を
終えることができました。この思い出を胸に・・」って、今日はまだ千秋楽では
ありませんが(笑)「・・・2回目も頑張ります」と締めくくり。客席大笑い。
(文章はそのままではないので、ニュアンス取ってね。なんか楽の挨拶みたいだったの。
それを客席も気づき、ご本人も途中で気づいて言葉を止め・・そして強引に締めた:笑)


実は、娘の隣のお席がジェンヌさんで、昨日まで梅田で踊ってた若手スターさん。
もう娘は緊張してしまい、かちんこちん。本当は顔見たいとか、握手して欲しいとか
思ったらしいが、「プライベートを邪魔してはいけない」と思ったらしく俯いていた。
(ちなみにその方はお芝居見て号泣されており、娘は気合負けして泣けなかったとか。)
・・・そしてその頃、母は横を通って階段を降りていく未涼さんの姿に釘付け。
もう反対隣の見知らぬ奥様ときゃあきゃあ。だっていっぱいいっぱい入って来るから。
理性飛ぶ。まだバッグにはペンライト入ったままな位、余韻あるのに(笑)
いっそ振りたかったわ。「たまきち!」「からん!」と小さく叫んでくれたおかげで、
月の若手スターさんも観劇だったのが分かった。今日のお得感、すごい。


帰り。慌ただしく退出するジェンヌさんを見送ってから急ぎ席を立った。
未涼さんを見ていたが、階段でよろけた老婦人にさり気なく手を貸してあげていた。
うおお、羨ましい・・・・・ではなくて、優しい・・♪ 感動しながら見送る。

扉を出て、ふと見ると正面に、未涼さん。
しかもこっち向いて佇んでる。なんで?!(驚愕&歓喜)
ウィラードではないが、右手と右足が一緒に出そうになりましたわ。
どうやら後から出てくる誰かをお待ちのようで、その方は私の後方に居たらしい。
こっちを見ながら合図するから、私、心臓止まるかと思った。
・・・石田先生の感動の名作、早霧さんの熱演が、一気に吹っ飛びました(ごめん)
私の直ぐ後ろに居た娘も、驚いてさり気なくぎこちなく歩いてたらしい。
不審な親子(笑)・・・だけど超幸せな遭遇。私の頭の中ではペンライトが回っていた。


帰り道は(想像どおり)私は大変な上機嫌で、豪遊して帰ったのでした。
欲しかったモノを手に入れた娘は「まっつ様、まっつ様、ありがとうございます」と
感謝のお祈りを捧げていた(笑)。
「まっつ様」は娘にとって欲しいをくれる神様に昇格したらしい。
微妙に間違ってるけど、結果としては正解かもしれない。

昨日、今日、本当に幸せだった。明日から頑張ろう!!!
ああ感激の観劇だった。







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モノトーン

やはり、まっつは今日観劇でしたか~
私の明日の観劇はなんだかむなしい物になってしまいそうです。
マッツ様との感動のご対面?目に浮かびます。
ごめんなさい、作品のコメントよりも、ただただ、マッツと同じ空間を共有された事に羨ましく思います。
さりげなくご婦人に手を差し伸べるって、なんて優しいんでしょう!

でも、近くにまっつがいると思うと、果たしてお芝居に集中出来るか自信ないです。

博多座の前に、明日は花組公演観劇でしょうか~
マッツ様は!
by モノトーン (2012-07-26 23:45) 

パクチー

「フット・ルース」「双曲線上のカルテ」
えりあさんのレポート楽しませていただきました。
雪組の梅芸&バウも観たかったのですが、
以前書かせていただいた漢字大間違いの息子を放っておくわけにもいかず(受験生なので、夏休み特訓中です)、えりあさんのレポートで観劇した気分になっています。
えりあさんのレポート、ほめまくるわけでもないのに、意地悪ではないので安心して読めます。読後感もいいですし。
できれば、私も観劇したうえで、読ませていただきたいのですが、
やっぱり、遠いと全組まんべんなく観劇というわけにはいきません。
花組と星組は頑張っているのですが。

明日、花組観劇です。
えりあさんの感想も聞きたいです。
花組観劇されますか?
by パクチー (2012-07-27 16:37) 

えりあ

モノトーンさん

はい、千秋楽翌日の午前の部をご観劇でした>未涼さん。
でも音月さんや舞羽さんはいなかったような・・・ほかにいっぱい
いたけど、もう未涼さんを見つけてからは、目が固定になり(笑)
ちょっと離れていたので、さすがに観劇中は舞台に収集できました。
それに石田作品の迫力、雪組の芝居力はなかなかですから~
でも、隣がジェンヌさんだったら、どうだったかわからないですね。
博多の前にきっと花組、いらっしゃるでしょうね。


パクチーさん

暖かいお言葉、ありがとうございます。とっても嬉しいです。
息子さん、暑い夏頑張ってますね。親も大変ですよね・・お疲れさまです。
うちは林間学校やら夏期講習があって、花組観劇はお盆のころに
なりそうです。娘も、愛音さん退団だからいく!と言ってますので。
夏休みが嬉しいのは子どもだけだと、実感してます。
私には自由時間激減で仕事も観劇もままならず・・・博多も・・・
なかなか自由に観劇できないものですよね・・
観劇なしでも読んで楽しんでいただけるなんて!!
不明点も多いと思いますが、楽しんでいただけたらそれは嬉しいです♪

by えりあ (2012-07-27 22:49) 

hanihani

大変実り多いバウ観劇となったようで、良かった良かった☆

舞咲りんちゃんは25,26日とイゾラベッラコンサートだから多分そちらに集中だったかなと。
突っ込みところに、フェルナンド先生が恩師の教授の「かわってやりたい」という言葉に返す言葉が結構失礼だと思うんだよね。
変な例文「子供を失った母親は」とかも必要ないと思います。

そして、魂の行方に関しては私も疑問。
自殺はまずいでしょ、自殺は・・・
原作がそうだから仕方が無いとはいえ、子供とかも作ってしまって
フェルナンド先生のお母さんは嬉しかったと思うけど、
モニカの両親は怒ってるよね。

そしてきゃりーぱみゅぱみゅの事件ですが(違うよっ笑)
ワンピースの上から普通は刺すだろうし、どうもおかしい言い訳だと思う。
そしてhanachangの衣装を久しぶりに見ましたが、あれも結構背中が開いてましたよね。
お嬢さんの言うとおり、きちんとマネージャーには説明すべきと思う。
by hanihani (2012-07-30 10:51) 

えりあ

hanihaniさん

こんばんは、ご感想ありがとうございます。
子どもはそれでも大変気に入って、もう一度みたいとかDVD欲しいとか
かなり言ってます。いろいろあっても気に入る作品は気に入るんですね。
とりあえず泣けるいい作品だったと思います。
by えりあ (2012-07-30 20:12) 

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