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篠田真由美「アベラシオン」読書感想 [読書感想]

2007年8月5日(日) 篠田真由美「アベラシオン」

久しぶりに、読書感想。
読書は毎日しているけれど、めったに書かない感想文。
今回「アベラシオン」は私のつぼに嵌った。どんぴしゃ。

薀蓄がすごいのは置いといて、設定などがもう少女マンガの世界!!
主人公は日本人留学生で、(容姿の描写は少ないけれど華奢で色白とあるので、私の中では日本人形風の美少女を想定)控え目ながら気の強い日本人留学生(白人の喜ぶ日本女性だな)。

イタリア貴族で富豪の実業家にして才能あるエッセイストのアベーレ伯爵、その弟で天使のような車椅子の美少年。いわくありげな秘書と献身的な老乳母。広大で退廃的で豪奢な宮殿を舞台に繰り広げられる謎の連続殺人事件。ほのかに香るロマンス・・(←コレがツボにくる)

建築と絵画に関する薀蓄部分はおいといて(ああ、大学で芸術学をまじめに勉強しておいて良かった)、ストーリーもまあ先の展開が(一部ラストシーン以外は)想定の範囲内だったが、とってもとっても面白かったのです。この世界を堪能できたの。
読んでいて、場面が映像で浮かんでくる。役者は自分の好みで勝手にキャスト。映画を見ているような気分で一気に読みました。そして何度も読み返しました。

この作者の建築家探偵はシリーズで読んでいるけれど、まあまあ好き。
でも伝記物はいまひとつだった。シリーズ以外の、こういうお話は大好きだ。
当分、「アベラシオン」の世界で楽しませてもらうわ。


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