宝塚雪組「エリザベート」2回目観劇感想

2007年5月24日(木)宝塚大劇場　
雪組「エリザベート」11時公演2階16列センター

やっぱり行ってしまった。2回目観劇。今回はひとりでゆっくり見てきました。
最近、2階最上部のセンターで見るのが好き・・。
特に贔屓にしている人がいないと、全体が見渡せる最後部席って、面白いのだ。

では2回目の感想。
・・その前に、席が後ろだったせいか、音響が悪い。マイクの音、時々大きすぎ。
上手くなった人、ええ？こんなだっけ？という人あり。やはり舞台は生ものですわ。
全体的に、前回見たときより熱が入ったような感じになっていました。

では印象に残った人を。

＜エリザベート（白羽）＞
やっぱり上手い。少女時代の純粋さが最高。結婚式翌朝、姑に気づかされるまで「皇后」の立場と責任を理解していなかったことが分かって、それ以前との落差が素晴らしい。
前回見たときも少女時代は絶賛していたが、実は後半（ルドルフの死後）は「まだまだね」と思っていた。今回は、そっちも良くなっていた。ちゃんと息子の死を嘆いていた（宙花總エリザの域にはまだまだだと思うけど）さすがだ、白羽ちゃん。進化するエリザベートだ。
もう一回みたいなあ・・・。あと、歌が地声っぽくなっていた。もともとあんまり声は高くないのかな。より強いエリザに感じる。必死で生きてる感じがいい。

＜マダム・ヴォルフ（晴華）＞
素晴らしい！やり手の娼館マダムになっていた！！！前回「パンチが足りないんだよ～上品過ぎるのよ～」と文句ぶーぶーだったマダム・ヴォルフ。あらま、今日聞くと歌にパンチが入って、上品さが抜けてしたたかさが出ている！！すごいや、晴華さんってば♪

＜ルドルフ（凰稀）＞
ルックスは最高のルドルフだ。芝居もよい。ちょっとマザコン気味だが、ルドルフはそう言う設定だから良いの。・・前回からちょっと思っていたんだけど、歌が揺らぐときがある。「闇が広がる」は、水さんだって歌で他人を支えるタイプではないので、二人でがんばって～カッコいいんだから～

＜ルキーニ（音月）＞
役作りはとっても良い。んだけど、前回より「怒鳴る口調」が多くなりなんだか・・。前はもっと軽く小馬鹿にしたような口調で言ってたところもあったのに。強弱あるほうが好きだ。ルキーニもまだまだ変るのかもしれない。難しい役だもんねえ＞ウィーン版では主役はエリザとルキーニに見えるもん。

前回書かなかった人を。

＜エルマー（彩那）＆シュテファン（沙央）＆ジュラ（蓮城）＞
ハンガリーの革命家さん。とても若くて、でも安定しているように見えた。歌もしっかりしているように聞こえたし（ってちょっとしかないけど＾＾；）カッコよかった。
ただ3人の位置づけというか、誰がリーダーかわからん。強いて言えばツェップス？

＜ヘレネ（涼花）＞
可愛くてどっちがお姉さんかわかんないくらい。お見合いの席では、なかなかお姉さんらしい仕草をしているので、ああやっぱりと思える細かい芝居が良いですね。「ひどいドレスに変なヘアー」なので、もっとすっきりしてヘレネの可愛らしさを素朴に出していたらヘレネが皇后になったかも？と思わないでもない。・・でも似ていない姉妹だし、皇帝の好みは「自立型美人」タイプで「素直に可愛い」タイプではないから無理か。ちょっと惜しい（笑）

＜大臣たち＞
前回シュヴァルツェンベルグ（緒月）について「カッコいい～♪」と書いたけど、今日もう一人ケンペン（谷）もカッコいいじゃん～♪と思った。他もなかなか男前揃いだし、いろんなタイプを侍らせてるゾフィーが心底うらやましい。

フィナーレの水さん、カッコいい～♪　銀橋で色っぽい視線でちらりとこっちを見上げられた日には、久々に「どきどきっ！」としてしまいました（←かなり思い込みかも＾＾；）。たまたまオペラで見ているときに上を見たのだと思うのだけど、でも2階の端っこにまで視線を送るとは。水さんにやられそうになりました。

ついでに気づいたこと。
前回雪組公演でとってもヒロイン（舞風さんよりヒロインらしかった）をやっていた大月さゆさんが、今回は見当たんないな～と思っていた。プログラム見ると「女官」だって。見分けられなかったわ。すごい落差.。なんで？

エリザ好きなので、もう一回後半に行きたいなあ、と思う。東京では多分チケット取れないしねえ。大劇場は思い立って見に行くとと見れるのが最大の利点。だが思い立っても遠いので時間がかかるのが難点だ。

＜余談＞
またまた・・前回星の「さくら」に続いて、今日も近くに座ったのが老婦人2人連れだった。老婦人といっても80歳を超えているような雰囲気・・会話も「60年前に見たわねえ」とか言ってるので、推定年齢は合ってると思う。
なんでお年よりは、いちいちしゃべるのだろう？「あとで」は忘れるから？？　感想は舞台が終わってからゆっくり話し合ってほしい。その場でいちいち言わなくていいのよ！ってか言ってはいけないよの！！
・・・あと結構咳をなさっていて、それはまあうるさいけど仕方ないと思ったんだけど・・「あら、咳？これ使って」ガサガサ「ごめんなさいねえ」「いいのよ」「すみませんねえ」「もう大丈夫？お茶飲むといいのよ」ガサガサ「ほらねえ」「あら、ほんと止まったわ。ありがとう」「いいのよお」・・・とエンドレス。頼むから黙ってくれ・・と思った。悪気はないと思うけど。
私は静かに観劇できる年寄りになりたいと思うのであった・・でも一人観劇だから絶対静かだわ（苦笑）